85 / 241

第68話

「連れていってあげる」 「えっ? 」  夏川は朝霧と繋がったまま、上半身を起こすと、そのまま立ち上がった。 「ああっ、やあっ」  更に深いところを突かれ、朝霧は弓なりに背を反らせた。  夏川が歩く度、漏れそうになり、朝霧は唇を噛みしめ、夏川の肩を叩いた。 「早くっ」 「はいはい」 「急いでっ」 「はいはい」  朝霧はわざとゆったりと歩く夏川に腹が立って、首筋に噛みついた。  夏川は一瞬顔を顰めたが、直ぐに笑顔になった。 「我慢させられるの好きなくせに」  夏川の言葉に朝霧は反論できなかった。  尿意を我慢しながら奥を突かれるのは、認めたくはないが、何度も絶頂を極めるほど気持ち良かった。 「帝、ださずに何度もイッたろ? 」  にやりと笑いながら指摘され、ばつの悪い朝霧は眉を寄せると、夏川の口を封じるみたいに音をたてて口づけた。 「待って。そっちトイレじゃない」  浴室の扉に手をかけた夏川に朝霧が目を見開く。 「我慢できないんでしょ? 」  夏川はそのまま浴室に入り、にっこりと笑った。 「だしていいよ」  朝霧は夏川に抱えられたままぶんぶんと首を振った。  夏川には何度も自分が放尿するところを見られているが、こんな体勢では初めてだった。  このままいたしたら、夏川に自分の放ったモノをかけてしまう。 「降ろして」 「ダメ。このままして」  命令口調で言われると、朝霧の背筋がぞくりと震えた。 「本当にでちゃうよ? 」  朝霧が眉を寄せる。 「うん。帝の可愛いとこ見せて? 」  夏川に言われ、朝霧は泣きだしそうな表情を浮かべた。  すぐにしょわしょわと下肢から聞こえ始める。  羞恥から顔を真っ赤に染め、唇を引き結んでいる朝霧の表情は、夏川の劣情を大いにそそった。  漏らしながら、中を無意識に締め付ける朝霧が可愛らしくて堪らなかった。  夏川は放尿中の朝霧の顔中に何度も口づけた。  ついに泣きだした朝霧を抱えたまま、温いシャワーの下に夏川は歩いていく。  その唇を貪りながら、夏川は片方の手で、朝霧の腹を清めるみたいに撫でた。  夏川がシャワーを止める。

ともだちにシェアしよう!