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第70話
「帝、愛しているよ」
夏川が激しく腰を動かす。
朝霧は「俺も愛している」と心の中で呟きながら、求めていたものが与えられた喜びに、そっと目を閉じた。
その後、朝霧はナカに二度白濁を受け止め、最後は「マーキング」と称した夏川の尿を体中に浴びた。
朝霧はかけられることに酷く興奮し、それだけで極めてしまった。
夏川はそんな朝霧の全身を隅々まで洗い上げ、今は2人でゆったりと湯船にに浸かっていた。
「俺達のしていることって、世間一般からすると異常なのかな? 」
朝霧は夏川の逞しい胸にもたれかかりながら呟いた。
「えっ、俺のおしっこ、帝にかけたこと言ってる? 」
あけすけな夏川の言葉に、朝霧は頬を染めた。
「世間一般なんて、気にしなくていいんじゃない? 世間一般の前でセックスすることなんてないんだし。気持ち良くなったもん勝ちでしょ」
夏川の言葉に朝霧はそれもそうかと、頷いた。
「でも確かに帝に出会う前は俺そういうプレイ、一切しなかったなあ。いわゆる世間一般的なセックスばっかりしてた」
夏川がくすりと笑う。
朝霧は体を強ばらせた。
「俺、リョウに無理させてる? 」
夏川が苦笑する。
「無理させてんのは俺の方でしょ? 何度も帝を求めたり、嫌だって言ってる帝を抱きしめたままおしっこさせたり」
「でも俺はその……」
言葉に詰まった朝霧の肩を宥める様に夏川が撫でた。
「帝、本気で嫌がってないもんね。いつも気持ちよさそうに喘いでくれるもん」
朝霧はパッと頬を朱に染めた。
そんな朝霧の頬を夏川が優しく撫でる。
「なんだろう。帝を見ていると、大切にしてやりたいのに、汚したくなるんだよね。思いっきり汚して、「これは俺の物だぞ」って世界中にアピールしたいような気持っていうか」
ふいに夏川は慌てて手を振った。
「帝のこと物だって思っているわけじゃないよ」
朝霧はくすりと笑うと、夏川の肩にそっと頭を乗せた。
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