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第189話

「帝、ごめん。俺、余裕ない」  夏川はそう告げ、朝霧のこめかみにキスをすると、腰を動かし始める。  最初から朝霧のイイところを抉るように動かされ、朝霧は涙目で喘いだ。 「ああっ、あっ、イイ。イッ、イク。だめ、もうっ」  朝霧は縋るように夏川に手を伸ばした。  夏川はその手を荒っぽく掴むと、指先に口づけ微笑んだ。  夏川の腰のグラインドが大きくなる。 「あっ、やぁ、また…またイッちゃ」  夏川の額から汗がぽたぽと朝霧の体に落ちる。それすら心地よく、朝霧を翻弄する媚薬となる。 「んっ」  苦し気な表情をした夏川が最奥で動きを止めた。  朝霧の中に濡れた感触が広がる。  夏川は朝霧の肩に顔を伏せると、腰をぐっぐっとさらに奥まで進めようとする。 「あっ……なんで? まだっ、ん、でるの? 」 「ごめん。ちょっと、止まらないかも」  夏川の射精は驚くほど長く続き、朝霧はその間、体を何度も震わせた。  そんな朝霧を自分の獲物のであるかのように、夏川は何度もその首筋に噛みついた。 「帝、空イキしてるの? 」  夏川に問われ、朝霧は荒い息を吐いた。 「だって、奥に熱いのずっとかけられてるから…あ、んっ、まだでて……」 「ごめんね。もうちょっと」  夏川は腰を震わせると、ようやく朝霧から自身を抜いた。  朝霧は息も絶え絶えで、蕾からはどろりとした白濁が漏れ、シーツに大きな染みを作っていた。  気を失いそうな朝霧に夏川が何度も口づける。 「帝、最高だったよ。ありがとう」  朝霧は何とか頷いた。  朝霧の濡れた蕾に夏川が先端を擦り付ける。それはもう既に硬く、熱くなっていた。 「えっ、何で? さっきしたばっかり」  唖然とする朝霧の鼻先に、夏川は音をたててキスをした。 「ごめん。久々に帝の匂いかいだら我慢できなくなった。もうちょっと付き合って」 「もうちょっとって」  夏川は朝霧のぬかるんだ内部に、また屹立を収めた。 「ああんっ」  衝撃を受けた朝霧が甲高く喘ぐ。

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