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第214話

「んっ、あふ、ん」  朝霧は音羽に見られていると知っていても、抵抗しなかった。  口づけを深めながら、夏川がゆっくりと蕾に指を入れる。  背後に座っている音羽には開かれた蕾の粘膜までしっかりと見えているだろう。  だが朝霧はそれを恥ずかしいと思う余裕はなかった。  朝霧の頭の中はもう、目の前の最愛の男に抱かれたいという欲望でいっぱいだった。 「帝、久々だけど、痛くない? 」  夏川の問いに朝霧が首を振る。 「リョウの指、気持ちイイ。もっとして」  夏川は嬉しそうに微笑むと、指を増やし、中をかき混ぜた。 「んあっ。そこ…」 「ココ。帝の好きなとこだよね? たくさん可愛がってあげる」  膨らんだ箇所をコリコリと指先で押しつぶされ、朝霧つま先立ちになって、喘いだ。  ローションが朝霧の新雪のような太ももをねっとりと零れ落ちてゆく。 「リョウ、キス。キスして」 「いいよ。帝、舌だして」  言われた通りにすると、夏川が朝霧の舌を、じゅっ、じゅっと吸い、己の舌を絡めた。 「好きだよ、帝」  夏川の言葉に、朝霧は蕩けそうになり、また白濁を吐いた。 「もう、帝のでベタベタだよ」  夏川が笑いながら、白濁に塗れたスーツを脱ぎ、朝霧と同じ様に全裸になる。  2人でもつれたまま、ベッドに倒れこんだ。 「リョウ、好き。俺、リョウと離れてて寂しかった」  朝霧が夏川の頬に己の頬を擦り付ける。 「俺も。寂しくて、会いたくて、堪らなかった」  夏川は朝霧の後孔を探っていた指を抜くと、寝転んだ自分の体の上に朝霧を乗せた。 「帝、自分で入れられる? 」  朝霧は頷くと、びしょびしょに濡れた夏川の怒張に手を添え、自分の中に導いた。 「あっ、おっきい」  奥まで収め、朝霧は思わず呟いた。  腹の奥深くを夏川の先端に突かれ、朝霧がぶるっと震える。 「動くよ」  夏川に言われ、朝霧は逞しい腹筋に手を置くと、自らも腰を上下させた。 「あっ…リョウ。すご、あ、あっ、んっ」 「帝のナカ、熱くて、締めつけてくるよ。そんなに俺のこと欲しかった? 」  がくがくと揺さぶられながら、朝霧が頷く。 「欲しかった。欲しかったからぁ。中、中にいっぱい、ちょうだい」 「いいよ。欲しいだけ、あげる」  夏川の屹立が弾け、濡らされる感覚に、朝霧はうっとりと目を閉じた。

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