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―美少年達の危険な宴―

「…でも、怯えてるじゃねーか」 水霧は咲夜にその事を言った。 「あぁ!?テメェもう一度俺に言ってみろ!」 「ぶっ殺すぞっ!!」 咲夜は水霧を睨んで言葉を吐き捨てた。 咲夜は葉月の髪を掴んで言った。 「こいつはなぁ、俺に怯えてる "フリ"してるだけなんだよ」 「こいつはこいつなりに楽しんでるんだ」 「…なぁ、そうだろ葉月?」 咲夜の狂気じみた発言と行動に葉月は、 黙って怯えて頷いた。 「アハハッ、だってさ」 「こいつだって今、頷いただろ?」 「だったらとっとと、俺から失せろっ!!」 「…それともテメーの玩具、葉月のかわりに俺がぶっ壊してやろうか?」 咲夜のドスのきいた言葉に水霧は呆れて 葵の元に戻った。 咲夜の豹変ぶり葵は水霧に言った。 「ねぇ、水霧君」 「咲夜君どうしたの?」 葵がその事を尋ねると、水霧は言葉を 濁しながら葵に言った。 「…アイツあーなると、誰にも止められなくなるんだよ」 「本人でも気づかずに自分を見失う癖があるんだ」 「…まさか、あそこまで酷いとはおもっていなかった」 「…小さい頃はあんなんじゃなかったのに」 水霧の意味深な言葉に葵は黙りこんだ。 「…アイツ、相当イカれてるぜ」 水霧はそう呟いたのだった。

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