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溺愛クリスマス 9 いいなぁ

 ハンバーグはお肉をこねてからちゃんと三十分冷蔵庫で寝かせて。ソースも手作り。マッシュルームと玉ねぎをしっかり炒めて。クリスマスマーケットの帰りに寄ったスーパーにもハンバーグソースがあったけど。でも、全部手作りにしたかったから。  二人でハンバーグ作るの、楽しかった。  ちょっと焦げちゃったけど、でも、義信さんは美味しいって、嬉しそうに食べてくれて。また食べたいって言ってくれたから。  また作りますって元気に答えたら笑ってた。  俺のこの元気な返事がすごく好きって、笑ってた。  いいなぁ。 「あっ……ン」  いっつもこんなふうに一緒にいられたらいいのに。ご飯食べて、一食に食器洗って、それからお風呂でゆっくりしてから、こんなふうに可愛がってもらったりして。  慌てなくていいの。  時計、チラチラ確認しなくてもいいの。  いいなぁ。  あ、もうこんな時間だって思わなくていいの。  いいなぁ。 「あぁっン」 「汰由?」 「?」  名前を呼ばれて、視線を義信さんの瞳へ向けた。 「どうかした?」 「ぇ? あっ、ン」 「繋がってるから、わかる」 「やぁっ……ン」  奥をクンッて切先でノックされて、甘い痺れが奥からきちゃう。 「何か、考え事」 「ぁっ、ン、っ、なんでも、ないっです」 「そう?」  繋がってるから。ねぇって、奥のとこ、問いかけるように、トントンされて、つま先まで快感で力が入っちゃう。  ぎゅって。  気持ち良さを味わいたくて、身体をくねらせたら、耳元で小さくだけれど義信さんが息を詰めてくれた。 「や、ぁ、奥、したら、イッちゃう」  まだもうちょっとしてたいのに。  義信さんが奥の、ダメなとこ、されたらすぐにとろけちゃうとこを、優しくて気持ち良い熱で小刻みに揺さぶるから、思わず、しがみついた。 「汰由」 「あ、あ、あ、そこ、まだ、やっ」 「まだ?」 「ン……」  そっと甘えて、その肩に額をくっつけた。  そして、その懐に縋るみたいにしがみつきながら、まだイキたくないってワガママを小さく呟いた。だって、イっちゃったら、今日はもうおしまいになっちゃうでしょう? 「まだ、や、ぁっ……ン」  デートもっとしていたい。  お泊まりはたまに、だけ。  基本、帰らないといけない。  抱いてもらうのもたくさんは、ダメ。明日は大学行かないとだから。 「汰由」 「あっ……ふっ」  キスしながら、小刻みに奥突かれるの。  それ、されるとたまらなくて。とろとろに泣きじゃくる自分が義信さんの腰つきに合わせて、気持ちよさそうに跳ねてる。触られたら、ダメって手を伸ばした。 「汰由」  でもその手は義信さんの愛撫を邪魔するどころか、掴まれて、そのまま手を、ベッドに押し付けられた。 「っン」  重ねてもらえて、指先を絡めて繋がりながら、奥を激しくされると、たまらない。 「ダメ、あっ」 「汰由」 「待っ、や……ぁあっ、ン、ダメっ」  すごく気持ち良くて、すごく好き。だから、ダメ、 「汰由」 「まだ、したいっ、のに、だから、前、触っちゃ、ダメっ、イッちゃう」 「うん」  触らないよ、って優しく、激しいセックスに乱れた呼吸混じりの声が耳元で囁いた。背中を丸めて、覆い被さるように抱いてもらえるのがすごく好き。貴方にたくさん可愛がらてるって感じる。 「でも、汰由は」 「あ、あっ、やぁ、ン、そこ、気持ち、い」 「そう。汰由の好きなとこ」  うん。そこ、好き。 「だから前、触らなくても、イケるよ」  そう甘く囁く唇に首筋をきつく吸われただけで、奥が潤んでくような気がした。教わって、義信さんのくれる甘くて優しい快感をたくさん覚えた身体は嬉しそうにどんどん熱くなってっちゃう。  ダメだってば。  まだしてたいのに。  イッちゃうってば。  もっと義信さんとこうしてたいのに。  そこをそんなに激しくされたら 「あ、あ、あ、イクっ、イッちゃう」  ダメなのに、そこ、されたら。 「あ、あ、あっ、あぁっ」 「……汰由」  低い声で耳にキスしながら名前を呼ばれたらもう我慢なんてできないのに。  義信さんの声はダメ。  声にとろける。  ほら、奥がきゅぅって、貴方のこと締め付けた。  太いところでいいところを擦られて、ゾワゾワって快感が背中を走る。大胆に脚を広げて、繋がってる場所が。 「あっ」 「気持ち良さそうだ」  トロトロになってる。  あんなに太いのが今、俺の奥までたくさん入って、出て、また入って。 「ひゃ、ぅっ」 「締め付けた」 「あ、だって」  義信さんに奥、可愛がられてるとこ見っちゃったら、もう。 「あ、あ、あ、待って、ダメ、イッちゃうっ、イっちゃうっ」 「汰由」 「やぁっ……ン、ん」  長い指に絡めとられて、逃げちゃダメって叱るみたいに奥を激しく貫かれて。前、触られてないのに、わかる。熱が込み上げてきて、ね、このままイっちゃう。義信さんの太いのをぎゅうぎゅうに締め付けて、その熱にしゃぶりついてる。 「あっ……イ、くっ、義信さんっ」  繋いでくれた手にぎゅっと力を込めた。 「あ、ンンンンンっ」 「っ、汰由」 「やぁっ……ぁ……ぁ」  ほら、と促すように背中を丸めた義信さんが敏感になってる乳首を歯で甘噛みした瞬間、奥深く、一番奥のところを一突きされて達した。  ほとんど一緒に、奥でゴム越しでも感じるくらい、義信さんがイって、前、触ってなのに、こんなにたくさん――。 「あっ……ン、ん……」 「汰由」  息を乱した義信さんの掠れた低音にまた中がキュンキュンしてくる。 「っ、汰由」  気持ち、ぃ 「ぁ……ん」  気持ち良すぎて、イっちゃう。  ずるりと抜ける瞬間すらすごく気持ちいいから。 「義信さん……」  指先まで熱でふわふわになって力の入らない俺に、義信さんが笑いながらキスをくれた。  優しい、柔らかい、口付けに、もっとしてたいって舌を絡ませて、答えながら、奥にまだ義信さんがいるみたいに感じて。 「ぁ……ン」 「また今度」  腕を伸ばして抱きつくと、そのまま抱えて、あやすみたいに、おでこにだけ、キスをくれた。

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