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ヤキモチエッセンス編 3 意地悪ね

 今日の晩御飯は義信さんと一緒に作って、一緒に食べた。  帰りは送ってあげるからって、遅くなっても大丈夫か確認と連絡をお母さんにして。それからお風呂に一緒に入って、そのまま、ベッドに連れて行ってもらった。  ドキドキして、心臓、躍ってる。  だって今日は、義信さんとこうしていられるなんて思ってなかったから。  今日も、してもらえるなんて、思ってなかったから。  アルバイトの後、一緒にいられたりしないかぁ、どうかなぁって思ってたんだ。  昨日はお父さんもお母さんも夜家にいないってわかってたから、俺の方から義信さんに夜ご飯一緒にしませんか? って誘って、夜まで一緒にいられたんだ。だから今日も、って思わなくて。  お父さんとお母さんと、一緒にいられる時間も、義信さんと一緒にいる時間と同じくらい大事にするようにって約束してる。  本当は、義信さんをいつだって、どんな時だって一番にしたい。最優先にしちゃいたいけど、でも、お父さんたちとの時間を大事にもやっぱりしたくて。  今日は急遽、お母さんが遅くなることになったんだ。仕事がちょっと大変みたいで。だから、急遽の一人ご飯だった。急じゃ、義信さんを誘うの、よくないよね? って我慢してた。  今日は大丈夫になったので夜も一緒にいましょうって言うのは、あんまり良くないよねって。  お仕事あるし、大事な商談だってあったりするから、いつだってすごく忙しい人で。一人になりたい時だって、ゆっくり過ごしたい時だってあるだろうし。たくさん寝たい時もあるでしょ? だから、今日は、いつか義信さんと一緒に暮らせるようになった時のためにも、手料理の練習しようと思ってた。  我慢して、練習だ! って、考えてた。  それに雑誌で夏コーデの勉強もしとかないとだし。  早くしないと夏物始まっちゃう。  だから、私利私欲の前に、手料理の練習と、夏コーデの勉強、それから大学の勉強もちょっとだけ、そっちを頑張ろうと思ってた。  義信さんとイチャイチャしたいって気持ちと同じくらいにね。  義信さんの役にも立ちたいっていつも思ってるから。  アルコイリスのためにできることならなんだって頑張りたいし、俺がいて助かることとか、楽になることとか、なんでも、とにかくやりたいんだ。  俺、義信さんの手伝いならなんだってしたいよ。  貴方のこと。 「あっ、義信さんっ」  大好きだから。 「ん、ダメ、そんなに、されたら、も、イッちゃうよ」  ぎゅって、義信さんの頭を抱き抱えたら、俺の腕の中から顔を上げて、濡れた唇で微笑んでくれる。 「いいよ、たくさんイッて」 「あ、やぁぁ、ン」  低い声でそんなこと言うのずるいよ。心臓止まっちゃいそうになる。  キュッて、乳首を甘噛みされて切ない気持ちが込み上げてくる。たまらなく背中を逸らしながら、甘く鳴くと、優しい唇が乳首を濡らして可愛がってくれた。 「あ……ン、気持ちぃ、義信、さん」 「汰由」 「ン……ン、ん」  とろけた舌先をキスで奪われて、絡め取られて、素敵にセットされてる髪をくしゃくしゃにしちゃった。  だって、キスだけでイっちゃいそうになるくらいに気持ちいいんだもん。乳首もたくさんキスしてもらえて、すごく気持ちいいんだもん。もう二回も義信さんに可愛がられてイっちゃった身体は奥がうずうずしてきて。 「義信、さん」  も、たまらないです。 「うん」  頷いて返事をしてくれる彼の頬に両手を添えて、そっとキスをした。吸い付いて、チュッて音を立てる、そんなキス。 「……義信さん」 「うん」 「っ」  あ、今日の義信さん、意地悪モードだ。名前を呼んで、おねだりしてるのに、ちゃんと言うまでくれない、意地悪モード。  もうすぐそこにあるのに。  裸で、義信さんの上に跨って膝立ちになってる俺は、真下にある熱にずっとドキドキしてるのに。きっと、乳首を可愛がってくれてた時に、聞こえてるはずでしょ? 俺の期待と興奮に躍ってる心臓の音が。  だけど、まだ真下で待ち構えてるそれをくれない。 「義信さ、ん」 「うん」  ね? ほら、意地悪。 「あっ……」  でも、意地悪な義信さんも好き。  大好き。 「これ、欲しい……」 「うん」  いつも優しくて、いつも紳士で、いつもなんでも俺にくれる義信さんが。 「汰由」 「あっ」  意地悪で、おねだりをしただけじゃくれない。 「何が欲しいの?」 「あっ……義信さんっ」  ちゃんと欲しいって言葉で、身体で、たくさんおねだりしないとくれない、意地悪な義信さんも。 「義信さんの、これ」 「どれ」 「あ、あっ」 「欲しいなら、自分で挿れて」 「あ、あぁっ、おっき、ぃ……のっ、あ、あ」 「汰由」 「あ、あぁぁぁっ、あ、あ」  大好き。 「あ、ダメ、挿れただけで、イッちゃった……あ、ン……あ、やぁ……ン」 「汰由」 「あ、待っ……今俺っ、おかしくっ」 「中、とろとろだ」 「あ、やぁ……ン、あ、あっ」 「やらしいな」 「あ、あぁっ、ン、だって、あ、気持ち、ぃっ」  意地悪な義信さんは特別だから。  誰も知らないでしょ? 「あ、あっ、や、ダメ、またっ」 「いいよ。たくさんイクところを見せて」 「あ、ン、あぁン」 「汰由」  ちょっと強引で、ちょっと我儘な彼なんて。 「イクっ、イク、イクっ、ぁ……イッちゃうっ」  俺だけが知ってる特別な義信さんだから。 「イクっ」  すごく、大好き。 「義信さんっ」  だからぎゅってしがみつきながら、たくさんイった。 「好き……」  たくさん、貴方にイクところを見てもらって、もっともっと意地悪をしてってねだるように、足を絡めてキスをした。

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