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第33話 毎朝2
「もう少し眠ると良い… 夜明け近くまでしていたから、疲れただろう? 目の下にクマが出来てる…」
マキの目の下を、相模 が親指でするするとなで… うっすらとマキは頬を染めて、コクリッ… と素直にうなずいた。
<深夜のエイジさんはあんなにエロかったのに… 昼間のエイジさんは何て爽 やかなんだろう? …て言うか、何でこの人は朝からこんなに元気なの?!>
昨夜、マキが眠れなかったのも、ベッドで番 を前にして、相模が強い性欲を抑えられなかったからだ。
オメガの身体も番に求められては… 万年発情期になるらしい。(マキの個人的、主観)
<これも… 番の効果なのかなぁ? それとも元からエイジさんは アレが強いのかなぁ?>
「昼に帰って来るから、一緒に昼食をとろう… マキ、それで良い?」
ジッ… と相模に見つめられ、マキはコクリッ… と、もう一度うなずいた。
ニカッ…! と相模は笑い…
「じゃぁ、行ってきます!」
「行ってらっしゃい」
もう1度マキの唇に、激しめのキスをして、名残おしそうに離れると…
相模は機嫌良く鼻歌を歌いながら、部屋を出て行く。
<もしかして… 今夜も抱く気だろうか?! アルファって、トンデモナイ!!>
往診した医師にマキは…
『身体が不安定なら、激しいセックスは止めた方が良いですよね?』
と、質問したら、医師からは逆の答えが返って来た。
『いいえ、オメガの身体は、番のアルファの体液を粘膜から吸収することで、オメガ・ホルモンが安定するので、軽いセックスやキスなら、おすすめしますよ』
(体液だから、精液でなくても唾液や、淫液でも遺伝子情報が含まれていれば良いらしい)
などと医師に言われ、相模は大喜びするが…
『これはマキのためだから!』 と、言いながら…
昨夜、マキに触れた相模のペニスは、すでにフル勃起 状態だった。
<あれは絶対、自分が抱きたかったからに決まっている… エイジさんってば、もう!!>
ニヤニヤと笑うマキ。
<いくら何でも限度があるよね?! でも、拒 んで浮気でもされたら嫌だし~>
やっぱり、ニヤニヤ笑うマキ。
心の中でブツブツと文句? らしい、誰に聞かせるわけでもない、惚気 をこぼしながら、マキはゴソゴソとベッドの中へ潜り込んだ。
<次に出勤するまでに、退職願いを用意しないといけないかも知れない>
医師に確認されて、マキも初めて気づいたことだが…
『避妊はされましたか?』
マキは青くなった。
だが相模は、医師の質問を受けニコニコと機嫌良く笑い、否定も肯定もしなかった。
でも、マキが知る限り… 相模がコンドームを付けるところなど、1度も見ていない。
<エイジさんが何も言わないのを見ると、やはり確信犯なのでは?>
ベッドの中で枕をちょうど良い位置に置き、頭を乗せてマキはため息をついた。
<もう! エイジさんてば、結構子供っぽいとこあるし、困った人だなあ~>
ニヤニヤと笑いながらマキは、相模の子供ならきっと可愛いはずだと、自分たちの未来を想像し… 子供がいるか? いないか? まだ分からない平らなお腹をなでた。
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