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第38話 ジョゼ、頑張る
しばらくすると太一と隆二が戻ってきたので、ヨシュアたちはできたてのシャーベットを4人分器に入れて、リビングへ持って行った。
「タイチ、ほっぺたにラズベリーがついてる」
ヨシュアがペロっとタイチのほっぺたを舐めると、太一も負けじとヨシュアの唇をペロっと舐めかえす。
まったくこのバカップルは……と隆二とジョゼは顔を見合わせる。
「あーヨシュアぁ……なんか俺、吸いたくなってきた」
太一がわざとらしくヨシュアの首筋に唇を近づけようとするのを見て、隆二は心の中で舌打ちする。
見え見えなんだよっ! バカ太一!
「ダメだよ……タイチ……あとでね」
ヨシュアも少し顔を赤らめながら、太一の首筋にちゅっとキスをした。
ジョゼはそんなヨシュアを見て、顔を真っ赤にして立ち上がった。
見せつけることないだろっ! ヨシュアの根性悪!
「リュウジ、お邪魔みたいだから帰ろっ!」
「あ、ああ……そうだな」
ヨシュアたちの部屋をあとにして、隆二とジョゼの間にはなんとなく気まずいムードが流れている。
やっぱり太一の言う通りジョゼにお願いしてみるか……と隆二はぐるぐると考えている。
やっぱりヨシュアの言う通り、今日は自分から誘ってみようか……とジョゼもぐるぐるしている。
その日の晩のこと。
ジョゼの部屋で一番広い窓があるのはリビングだ。
リビングのソファーに座っていると月の光を浴びるな、とジョゼは画策する。
満月の光を浴びると興奮するのはヴァンパイアの習性なのである。
太一がヴァンパイアになりたての頃、ブラッドリーフワインをたくさん飲むと性欲が増すと言っていたのを思い出して、隆二にも飲ませてみる。
よし、頑張るぞ、と思いながらジョゼは隆二の肩にもたれて甘えてみた。
「ん? どうした、ジョゼ」
隆二はめずらしく自分から甘えてくるジョゼの唇に軽くキスを落としてやる。
「ヨシュアが……自慢ばっかりするんだもん」
「自慢? ああ、あいつらは年中サカリだな」
「今日はオレがしてもいい?」
ジョゼは思い切って隆二の下半身に手を伸ばして、ズボンの上からさすってみる。
ブラッドリーフが効いたのか、すでに固い手触りだ。
少し驚いた顔をしている隆二のモノを取り出して、思い切りしゃぶりついてみた。
こんなことを自分からするのは初めてだ。
「ジョゼ……ああ……」
隆二はジョゼの頭をなでてやりながら、目を閉じた。
すぐにイってしまいそうだ……
最近ヤってなかったからかなりたまっている。
隆二が最近セックスを避けていたのは、興奮するとジョゼに噛みついてしまいそうで怖かったからだ。
「リュウジ……気持ちいい?」
「ああ、出そうだ……」
イクときに吸うんだよ、とジョゼは言っていたから、まだイってもらっては困る。
「オレのもしてくれる?」
ジョゼは服を脱ぎながら、床の敷物の上に横になって隆二を誘う。
計画的犯行なので、ちゃんとローションもテーブルの下に用意しておいた。
隆二は優しくキスをしながらジョゼのモノを扱いてやる。
「あっ……ああっ……リュウジ……後ろも……して……」
指を挿れられて、前も扱かれているとイきそうになってきた。
「あっリュウジっ……ちょっと待って……」
「どうした? イってもいいぞ?」
「今日はオレがするんだ……」
ジョゼはドキドキしながら隆二を押し倒して、またがってみる。
うまくできるだろうか……
隆二は積極的なジョゼの行動に驚いて、されるがままになっていたが、下半身がジョゼの中に飲み込まれていくとむらむらと興奮が高まっていく。
我慢していたものが爆発してしまいそうになり、思わず下からジョゼを突き上げた。
「ああっ……リュウジっ」
ジョゼは最初不器用に腰を動かしていたが、だんだんと自分の気持ちいいところを見つけて激しく乱れ始めた。
きつく締め付けられ、搾り取られそうになり、隆二は思わずうめき声を上げる。
「ジョ…ジョゼっ、ちょっと待て……イってしまうっ」
月の光に照らされて、ジョゼの瞳が金色に光って見えた。
ジョゼは動くのをやめずに、おおいかぶさるように隆二の耳元に口を寄せた。
「リュウジ……吸わせて」
「ジョゼ……吸ってくれ」
ほとんど同時に言葉が出て、思わず隆二とジョゼは顔を見合わせた。
それからジョゼは嬉しそうに微笑んで、激しく腰を動かし始めた。
「うっ……ジョゼっ……早く……やってくれっ!」
ジョゼは今だ、と隆二の首筋に牙を刺した。
なんだこれは……
太一のやつ、肝心なことは黙ってやがったな。
ああ……ゾクゾクするほど気持ちいい……
たまんねぇ……
「あ……あ、あ、あっ……ジョゼっ……」
隆二はジョゼを強く抱きしめながら、がくがくと身体を震わせて達した。
信じられないほどの強い快感が、麻薬のように全身に広がる。
大丈夫かな……とジョゼが隆二の顔をのぞきこもうとすると、いきなり隆二は身体を起こしてジョゼを床に押し倒した。
「俺もだ……俺にも吸わせろ、ジョゼ!」
「リュウジ……」
隆二の目は金色に輝き、野獣のようにジョゼを求めている。
隆二は今達したばかりなのに、まだ固いままおさまらないモノを激しく突き立てた。
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