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第52話 ビデオ鑑賞

「も……ダメ……あ……んっ……やっ……ああっ」  ジョゼはもう息も絶え絶えだ。  頭を左右に振って、すすり泣くように喘いで悶えている。  隆二はジョゼの両足を抱え上げるようにして、根本まで突っ込んでかき回す。  そろそろ俺も限界だな…… 「あっ……また……イクっイクっ……」  隆二はジョゼのモノを扱きながら、尿道口に親指の爪先を食い込ませた。  ジョゼが悲鳴を上げてのけぞった瞬間に、牙を深く突き刺す。 「や……あああ……ああっ!」  がくがく痙攣しているジョゼを抱きしめて、ジョゼの頭を自分に押しつける。 「ジョゼっ、俺もイクっ、やれっ!」  条件反射のように、ジョゼは牙を立ててちゅう、と隆二に吸い付く。  ジョゼにひくひく締め付けられながら、隆二は至福の快感に落ちていく。  もう、隆二もビデオのことなんか考えていなかった。  ただただ、興奮してジョゼをめちゃくちゃにしてしまった。  ジョゼは隆二の腕の中で、幸せそうな顔をして目を閉じたまま動かない。  隆二は気絶してしまったジョゼの唇に、優しく何度も口づけをして、乱れた緋色の襦袢を直してやった。  ジョゼを布団に運んで寝かせると、隆二はああそうだった、と思い出してビデオを止めにいく。  ちょっとやりすぎたかな……と思いつつ、モニター画面を確認していると、ジョゼが気がついて、何をしているのかと隆二の方を見ている。 「リュウジ……ひょっとして……さっきビデオ回ったままじゃ……」 「えっ、ああ……まあな。止めるの忘れててよ」 「嘘だっ! 絶対わざとだっ!」  ジョゼが飛び起きて、ビデオカメラを奪いに来る。  せっかく京都まで連れてきて苦労して撮ったのに、消されてはたまらないので隆二はビデオを持って逃げ回る。  ジョゼは騙されたと思って、カンカンに怒っている。 「絶対消すまで許さないっ!」 「そんなこと言うなよ……なあ、せめて1回だけ見させてくれよっ、頼むっ!」 「なんでそんなの見たいんだよっ」 「俺だって男だ。エロビデオぐらい見たいっ! だけど、ジョゼ以外のは見たくねぇから仕方ないだろっ」  そう言われると、ジョゼも弱い。  ヨシュアがタイチの浮気防止のためにビデオを撮らせてあげた話は、ジョゼも聞いて知っているのだ。 「1回見てから考える」  ジョゼが譲歩したので、隆二はほっと胸をなで下ろす。  旅館のテレビにつないで見よう、ということになった。  セックスしているシーンの反応は、ヨシュアと一緒で、ジョゼは案外冷静に見ている。  時々隆二が気持ちよさそうな顔をすると、ちょっと笑顔も浮かべている。  問題は、後半だ。  隆二は興奮して、かなり強烈に吸血してしまった。  そのシーンが近づくと、ジョゼは落ち着きがなくなって、視線を彷徨わせている。  ドキン、と隆二の心臓が高鳴った。  吸われた瞬間苦しそうなジョゼの顔に一瞬喜びの表情が浮かび、それからとろけそうに恍惚とした表情に変わっていく。  はだけた緋色の襦袢から見える尻がエロい……  壮絶な色気だ…… 「ヤだっ! オレ、やっぱり嫌だっ」  ジョゼが顔を真っ赤にして暴れ出しそうなのを、隆二は抱きしめて押さえ込む。 「ちょっと、静かにしててくれ……今最高にエロいんだから」  隆二に口までふさがれてモゴモゴと暴れながら、ジョゼは食い入るようにビデオの続きを見る。  そして、急に大人しくなる。  隆二が……  あんなに溶けそうな幸せそうな顔してる……初めて見た……  急に大人しくなったジョゼを見て、隆二はクスっと笑う。  ひょっとしたら、消さなくてもすむかも……  さすがに自分が吸われているシーンでは、顔を赤らめているが、それでもジョゼは画面から目を離さない。  隆二はジョゼが画面の中でイクたびに、ごくり、と唾を飲み込む。  こんなに萌えるエロビデオは見たことない。  出演男優が自分だ、というのはちょっとイマイチだが、ジョゼは最高だ。  美しい着物を背景に悶えているジョゼは、たまらなく妖艶である。  ジョゼも最後まで目が離せなかった。  朦朧と最後に隆二に吸い付いた時、隆二はなんともいえないうっとりとした顔で、口元から血を滴らせながら身体を震わせて射精していた……  和服姿の隆二の濡れ場は男の色気があふれていて、フェロモンだだ漏れだ。  あの顔と姿は、ビデオでしか見れないのだ……吸血の瞬間だけは。  それから隆二はジョゼが気を失ったあとも、髪をなでながら何度も何度もキスをして、優しく見つめてくれていた……  胸が熱くなって、ジョゼはことん、と隆二の胸に顔をうずめる。  愛されてる……と、実感してしまった。 「なあ、消さなくてもいいだろ? 誰にも見せないんだから」  隆二もやや照れているのだが、それでも消すのはもったいない。  ジョゼは隆二の腕の中で、小さく首を縦に振った。    翌日、浴衣姿の隆二とジョゼの首筋を見て、タイチは笑いをこらえていた。  昨晩よっぽど頑張ったんだな、と丸わかりである。  もちろん、太一とジョゼも同様の首筋なのだが。 「隆二、うまくいったか?」 「おぅ、ばっちり撮ったぜ」  隆二はジョゼたちに見えないように、小さくVサインを出してみせる。  ヨシュアとジョゼもなにやら、朝からコソコソと内緒話をしている。 「萌えただろ?」 「ありゃぁ、萌えるな……確かに」  太一も着物姿のままヨシュアを押し倒したようで、ご機嫌である。 「しっかし、あいつら、男のくせにエロいよなあ」 「まったく。女なんて必要ねぇな」 「今度は中国でも行って、チャイナ服着せてみるか」 「おっ、それもいいな」  よく似た顔の美しい恋人たちをオモチャにする方法は、いろいろありそうである。  太一と隆二は当分退屈しなくてすみそうだ。 【番外編SS5 そうだ、京都へ行こう ~番外編SS6へまだ続く~】  

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