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キス
人の腕舐めたり、人の指舐めたり、人のチンポ舐めたり思いきり喘いだり人の手で射精したあとに、……『恥ずかしい』?あれ、恥ずかしいってなんだっけ。俺の中で、どういう意味だったっけな。
「ご、ごめ、なさ……」
意味不明に謝る遊の両腕を掴み、嫌がられる前に思いきり反転させた。
「あ、やぁっ」
顔を隠せるものが何もない状態で、俺は遊の顔を覗き込む。純粋に知りたかった、一体どんな顔をしてドMの変態のこいつがこんなことを言っているのかを。
「……………」
遊はさっきと同じように目を潤ませていて、白い頬を真っ赤に染めて息は少しあがっていて……一目見ただけでも分かる。
どうしようもないくらい、俺のことが好きなんだってことが。
「み、……見ないで!」
必死に顔を反らそうとしているが、顔と同じく真っ赤に染まった耳がチラッと見えるだけだ。
「俺に命令すんじゃねぇよ」
遊を見てると、なんか心臓がぎゅっとして変な気持ちになってくる。この気持ちの正体がなんなのか、俺にはよくわからない。
でも俺はこいつのことを手放したくなくて、何回でも俺のことを好きだって言って欲しくて、とにかく俺と一緒に居て欲しくて……
「ンッ………!?」
気づいたら遊の顔を両手で包み込んで、無理矢理自分の方へ向けて唇を押し付けていた。
衝動に任せたままキスをしてしまったけど、俺の腕の中の遊は すぐにおとなしくなった。けど一度キスしたら、 何度でもしたくなってしまった……こんなこと、初めてだ。
「しゃ……写楽……」
唇を離した時に、名前を呼ばれた。俺は多分、熱の籠った目で遊を見つめている。
「……イヤだったか?」
「……っ!」
また 俺は意地の悪い質問をした。遊が否定などするわけがないと、答えなど初めからわかっている質問だ。案の定、遊はフルフルと首を横に振った。
でも今度は、言葉で言わせたかった。
「なんだソレ?ちゃんと言葉で言えよ」
「……っ、いじわる、だね」
「おう、俺は意地悪だぜ?不良だし。でもお前、そんな俺が好きでたまんねぇんだろ?」
もう一度キスしそうなくらい、顔を近付けて囁くように言った。遊は恥ずかしいのと悔しいのが混ざったような顔をして、涙目で俺を睨み付けた。(しかし迫力はゼロだ)
遊の小さくて赤い唇が 微かに震えている。
「……すき」
「ん?」
「写楽のこと、好きでたまんないよ……写楽がしてくれることならなんだって嬉しいし、僕は命令されたら多分なんだってできるよ」
確かに、それはもう証明してもらった。
「キスだって嫌なわけない。僕は君のことがすきだから……ンンッ」
話の途中だったかもしれないけど、我慢できなくてその口を塞いだ。どうして俺は遊にキスしてるんだろうか……よくわからない。
キスなんて今まで沢山してきたけど、俺の方から求めたのは遊が初めてかもしれない。
「ンッ、ンンッ、ふぅっ、…」
とりあえず今分かっていることは、俺はこいつにキスがしたくてたまらないってこと。その本能というか、命令に素直に従っている。
唇と舌を思いきり吸って互いの唾液を交換して、最後はドロドロに溶けてしまうような情熱的なキスを、遊としたかった。
「はっ……ンンッ……写楽ぅ」
俺は遊が逃げないように、ギュッと両手で華奢な身体を抱き締めている。
遊もしっかりと俺の胸にしがみついているから、逃げないのはわかっているけど。
遊の唇は、やわらかくて気持ち良かった。
「ぷはぁ……」
唇を離すと 遊の顔は蕩けきっていて、俺は満足した。またギュッと抱き締めて、耳元で囁くように質問する。
「俺にこういうことされんの、納得したうえで俺の傍にいれるか?」
ドキドキと、遊の心臓が早鐘のように鳴っている。
「勿論、だよ……。僕は君のペットだから……」
その答えに、俺はまた満足した。
「……ん。お前は俺のもんな。心も、カラダもだ。他の奴に絶対触らせたりすんなよ」
「うん」
遊も、抱き付いてきた。だからなんでこう、行動がいちいち可愛いんだよ。
……………ん?
俺の下半身に、固いものが当たっている。
「お前、キスだけでも勃起するのかよ」
それはズボンにしまい忘れたまま、再び勃起した遊のチンポだった。
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