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10羽 ※R18
日も翳りはじめ、そろそろ事に及ぶにはいい時間だろうとシャルルは口の中の茶菓子を胃に落とす。ペロリ、頬についたカスをなめとると、
「そろそろ確認しますか?」
とアトラスに聞いた。
確認…不能かどうかの確認だ。
アトラスは数秒考えて頼むと頷いた。
席を立ち上がり、アトラスの股の間に座り込む。スボンの中から世紀を取り出し口に含んだ。
長くて大きいそれは、シャルルの口の中に入り切らない。それでもなんとか喉奥まで咥えこむと小さい頃から磨き上げた技術で立たせようとした。
ビチャビチャと下品な水音が部屋に響く。
小さい頃から鍛えられたファラの技術に対しても王様のペニスは一向に反応しなかった。
これ以上やっても無駄だとシャルルは見切りをつけて咥えていたペニスを離そうとした瞬間、後頭部を優しく押さえつけられて抜き差しさせられた。
イラマチをほど激しくないが、抜き差しされる感覚に頭がぐわんぐわんする。
それでも、口の中の性器は確かに兆しを見せかけていて、先走りがこぼれていた。
口の中の性器が立派に育ち、咥内に射精されてようやく口の中から性器が抜かれた。
「不能じゃなかったですね」
口の中の精液を端切れに吐き出す。
アトラスの方はというと、内心自身の性器が反応したことに驚いていた。それでも王という立場で培ってきた無表情は壊せなかった。
無表情のままアトラスは口を開く。
「このまましてもいいだろうか?」
してもいいか?そう問われた場末の売春宿のキャストは頷くしかないだろう。
オメガと違いセックスするときに勝手に濡れることはない。だから、予め潤滑油を仕込んでおいたのだが、それでも規格外の大きさにナカがミチミチと音を立てているのが分かった。
「っ…!!はぁ…っっ…!!」
塊のような息を吐き出しながら、アトラスのペニスを受け入れる。最初は苦戦したが、亀頭を通過すればなんとか入り奥を目指し進んでくるペニスにいつものように気持ちいいふりをする。
「あっ…んっ…っっ…あぁ…!!」
最奥にぶつかったのに、半分しか入ってないペニスに内心げんなりする。きっと5日後には尻穴の風通しが良くなるだろう。
ぽたりとアトラスの汗がシャルルの頬に落ちる。
見上げると、薄く赤らんだ頬に細められ水銀色の瞳。清廉潔白で淫らなことは何も知らないという顔をしながら激しく腰をふる姿に何故か心底笑えてくる。清廉で高潔なアルファの王でもベッドの上ではただの男だったということに。
「……は…っ」
そんな事を考えていたら、アルファ様の精液という貴重な存在を肚の中で感じた。そこに生命が誕生する物質は含まれてはいないけれど。
「んっ…あっ…そこぉ…いぃ…きもちいぃ…」
前立腺を突かれ、快感が背筋を駆け上る。それでもシャルル自らが射精に至ることは無かった。それでも仕事で培ってきたテクニックでもう一度アトラスを射精に導く。
「……っ!」
大きな息を吐いて、無駄な液体を容赦なくシャルルの中へと放つ。胎内が熱くなる感覚に未だになれないシャルルはわからない程度に眉根を寄せた。
ずるりとペニスを体内から抜かれる。ようやく王様は満足してくれたようだ。
「気持ちよくなかったか?」
シャルルがいかなかった事にアトラスは伏し目がちに問う。シャルルは慌てて首をふる。
「気持ちよかったですよ」
勿論、営業トークだ。そもそもシャルルはノア以外の男とセックスしてイく程の快感を得たことなど一切無かった。
アトラスは無言になった後、そうかとそれだけつぶやいた。
それからの4日間、日が昇るっているときにはティータイムをしながら談笑し、夜は汗だくになるまでセックスをした。
明日で最後なのだから激しいセックスでもされるのかと若干構えていたシャルルはアトラスが提案してきた案に拍子抜けした。
「添い寝だけですか?」
「あぁ、添い寝だけだ。セックスはしない」
促されるままアトラスの隣に横たわる。本当に性行為をしないつもりなのだろう。
「おやすみ…。良い夢を」
アトラスの掌に瞼を閉じさせられる。すると、途端に睡魔が襲ってきた。それに抗わずにシャルルは眠りについた。
「アルファは望んだものを必ず手に入れる」
アトラスの瞳には執着と独占欲が渦巻いていた。
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