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「あ……これ、の方が、即効性ある、よね。あの、トイレでして来るから……ちょっと、起こしてもらえたら、助かるんだけど」 「あっ! は、はい」  さっきはあんな恥ずかしくなるような言葉をポンポン言っていた男が、やたらと緊張しまくっているのを見ると笑えてくる。それを我慢しつつ腕を貸してもらったが、足元はふらふらで力が入らず、立っているのもやっとの状態だった。 「藤崎さん、トイレまで行けます? っていうか、これ自分でできます?」 「えっ……でき、できる……うわっ」  膝から崩れ落ちるようにヘタレ込んだ藤崎は、動いたことでさらに呼吸が乱れた。とてもトイレまで行ける状態ではなく、そうなればここでするしかない。真宮に後ろを向いていてもらうか、扉の向こうに行ってもらえば、とふわふわする頭で考える。 「あの、僕ここで入れるから、ちょっと後ろ、向いてて……」  布団の上でぺたんとカエル座りをした藤崎は、真後ろの真宮に向かって消えそうな声で言った。 「…………」  黙ってしまった真宮の返事を待つがなぜか反応がない。それもそうだろうと思うが、けれどもう待っていられない。 「……俺がやります」 「へ?」 「そんな状態でどうやって自分でするんです? 恥ずかしいのは俺も同じです。我慢して、さっさと済ませましょう」  後ろから両手で腰を掴んで引き寄せられ、布団の上で尻を上げる格好にされてしまった。動きの鈍っている藤崎のジャージに手をかけると、下着と一緒に引き下げられた。 「いやっ、それはちょっと! ま、真宮くんっ、ああっ、うわっ」  暴れないで、となぜか強気に言われ、ビクンと体の動きを止めた。 「あの……ごめん。いやじゃないの? こんなこと……ホントどうしたら……」 「嫌なわけないですよ。俺は藤崎さんが好きなんです。好きな人が苦しい姿、いつまでもみたいと思いますか?」  他の人間が見たら何をしているのかと思われるようなポーズで、藤崎は布団のシーツを両手でギュッと握りしめた。ドクドクと心臓の音がうるさく響き、耳の先まで熱くなっていて軽いパニック状態になっている。 「早く……して」  消え入りそうな声で言えば、熱い真宮の手が臀部に触れ、ビクンと体が揺れた。 「藤崎さん、動かないで」 「……う、うん」

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