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1-44 悪役でいい
やがて首筋を舐められ、頭を撫でられながら服を託しあげられ胸に指が伸びた。
「…おい…、戸賀…っ!俺じゃないだろ…っ」
右が叫んでも、戸賀は構わず行為を続ける。
突起を指先で引っ掻き、やがて口付けた。
子猫みたいにちろちろと舌先で舐められ、痛みの中に何かが熱を持ち身体が疼く。
「と、が…」
そんな、悲しい事は、やめて欲しかった。
戸賀は何かに取り憑かれたように潤んだ眼で遠くを見ていた。
「…っん、…」
思わず甘い声が溢れ、右は慌てて唇を噛んだ。
後ろで体を抑えていた男が生唾を飲む。
戸賀の呼吸は荒くなっていた。
「慣らされてんだね。お熱いこと」
苦笑しながら戸賀が言った。
顔が熱くなるのを感じて、右は眼をそらす。
その瞬間頭をつかまれ、身体を前に倒された。
後ろの男だ。
「ご奉仕して差し上げなよ」
「それいいねウケる」
後ろの男と傍で見ていた男達が笑った。
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