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1-61 微睡と本音
日にあまり当たらない生活をしているせいか、生っ白い肌は月明かりに照らされて余計にそう見える。
そんな風にされるとまた恥ずかしくなって目を逸らしたくなるのだが。
右は彼に抱きついて、また首に口付けた。
「うう…めちゃやばいなこのお方は…」
耳元で左は何か悶えていたが、無視して没頭していると
身体を起こされるように少し持ち上げられ、蕾に熱く滾ったモノが押し充てられた。
液体で滑る先端で入り口に触れて、中に入らずその場所で弄ばれ始めると
早く欲しくてたまらないように身体が彼を欲し始めてしまう。
「っ…」
右は思わず腰を揺らしてしまいながらも彼にぎゅっと抱きついた。
「ねえ、どうして欲しい?」
揶揄うように耳元で囁かれて、抗議するようにその背中に爪を立てる。
こんな風に密着していると余計に、彼のことで頭がいっぱいになってしまうというのに。
「…ほし…い」
余裕のない声が溢れる。
右は彼の頭の後ろを掴むように腕を移動させて彼の顔を見つめた。
「ひだり…」
視界が滲むのを感じながら、髪の毛をぐしゃぐしゃとして彼を呼んだ。
寝不足とちょっと泣き腫らしたような目を覗き込んで。
「はぁー…ずるすぎる」
左は苦笑しながら、額をくっ付けるようにして顔を近付けた。
彼の中心が、ゆっくりと身体を裂くように内部に侵入してきて
身体が跳ねるほど、その熱を感じさせられる。
「ん、っ、う…、んッ」
つい彼の肩に噛み付くと、あぁ…、と痛そうに掠れた声を零されるが
耐えるのに必死でなかなか離してやれなかった。
根元付近まで欲望を飲み込んで、動きが止まると
ようやく右は口を離してベッドに落ちた。
「はぁ…ーっ、は…、ぁ」
呼吸で身体が動く度に中で微妙に擦れて、
それだけでも甘い熱が背中を痺れさせる。
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