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賭け —準備—

 ジェイスにやり方は教わった……やってやろうかと申し出てきたジェイスに対しては、全力で断った! 『途中で入ってきたら、死にたくなるから絶対やめろ!』と、強く言ったら無事引いてくれた。  正直、何で俺がこんなことしなくちゃならないんだって思う。心底何やってんだろうって気分だが、どのみち犯されるし……それで漏らしちゃったなんて絶望で立ち直れなくなるじゃないか! 多分ヤるのは俺のベッドだし、自分の寝床を汚すわけにもいかない。  トイレとシャワーが同じスペースにあって便利だと思ったのは、今日が初めてだ。 「終わったかー?」 「……一応」  ジェイスの声に不安げに返事を返した。正直正解が分からないから、ちゃんとできてるのか不安で仕方ない。  ガチャっと浴室の扉が開くのにギョッとした。  グレイの部屋以外カギが付いていないなんて、このコテージ欠陥住宅だぞ! 「確認してやる」  シャッと、バスタブのカーテンを開けられて、ヒェッ! となった。裸だ! ジェイスのマッチョな裸体が目の前に! つか、入ってくんな!  そう、文句を言ってやろうと思ったら、ジェイスの脇腹には紫に変色したアザがあった。 「ジェイスまさかそれ、グレイに殴られた……」 「ん? あぁ大丈夫だ、気にすんな」  いや! 気にするよ! だってそれって俺を庇ったせいじゃん!  あまりにも痛々しい見た目に、申し訳なさが募る。触れたら痛そうなそこに、触れないように手を伸ばしてジェイスを見上げた。仕方がないなって顔で笑い返されて、余計に申し訳ない気持ちだ。 「ごめん、ありがとう……」 「いつもの事だ、コーヤが気にする事じゃない、それより」  ニチャっと音がして、イヤな予感がして視線を左に移すと……ジェイスが拳を開いた指と指の間が糸をひいた。 「確認がてら解してやる」  ニヤァと下世話に笑ったジェイスの顔に、ゾワワっと鳥肌が立った。 「いいっ! いいいいいい! 要らない!」  くるっと回されて、壁に押し付けられたかと思ったら、お尻に生温かいローションが塗られた。 「解しておかないと痛い目に合うぞ……グレイは雑だからな、いきなり突っ込まれて裂けていいのか?」 「イヤだけど! 自分でするからあぁぁんんっ!」  穴の周りを指でくるくると刺激されるだけで、体がビクビクと跳ねた。イヤだ……体が思い出してしまう!  何度かぬぷぬぷと入口に軽く太い指が入ってきて、その度に怖くてビクビク怯えてしまう。 「中、入れるぞ」 「やだぁ……」  ぷぷぷ……っと指が入ってきて、背筋がゾワゾワした。 「コーヤ、ちゃんと綺麗に出来てるぞ……偉いな」  後ろから抱きしめられて、頭を撫でられた。でも俺は今されている行為に、生理的に涙が出てくる。 「もう……いいだろ?」 「もう少し、痛くないようにしてやる」 「んっ、ふうぅっ……!」  中を伸ばすように回しながら撫でられて、耐えるように俯いた。目を開けたら自分の息子が勃起して、ひくんひくんと上下してるのが見えて、余計に羞恥心が煽られる。 「ちゃんと中で気持ちよくなれるように、教えてやろうか?」 「やっ、イヤっ……あっ!?」  指が増やされて中の圧迫感が増す。 「触りにくいから、突き出してくれ」  片手で抱き寄せられると、簡単に尻を突き出したいやらしい体勢にさせられた! 手馴れすぎだろ!  グッと指が入ってきて、下側をコリコリと指で擦られた途端、快感が脳天まで突き抜けた。 「あ゛ぁぁぁっ!!!!」 「おーいい声だ、そそるな……ここが前立腺だ、気持ちいいだろ?」 「ひっ……ぐぅっ……そこ、いやっ! あ゛ぁっ! やめっ……!」  足がガクガクする! 射精感に似た刺激が内側から強制的にもたらされて、おかしくなりそうだ! 「気持ちいい時は、いいって言っていいんだぞ? その方がやりがいがある……ほら、気持ちいいって言ってみな?」 「や゛っ、……よくないっ……!」  はぁっはぁっと、半泣き状態で喘いでおいて、そんなの説得力のかけらもない。 「気持ちいいって言えるまで続けるか」 「ゔっ……ヤダァ……あっ、気持ちいい! 気持ちいいから!」  ぬちゃっ、ぬちゃっと浴室にいやらしい水音が響いて、思考が鈍る。 「もっとセクシーに、ほら」 「あっ、あっ……アッ……きもちっ……ンッ」  ゾワゾワした……女みたいな喘ぎ声を出して興奮した。感度がいっきに上がったような気がして、体がビクビクと震えた。 「あっ、あっ! イイッ……そこ……ジェイスっ!」 「んーっ♡ 気持ちいいなコーヤ! もっとか?」 「んっ、もっと……アッ! あっ!? あ゛ぁぁぁぁっ!」 「ここ気持ちいいよな、上手だ……コーヤ、すごくセクシーでそそるな」 「ああぁぁんっ! ジェイス……触って、俺の」  切なくて自分の勃ちあがったそれに手を当てると、ジェイスが大きな手で包み込んでくれる。 「はぁっ……あー……気持ちいいっ……!」 「コーヤ、もう一本増やしていいか?」  ジェイスのその声は興奮しきっていて、そんな声に俺も乗せられるように興奮していく。  ただでさえ太いジェイスの指が三本入ったら……俺の尻穴、ガバガバになる! 「んっ……入れてっ……アッ……!」  狭い中に無理矢理押し入るように三本目が入ってきて、前の性器もゆるゆると刺激されて……こんな攻められ方、男相手じゃないと味わえないな……なんて、ヤバイ思考に囚われた。 「あっ、あ゛ぁぁっ! きもちぃ……っ! 出ちゃう!」 「イきたいか?」 「んううっ! イきたッ、い……イきたいッ!」  イかせて欲しくて、もっともっととねだるように腰を振ったら、ジェイスの喉がごくりと鳴った。 「あーこの声、すごくいいな……車で聞いてた時から、オレが鳴かせたかった」 「んっ……!? うっ!?」 「これを入れたら、グレイのでも裂けなくなるぞ? ……なぁ、入れたくないか?」 「ふぁっ!?」  ずるっと指が抜かれて、代わりにジェイスの熱い性器が入り口に充てがわれた。 「ジェイスっ……! ダメだ! グレイに殴られる!」 「いつもの事だから構わねーよ、それよりコーヤに入れたい……優しく可愛がってあげたい」  背中をグッと押されて、ツプンと先が入ってきた。あっ……ヤバイ! 太いの入れられる! ジェイスとセックスするのか!? 「ジェイスっ……ダメだ! グレイがっ!」  気持ちはもう不倫団地妻の気分だ。盛り上がりに盛り上がりまくった俺たちの雰囲気は、バタン! と扉を破壊しそうな騒音で幕引きとなった。 「ジェ〜イス……」  ドスの効いたその声に、ジェイスは俺に突き入れようとしていた性器をぬぽっと抜いた。 「お、おう……グレイ、早かったな」 『ダメだって言ったよな? 躾がなってなかったか?』 『まだ入れてないだろ、それよりちゃんと仕上げた事を褒めて欲しいぜ』  ジェイスが一生懸命弁明してるように聞こえる……。俺が誘ったとか言ってたらどうしよう、俺ボコボコに殴られる!? 「洸也……」 「グレイ……そのっ」  これはジェイスが勝手に暴走して……! なんて言い訳もノリノリで考えたが、俺はお前を売ったりしないぞ……飯作ってもらわないといけないからな。  グレイに上体を起こされて、平手か拳かと身構えた。なのにその手は乳首をクリクリと刺激してきて……っ! 「んぁっ!? やっ……やぁっ!?」  ビクンビクンと跳ねる体に、自分でも驚いた。なんだこれ! 全身が過敏になってるのか!? 「僕に操を立てようとしてくれてたね……すごく愛しかったよ」  おい、お前聞いてたのかよ! はやく止めろ!  カァーッと顔が熱くなる気がした。バスタブ内の湯気のせいにしたい。 「じゃあ、洸也は連れて行くよ? ジェイスも準備ができたらおいで」 「おぉっ? 珍しい、殴らないんだな」 「洸也に暴力はダメだって言われたからね……ジェイスは洸也に尽くすといいよ」  グレイに腕を引っ張られてバスタブを跨ぐと、出た先で柔らかいタオルを頭からかけられた。  頭をワシワシと拭かれたかと思ったら、グレイの右手がそのまま俺の体を撫で下ろしていった。   その手はまだ勃ち上がったままの俺の性器に触れて、先を弄ぶようにクリクリといじってくる。 「――っ、グレイ……!」 「ジェイスにされて気持ち良かった? 僕だって優しいセックスは出来るよ、洸也が相手なら特にね」  ギュッと強く握られて、激しく上下に扱かれると、甘い快感がピリピリと体を襲う。 「んっ、うっ……!!」 「一緒に気持ちよくなろうね」

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