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添い寝

 夜、人肌に慣れる為にこれから毎日一緒のベッドで寝るようにしようと提案した。  瑞希は素直に同意してくれた。  すっかり綺麗に片付いた部屋で、ベッドまでいつもより綺麗に見える。 「お、お邪魔します……これって、ダブルベッドってサイズ?なんか大きいね。もしかして彼女とか居るんだったら俺申し訳ないかも…。だ、だって、遼一ってカッコイイから彼女いないわけないよね。どうしよう、今日から俺一緒に住むんだよね。うちに帰ってたまにここに通って掃除する程度にする?彼女に悪いよね。こんなカッコよくて女子がほっとくはずないもんね。俺ってば気が利かなくてごめ……うわっ」  こっちだって実は緊張してるのに、なかなか横に来ない瑞希に苛ついて腕を引っ張ってベッドに転がした。 「びっくりした〜。遼一ってば危ないな〜」 「別にマットレスだから危なくないだろ」  掴んでた腕に力を入れて引き寄せるとビクっと体を固くする瑞希。  そのままスルスルと瑞希の腕を辿って両手を繋いだ。ポカンと空いてる唇に軽く一度だけ触れる。  勢いで昼間した時よりも、しっとりした瑞希の唇が記憶に残った。  薄暗くしてるのに顔を俯いて顔を赤らめてるのが分かる。  こんなんでソープで働けるのかな。  働いてもらわなきゃ金が回収出来ないからこっちが困るんだけど、この反応を見て楽しんでる自分もいたりする。  ここまで純情な瑞希には、少し荒療治が必要なのかもしれない。  両手を握ったまま「今日はこれ以上何もしないよ」と言うとホッとしたようで、横になってすぐに小さな寝息をたてて眠ってしまった。  色々な事があった一日だったから疲れたのかもしれない。それにしても、家主の俺を差し置いてすぐに眠れるって、案外度胸はあるんじゃないか? 「あったかいな…瑞希…」  両手を握ったまま安心したように眠る瑞希を目の前に、俺は色々考えては瑞希の顔を見て、なかなか眠れない夜を過ごした。眠ると更に幼い顔になる瑞希。高校時代に戻った錯覚を起こしそうになる。  体は……美味しそうに、客に喜ばれそうな体してるのにな。  幼い顔つきで色が白くてウエストも引き締まってるこの体。後は俺に慣れて人肌に慣れればトップも夢じゃないよ瑞希……そんな事は望んでない、か……瑞希も俺も……そこまで考えた所で深い眠りに落ちていった。  

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