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36話 ※玩具
「尻尾型の玩具かぁ……。 きっと、今の玲音ちゃんの状態で尻尾型の玩具を入れたら、もし犬みたいのだったらさ、尻尾を思いっきり振ってるみたいになるんじゃないのかな? 凄く喜んでいる犬みたいにさ」
そう言って京平の方はクスクスとしているように思える。 きっと京平は今の玲音の言葉で想像しているのであろう。
「今度、もしこういう事があったら、玲音ちゃんの中にその尻尾型の玩具入れてみたいかも。 だって、今玲音ちゃんが言っていた事見てみたいもんね」
その京平の言葉に顔を真っ赤にしたのは玲音だ。
玲音の方もきっとそれを想像してしまったのであろう。
「ま、今は、とりあえずこっちに集中してもらおうか? そろそろ細い玩具を中に入れてみようかな?」
そう言うと指程細い玩具を京平は両手で持ち、二人の中に同時に入れて行くのだ。
「これを入れる事によって卵型の玩具が奥に行くだろ? もしかしたら、玲音ちゃんの場合には奥にまで玩具をいつもは入れてないのかもしれないけど、今日は奥まで入れてみたんだけど、どうかな?」
そう玲音の耳側で囁くように言う京平。
「ほら、君の中の奥に方にまでゆっくりとだけど玩具が入って来ているんじゃないのかなぁ?」
「ぁあんっ! はぁあん! いつもより気持ちいいんですけどぉおお!」
と玲音の方は本当に気持ち良さそうな声を上げているのだが、逆に諒馬の方はそうでもないらしく、寧ろ、ただただ悶えているだけなのかもしれない。
ただただ快感に耐えているとも言うのであろう。
だからなのか体が小刻みに揺れてしまっているのだから。
それに気付いたのか京平は、
「諒ちゃんも、本当は気持ちいいんだろ? だったら、快感に素直になった方がいいんじゃないのかな?」
そう今度京平は諒馬の耳側で囁くように言うのだ。
「それに、我慢っていうのは体には良くないんだからさ……」
本当に京平というのは色々な言葉を知っているというのか、こう言う時にはこういう事をしたらいいというのが分かっているようで、今の諒馬にはそうした方がいいと思ったのか、どうやらそういう風に言ったようだ。
言葉にしない諒馬なのだが、体の方は正直だという事なのであろう。 そう体を小刻みに揺らしていたからこそ、京平はそんな諒馬に気付いたのだから。
「じゃあ、細い方の玩具も振動させていくね……。 二つの玩具のスイッチを入れたらどんな風に二人は乱れちゃうんだろうね?」
と本当に今日の京平は楽しそうだ。 そういつもだったら、諒馬までもがタチ側なのだから、今日はネコオンリーになっている諒馬をも楽しんでいるのかもしれない。
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