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「えっ、あ…えっと…」 どうしようかと目を泳がせるも、タオル一枚な状況の芝崎くんは。為す術もなく、困ったよう僕を見やる。 とりあえず彼を紹介しなくてはと、僕が口を開くよりも早く… 「あらやだぁ~、本当にイケメンさんじゃないの!」 先にうちのお母さんが歓声を上げ。 物凄い勢いで芝崎くんへと歩み寄っていった。 がしりと手を握られ、たじろぐ芝崎くん。 落ちそうになった腰のタオルを、もう片方の手でなんとか支えてる。 「保から話を聞いて、是非会いたかったのよ~。」 上原君、とお母さん。 え?と目が点になる僕と芝崎くん。 「なんせ、保の初めての恋人でしょう?この子大人しくてオクテだから…。最初は相手が男の子だって聞いて、そりゃあビックリしちゃったけど。貴方みたいな男前なら大歓迎だわ~!」 ホホホと笑い飛ばす母に、茫然とする僕と芝崎君。 お母さんのマシンガントークに思考が追い付かず、反応出来ないでいる。 その間にも、母の話は続いたが… 「保ったら恥ずかしがちゃって、なかなか紹介してくれないから────」 そこではっとして、ピタリと動きを止める。 …と、次には芝崎くんを上から下へ視線でなぞっていき… 「あらやだ~、私ったら!」 「あだっ!」 ごめんなさいね~と頬を染めながら、バチンと芝崎くんの背中を叩く母。 剥き出しの上半身は、さすがに痛かったんだろう。芝崎くんは泣きそうな顔で身を竦めていた。 そんなことはお構いなしに、母は続ける。 「ちゃんと連絡しておけば良かったわねぇ。野暮な事しちゃったわ~。」 悪戯に舌を出すお母さんは、オホホとわざとらしく口に手を添え、この場を去ろうとする。 …そして去り際にひと言。 「私の事は気にしないでね♥️」 若いって良いわね~と言いながら、 「あんまり羽目外したらダメよ~。明日も学校あるんだから…」 ほどほどにね~と、キャッキャッ騒ぎながら。 足早に自室へと引っ込んでしまった。 ぽかんとしながら、お互いを見やる僕と芝崎くん。混乱した頭の中を整理していると…先に芝崎くんが口を開いた。 「佐藤先輩のお母さん、ッスよね…」 「う、うん…」 「明らかに、勘違い…してるッスよね?オレとの事…」 しかも風呂上がりな芝崎くんを見て、更に良からぬ勘違いを──── 「!!……お母さん!!」 その日夜遅くまで、僕が母の誤解を解くのに時間を費やしたのは…言うまでもなく。 「あら~、保ったらフタマタ?やるじゃないの、男前ばっかり捕まえちゃって。お母さん羨ましいわぁ~。」 「ち…違うってば~!フタマタなんて、僕は上原君一筋だしっ…」 「まあまあまあ~!保がノロケ話をする日が来るなんて…母さん嬉しい!」 「…もうっ、お母さんてば~!!」 「…っくし!」 「うわっ…きったね!受験生に風邪うつすなよ兄貴。」 「あ?風邪じゃねぇつの。誰だよ、俺の噂してるヤツは…」 おしまい☆ ────────・・・・ 結局カップルの絡み無しな仕上がりに…。 今回は時間軸的にパラレルに近いんですが…いずれは何処かで上原と保ママン、対面するんでしょうね。 保ママンは見た目も中身も、いかにもオカン!な人。肝っ玉でかなりミーハーな、話のわかるオバチャンです。 てか芝崎って当て馬に使い易いよね(-。-)y-゚゚゚ グダグダかつ低クオリティでスンマソン(*´σー`)

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