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求愛ほすぴたる。(上原×佐藤⚠️)
・上原×佐藤(看病ネタ)
⚠️ガッツリエロあり
なぁ、保?…お前のそのカラダで
俺の身も心も全部、癒やしてくれよ────…
求愛ほすぴたる。
side.Akihito
「おいアキ、いつまで寝てんだ!とっくに学校始まってんよ!」
一日の始まりは、そんなババア…母親の甲高い怒声からだった。キィキィとつんざくような声量が、頭の中で警鐘をかき鳴らす。
「たく、最近はあの子のおかげで、随分マトモになってたのに。行く気あんなら、テメェで起きんだゾ!」
「……ぁ…?」
仕事に行くからと一方的に言い捨て、ドタバタと騒音を撒き散らしながら部屋を出て行く母親。
それでも何故だか、はっきりしない意識は。
覚醒を待たずして、すぐにぷつりと途絶えてしまった。
─────────・・・
「ん…あ────…マジかよ…」
次に目を覚ました時は、既に昼を回った頃。
勿論平日、学校はもう遅刻なんてレベルじゃあなかった。
ヤケに重たい身体と意識をどうにか起こし、通知音が鳴る携帯電話へと手を伸ばす。
寝ぼけ眼で確認した画面には…着信履歴と、メッセージが二通。
相手は予想通り、恋人である保と…クラスメイトでダチの水島からだった。
「クソ…しくったな…」
ハァと吐き出した息が、なんだか以上に熱い。
布団の暖を失った上半身には、ゾクゾクと悪寒が走った。
ぼやけたままの視界で、メッセージ画面を開けば…何の知らせもせず、学校をサボってしまった俺を心配するような内容が綴られていた。
『おはよ~今日はどうしたの?ここのところ調子悪そうだったから、もしかして具合悪くなったんじゃないかと思って…大丈夫?』
保からのメッセージを見て、ようやく自分が風邪を拗らせたんだと気付く。
どうりで朝から怠くて、起きれねえハズだよ…。
病気とか久し振り過ぎて、全く気付かなかったけどな。
もう一度時刻を確認すれば、13時前。
丁度昼休憩中だから…着信履歴だって、四限目のすぐ後みてぇだったし。
俺はぼやっとする意識をなんとか奮い立たせ、履歴から保の番号をリダイヤルする。…と、2回コールし終わらないうちに、発信した電話はすぐに繋がっちまった。
相変わらず早ぇなぁ、保。
『…しもしっ、上原君!?』
コール音が途切れ、すぐさま保の心配そうな声が耳に届く。その必死な様子が、なんとなく頭に浮かんできて…。つい笑みが零れてしまった。
親でさえ息子の体調不良に、全く気付いてくんなかったてぇのに。誰よりもコイツが、俺の事を一番解ってくれてんだな…と。
そういう長年連れ添った、夫婦みてぇな擽ったい関係が。なんだか堪らなく愛おしいなと思えた。
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