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エール1-17
「この公園近いならここで待ち合わせ」
「はい、うちから五分もかからないです」
千秋のスマホ画面に近所の公園の名前を見つけて密紀が頷く。
「じゃあ責任持って指導させていただきます」
密紀にそう告げると、千秋は執事が主人にするように左手を胸に当てて礼をした。
「や、やめてください!お、俺こそ、よろしくお願いします」
千秋がかっこ良すぎて目眩がしそうになるのに耐えながら、最後はもう呟くような声で密紀も頭を下げる。
ドキドキが止まらない。
憧れの先輩が自分を応援団に指名してくれた。
明日から、一緒に…。
「頑張ろうな」
そう言って自分の頭に手を置いた千秋の微笑みに、密紀はもうキャパオーバーを起こして、どうして千秋が自分の名前を知っていたのかなど考える余裕がなかった。
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