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エール7-2

 余裕なさそうな千秋の声。一度息を吐くと、千秋は密紀に覆いかぶさるように手を着いた。そのままゆっくり密紀の身体をまたいで密紀を見つめる。 「せんぱ…」  千秋の顔が赤い。眉間に皺を寄せ、少しだけ潤んだ目で密紀を見つめると、身体を起こし長ランを脱ぐ。  密紀は心臓が張り裂けそうになる。自分の顔も真っ赤だろう。好きな人が服を脱いでいくのを下から眺めるなんて! 「脱がせてい?密紀」  心臓が爆音を立てた。脳の回路がショートすると本気で思った。  ただ、ちゃんと分かっていた。今から何をしようとしているのかとか、どうしたいのか、とか。  流されたんじゃない。  密紀は床に落ちた千秋の長ランを見た。自分が千秋の匂いに包まれながら一人でした行為を思い出す。  あの時から、こういうこと、ずっと求めていたのかもしれない。 「先輩…俺も…」  恥ずかしさで上手く言葉が紡げない。だけど「俺も同じです」と伝えたくて、密紀は自分で団服の金ボタンを外した。 「だから、反則だってば」  千秋が安心したように、柔らかく笑った。自らボタンを外した密紀の手に口付け、千秋は密紀が身に着けているものを順に剥がしていった。

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