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第5話 真実

飛鳥井建設大集会に欠席した者は解雇となった まぁ親が死にそうだとか、葬式だとかは証明を出せば解雇事由から外すと告げた が、そんな都合良くそんな事由が起こる事は滅多とないのだ 申請した者の身辺調査して該当しない者は即座に解雇となった 数十人が解雇となり、飛鳥井は次なるステップへと進んだ 今後の話をする為に、この日烈は康太と共に出勤して副社長室で今後の話をしていた 色々と資料を出し話し合う 宗右衛門が「残留試験を行い、知識がない者は降格処分か支社への転勤とかが妥当ではないか?」と謂う 康太は「支社は大阪がイジメ、不正、政治献金なんかしてたりしたから潰したのをキッカケに、手が回らねぇから閉鎖したんだよ! やっぱ源右衛門が高齢過ぎて目が届かなかった事が大きかったから、決断したんだよ」と現状を告げた 「やはりそうなるか………儂は真贋の半分で転生して根回しの為に動いた話はしたわな その時に源右衛門の前の転生者が高齢で目が届かなかったから不正が相次いだのじゃ! で、丁度儂がおったから何とか乗り切れたが、源右衛門の前の転生者は飛鳥井の轍から外した 其れ程に腐らせてどうしょうもなく貶めたからな 以来 高齢者になる前に次を転生させると決めたのに………約束は護られなかったと謂う訳か………」 「それ、オレ知らねぇんだけど?」 「源右衛門は謂わなんだのか?」 「あぁ、オレは聞いてねぇよ!」 「主は不思議には思わなんだのか? 高齢の源右衛門が主に全てを託す頃には身動き取れぬ高齢になっておる事を!」 「それな、オレも引っ掛かっていたんだよ! まぁ何時出来たのか定かじゃねぇ魂の管理委員会なる者が手を加えていたって事なんだろ? スッカリやられたな!腹立つ!」 「儂も一度消されておるしな 真矢が子宮外妊娠した時、このまま生まれずに終わるのか!と悔しかったからのぉ!」 今思うと全くそうだった 「オレも……もう真矢さんの妊娠は無理だと想った 幾ら朱雀に頼んだとしても、そんなに時を経ず転生は無理だと想っていたし、真矢さんが産んだ子が宗右衛門だとも思ってはいなかった」 「………儂の魂は悪意の元で消し去られようとしておったのじゃよ 真っ暗な暗闇の中彷徨って消滅するしかないなと想っておった 主はヘルメースと申す神を知っておるか?」 「オリンポス十二神の一柱 万物流転の神と謂われるヘルメースか?」 「そうじゃ、何故か儂はヘルメースによって導かれ真矢への産道へと還ったのじゃ! 君は人の世でやる事があるのだから、僕の総てを注いで導いてあげるよ!と謂れ真っ暗な世界から連れ出されたのじゃよ」 「ヘルメースは死者の魂を導く力を持っていたな やはり消滅させられかけたんだな…宗右衛門の魂は……」 「儂は多分冥府の闇に落とされたのじゃと想う 漆黒の闇の中、儂はこのまま消えて逝く覚悟をしておった!」 「冥府の闇に………それならヘルメースしか助けられねぇわな ヘルメースは冥界 地上世界 天界を往復出来る神だからな! でもオリンポス十二神は力を分散させ消えたはずじゃねぇのか?」 「儂の方こそ、何故冥府の闇に落とされたのかも知れぬ故に答えられるぬが、冥府の闇に一条の光が差し込み儂は光に包まれ救われたのじゃ! 『僕はヘルメース 君は人の世でやる事があるのだから、僕の総てを注いで導いてあげるよ!』と言ってくれ救ってくれたのじゃ!」 康太は驚いた顔で烈を視た 「オレが宗右衛門に気付けなかったのは、宗右衛門が前とは違う気を纏っていたからなんだよ まさか烈が宗右衛門だと解らなかった それはヘルメースの総てを注いでって同化したって事なのか?」 「それは儂は知らん!」 「何だか今世は全てが狂ってばかりで、歪んで果ては狂いっぱなしの世界でオレも果てが詠めなくて困っていた そんな時に宗右衛門が姿を現した まさか烈が宗右衛門だとは気付く事も出来なかった………ったくな、魔界の掃除も必要だって事だわな!」 「儂は儂の死命を全うするだけじゃ! 竜胆は竜胆の死命を全うする為に日夜星を詠んで紫雲の次を探しておる!」 「おめぇと話が出来て良かったわ オレはずっと喉に小骨が刺さった様に、宗右衛門の転生がしっくり来なかったんだよ そもそも飛鳥井は女神が管理する眼を持つ一族だ なのに宗右衛門の魂は何処かへ紛失してしまって転生は無理だと伝えられた それは消滅したも同然だと伝えられ、叔父貴はそれでどれだけ哀しんだか…… なのに真矢さんが妊娠し、オレに子を託してくれた、その子はやけに貫禄があり宗右衛門を彷彿させていたが、まさか消滅した宗右衛門の筈はねぇよな?と想っていたんだよ! そしたら宗右衛門で、叔父貴に逢わせたら泣いて喜ばれ、聖神で間違いねぇんだと確信した それからはモヤモヤしていた まるで小骨が刺さった様に納得が出来なかった そして烈が魔界へ還った時、魂の管理委員会なるモノをぶっ潰したから確信へと変わった 歪められたのは御厨の破滅の序章だけではなかったんだと……」 「儂を消し去れば飛鳥井の果ては大きく狂う! それを狙って儂を一点集中で消し去ろうとした 飛鳥井の果てが狂う、それは炎帝が困るであろう果てだと高笑いしていたんじゃと儂は想う それが宗右衛門は死んではおらず、転生したのだから悔しいじゃろうな だから竜胆と東矢とレイの果てを狂わせたのじゃろう! 儂はな炎帝、闇に落とされた時に既に魂の管理委員会を潰すと決めておったのじゃ! 飛鳥井を潰す気満々の転生のさせ方に恐怖を覚えておったのじゃよ! あの組織は悪意で物事を動かしておる! それ故に前の転生の時に、父者とコンタクトを取り動いて貰った 父者は喜んで素盞嗚殿へと伝えてくれ、魂の管理委員会を見張ってくれておったのじゃ! そして動かぬ証拠を上げて潰す日を待っておったのじゃよ!」 それで全てのピースが嵌まった モヤモヤも小骨も全て取れて、スッキリした気分だった 熊本で飛鳥井神威を初めて目にした日 こうも叔父貴に似た存在は大歳神しかないと想った 倭の国に遺った大歳神が、人の世に転生しているなんて知らなかった 素盞嗚尊が聖神の傍へ転生させたとしたら納得だった そして春頃 烈が姿を隠す場所に魔界を選んだのも意外だったし、魂の管理委員会を強行して潰す策を打ち出したのも意外だった 素盞嗚尊の家の縁側で大歳神と烈と3人で並ぶ姿はもう親子で孫で縁者意外の何者でもなかった 烈は消されそうになった時に、歪んだ原因を潰すと心に決めたのだろう まさかヘルメースが烈の魂を救ったとは……想いもしなかった 宗右衛門の気配が変わったのは、その所為なのだろう…… 最期の力を振り絞りヘルメースは烈の魂を救い出し同化したのだろう…… オリンポス十二神が一柱が何故烈の魂を導き救い出し同化したのかは解らない 創造神の取り計らいなのか? それともヘルメースが烈の魂に何かを想い導いたのか? ニブルヘイムの想いが何かを動かしたのか? それは解らないが、聖神の魂は転生し烈となり 宗右衛門として飛鳥井の明日へと導き果てへと結ぶ 歪んだ果てが確かな明日へと変わりつつある 康太は清々しく笑い 「これで全てのピースが嵌まった スッキリ理解出来だぜ!なぁ伊織!」と言った 榊原も康太同様、モヤモヤして小骨が刺さった様にしっくり来なかった それが今、小骨もモヤモヤもスッキリ晴れて真実を知る事となった 今世 転生して康太と結ばれ記憶も戻り、目にした歪んだ飛鳥井に終焉を感じずにはいられなかった 何故こんなに歪んだのか?解らずにいた そこへもって宗右衛門の魂の消失を伝えられた どこを探しても見付からない 多分もう消滅してなくなったのだろう、と伝えられた その時の康太の動揺は激しく、飛鳥井の果てが終わりに近付いていると感じずにはいられなかった 今世で終わるかも知れない 覚悟を決め足搔いて藻搔いて悪足掻きして、その都度康太は傷付き立ち上がって明日を築いて来た 飛鳥井に5人の子を迎え入れ明日の飛鳥井を築く為に必死に護って走って来た そして烈を貰い受けた 烈は最初礎にカウントされてはいなかった 総て我が子を配置した後だったから、烈は自由に育てると決めていた 日々育ち貫禄が付いて来る まるで宗右衛門を彷彿する容姿にまさかと想った 菩提寺に兄達と共に預け姫巫女と遊んでいると想ったら修行して紫雲自ら修行を付け入ると聞いた時には驚きだった まさか………其れ程に力を持っているのか?と想っていたら宗右衛門だった 康太は宗右衛門の存在に心底救われて、頼りにしている所が伺えた 共に転生を繰り返す二人は絶対の信頼と絆を築いていたのだ だが宗右衛門の気配が我等に解らぬ筈がない 何故解らなかった??? 解らぬ事だらけなのに、山積する問題に問い掛ける機会も勇気もなかった 聞きたい事が聞けずに来た そして今 全てのピースが嵌まった 榊原も晴れやかな気持ちでいた 榊原は「宗右衛門、これからどう出ます?」と問い掛けた 宗右衛門は「子会社を近くに作らねばな!」と言った 「子会社は必要なのですか?」 「左遷させれぬなら、クビしかないじゃろ? それは真贋の目指す果ててはない! 真贋は魂の果てを読み再生するが定め 再生の場がなくばクビしかないわな! 降格処分を下した者はどうする? 降格処分を下った者と、部下だった者が共に仕事をさせれば、不平不満は吹き出しトラブルは必ずや起きる そうならぬ為の支社だったのじゃが、な」 宗右衛門の言葉に榊原は考える そして立ち上がると「この話は我等だけでする話ではない………これ以降は会長や社長を交えてしませんか?」と言った 康太も「だな!」と納得した 榊原が「会議室を抑えて来るので待ってて下さい!その時に会議室に会長と社長もお呼びします!」と告げて副社長を出て行った 康太は烈を抱き締めて「本当に転生してくれてありがとう!」と心から言った 宗右衛門は「サクサク片付けるぞ!真贋!そして次は朱雀じゃ手を余しておる管理体制を絶対のモノにせねばならぬ! 二度と儂の様な奇跡が起こる筈などないと想わねばならぬ!」と告げた 康太は烈を離すと「それな!頑張って成し遂げようぜ!」と言った 榊原は「会議室を抑えました!移動しますよ!」と謂うと烈を抱き上げ早足で会議室へと向かう 「重くなりましたね 久遠先生も安定していると言ってました 足も少しずつ良くなってます!」 父として烈の容態を口にする 烈は嬉しそうに笑っていた 会議室のドアを開けると会長と社長が康太達を待っていた 榊原は椅子に烈を座らせると、康太の横に座った 康太は会長と社長に「宗右衛門から話がある!」と伝えた 会長と社長は姿勢を正して「「伺いましょう!」」と告げた 宗右衛門は険しい顔をして 「飛鳥井は何時から支社を廃止してしまったのじゃ?」と問い掛けた それに答えのは会長だった 「不正が相次ぎましたので、苦渋の決断をせねばならず、真贋と相談して閉鎖を決めました!」 「ならば、この近くに子会社を作られよ!」 宗右衛門の言葉に瑛太は「子会社ですか?そんなに簡単に子会社は作れませんが?それは必要なのですか?」と問い質した 「ならば社長に問うとしよう! 主は今、この時から社長から平社員に落とされたとする! 主は部下だった者と共に仕事しろ!と謂われて平静を保てるのか?」 宗右衛門の言葉に瑛太は逡巡する 社長として生きて来た自分が明日から平社員として部下だった者と共に仕事しろ!と謂われる自分を想像する それは屈辱以外の何者でもないだろう… そんな時間を刻まねばならぬのは、苦痛で拷問でしかない 平常心でいられる筈などがないのだ 瑛太は身震いすると「それは屈辱以外の何者でもありません!」と答えた 「主らは社員にはそれをさせると言っておるのと同じ事なのだと、理解せねばならぬな!」 仮に部長だった者が、降格処分を受け明日から平社員と共に仕事しろよ!と謂われたら屈辱で冷静な思考など一瞬で吹き飛ぶだろう…… それで、やっと理解する 「子会社に降格させて移すと謂う事ですか?」 会長が宗右衛門に問う 「それしかなかろうて! 真贋が下に落として這い上がる気質が在るか詠み配置する! 再起の道を辿り這い上がる為に喰らいて足掻くか、落ちてクズになるかの分かれ道となる! 篩いにかけねば果てへと繋げればせぬ! 此処で終焉を迎えるか、果てへと繋げればかの分かれ道なのじゃ! 儂は1000年続く果てへと導く為に苦労して転生したのじゃ! こんな所で燻る為に転生した訳では無い! なぁ真贋、覚悟を決めねば生き残れぬと発破をかけられよ!」 宗右衛門に謂われて康太も覚悟を決める 「会長、社長、我等は歪められた果てへと流されて来てしまっている! さっき宗右衛門と話したが、宗右衛門は冥府の闇に落とされ消滅しかけたと言っていた… 故意と悪意で飛鳥井は歪められ、果てを狂わされかけた オレの半分で転生した宗右衛門は高齢になる前に継ぎを転生させろと言っていた だが現実はどうだ? 源右衛門は高齢だった、高齢故に目が届かず腐った体制が出来ていた それを壊して作り直しても、盤石な体制は作れずにいた だが宗右衛門がいる限り、盤石な明日を必ずや作らねばなならなくなった 宗右衛門はその為だけに転生されたのだから!」 社長は「ならば子会社を作らねばなりませんね! 社長は誰に据えますか?」と問い質した 宗右衛門は「サムエル・ウォーカーを社長に据え、副社長に飛鳥井凛太郎を据える」と言った 康太は驚愕の瞳を宗右衛門に向けた 「【R&R】のサムエル・ウォーカーかよ? 彼はやっても良いと謂うのかよ?」 「やるからには半端な事はせぬ!とやる気になっておる! あやつは経営学のプロ故に適任であるからな!」 「凛太郎って……帝都大学でた天才かよ? アイツならばどんな大企業でも欲しがるんじゃねぇのかよ?」 「凛太郎は前世の儂の駒じゃからな! 国崎建人と同じじゃ、人を育て種を巻き育って転生させ今まさに招集して使う時が来たのじゃ! 【R&R】のメンバーもイギリスにいると思われるが大半は倭の国で過ごしておる 今の時代、何処にいても仕事は出来るし、何処にいても人を回せる 便利な時代になったものじゃ!」 ガハハハハハハッと宗右衛門が笑う 会長は「ならば資本金は如何程で何処で作られるのですか?」と問い掛けた 「この近くに宗右衛門から引き継ぎし土地がある 知らぬうちに譲渡され売買されて焦ったが、詐欺グループを検挙して芋づる式にしょっ引かせたら警察にも感謝されたからのぉ! 土地も戻ったし、その時に賠償金もふんだくったし、資本金にはその金と、儂の2年分のギャラを当てて既にカタチだけでは作らせておるのじゃ! 後は会長、社長、副社長、真贋の判子を貰い、正式に始動させれば子会社として軌道に乗り真贋が配置するのみとなっておる!」 全ては準備万端で話す辺り宗右衛門だな、と康太は想う 何時の世も宗右衛門は準備万端整えてから話をする 几帳面な聖神らしさに、最期の時を想う 聖神は自分の最期を覚悟した時、全て処分し綺麗にしていた 自分の家すら処分し、何もかも片付けていた几帳面さを想う 康太は「ならば始動してくれ!オレは降格処分させるヤツの本質を視て処分を下す事にする!」と告げた 宗右衛門は「ならは残留試験をやるとする! それで合格点を取れぬ者は降格処分とする! 降格処分された者は真贋が視て決め処分を下す事とする! 飛鳥井は再び大量の解雇者を出したとしても、先へと進まねばならぬ! 故に中途雇用試験を行うしかなかろうて!」と言った 会長と社長が常に話し合っていた事だった このままではその内限界を迎えるでしょう……と 会社の現状を目にして上に立つ者として痛感していた事だった 先に逝く為にはやらねばならぬ、と話していた事が現実となり 宗右衛門がそれを告げた 社員の意識改革をして研修に出しレベルの上がった質の高い社員を生み出して来られる様にはなった だが格差が出来てしまった今、社員の資質を今一度問わねばならぬだろう……とは想ったが実行するにはあまりにも大掛かりで、それを下せる裁量が問われる 会長も社長も腹を括り、決意を決めた 会長は「やりましょう!」と言った 社長は「入試試験は誰が作りますか?業者に発注しますか?」と問い掛けた 宗右衛門は「入試試験は我等【R&R】が作成する!何たって建築家が二人もおるからな! そして二人が作った試験に竜馬が手を加え心理的な描写を突いて真意を確かめる!それで異論はないか?」と問うた 会長と社長も副社長も異論は唱えなかっふた 社長は「子会社を作るならば、我が社でも動かせる資金で株を所有しましょう!」と言った 会長は「資本金は如何程なのですか?」と宗右衛門に問うた 宗右衛門は指を一本出した 「100万?」と社長が問うと、宗右衛門は首を振った 会長が「1000万?」と問うと首を振った 康太は「まさか1億じゃねぇよな?」と問い掛けた 榊原が「子会社が親会社と資本金が変わらぬと謂うのですか?」と思わず呟いた 「まぁ待て、一億と言いたいが一億を超えれば中小企業の法人税法における定義に引っ掛かる故、そこまでは出さぬよ! 飛鳥井建設も子会社の株を所持するならば、その手前で止めておく事となる!」と謂う 会長は「まぁそれが妥当ですね!」と言った 社長も副社長も頷いた 宗右衛門は「子会社は設備や施工を中心に活動させるのじゃよ!で、会社名は飛鳥井施工株式会社となる」 康太は「建設 施工の枠を別にすると謂うのか?」と問い掛けた 「そうじゃ、飛鳥井建設はこれから一般家庭からビルまで精力的に活動を続ける それはあくまても施工を切り離しての事だと申そう!施工は別枠に置く 切磋琢磨して互いを伸ばし合い大きくなる事であろう!」 榊原は「建築に施工は切り離せない部署です 建てた後施工業者が入り水道やガス管を通す! 切り離せない部署なのでは?」と問い質した 「建設会社と謂うのは施工は施工業者に依頼して来させる所が多々とある 飛鳥井は施工は部署としてあるから施工業者に依頼する事はない じゃがあの部署は建設に携わる奴が大きい顔をして、施工は付け足しと言われておるのを知っておるか?」 「…………あの部署は常に諍いが耐えません…… それは建設より施工は落ちるからだと因縁付けて来る事が多いのは知っています」 「だから分ける時が来たのじゃよ! 互いが互いを牽制したり見下したりして環境は日々劣悪になっておるからな 儂が社内を見て回って感じた事じゃから間違いはない!」 「それが飛鳥井宗右衛門が敷いた果てへと続くレールなのか?」 康太は問い質した 宗右衛門は「そうじゃ!」と答えた 康太は立ち上がると「ならば中途入社試験やらねぇとな! 施工でも人員は必要だし、飛鳥井も資格持ちが後少し欲しいからな!」と言った 会長もそれには賛成した 社長もそれには同意して「ならば何時やりますか?中途入社試験?」と問い質した 宗右衛門は「まずは残留試験を行った後、それまでに広くに告知して試験を受けさせる為の広告を作り告知せねばならぬ 【R&R】が広報宣伝部の社員と合同で告知を作る故、臨時の社員証の発行を頼む!」と告げた 社長は「わかりました!即座に発行します 副社長、それらを一手にお願い出来ますか? 副社長の裁量権で動かねぬ部分の可決はやります それ以外はお願い出来ますか? 無論、君の仕事は我等が老体に鞭打ち頑張りますとも!ねぇ会長!」と謂うと会長も 「ええ、頑張りますとも!」と言った 宗右衛門が「ならば凛太郎を手伝いに出すとするかのぉ!あやつは仕事は出来る故心配するでない だが性格に難があるから……出すのは気が引けるがのぉ………」と口澱む 社長は「性格に難がある……それは性悪とかキツい性格とかですか?」と問い質した 宗右衛門は榊原を見て 「性格は悪くはないし、性悪とかではない じゃが副社長を2倍堅苦しくして融通が聞かなくした感じじゃな!」と言った 会長と副社長は、ヒェ~榊原の2倍堅苦しく…… それは遠慮したいですぅ〜と想った 康太は「凛太郎ってビル何個もぶっ立てて資産活用している飛鳥井建設が絶大な信頼を置いてる不動産屋の息子かよ?」と問い掛けた 飛鳥井建設で建てたビルの管理もその不動産屋の仕事として成り立っていた 確かな信頼 確かな仕事 確かな接客をモットーとした不動産会社で、顧客信頼度一位の不動産屋だった 「そうじゃ、あの家族は皆 飛鳥井の中心におり絶大な信頼を勝ち取っておる家族故、心配はないが如何せん頑固一徹な家族故煙たがられておるのは確かじゃな!」と笑った 会長も社長もあの家族を思い浮かべて憂鬱な表情となった だが側近となれば絶対の信頼の置ける存在でもあった 会長は「凛太郎なればある意味副社長が最適ですね!」と言った 誰かの下に着くなれば、信頼を勝ち取り、実績を作り、共に進むべき果てへと逝くだろう だからの副社長なのだと想った 榊原は「解りました、精一杯頑張り子会社を作り、真贋が視た果ての社員を迎え入れる準備をします!宗右衛門、君の力も必要となるので頼みますね!」と言った だが……お腹が減った烈はもう宗右衛門は出さずに、カニパン食べたいにゃ〜と考えている顔をしていた 「宗右衛門……」 「にゃに?」 烈が答える 榊原は腹減り烈は本当に仕事しない!と想いつつカニパンをポケットから出すと封を開けて烈に渡した そして薄めたリンゴジュースを秘書の西村に頼んだ 烈は父からカニパンを受け取り、嬉しそうに食べた 瑛太は苦笑して「腹減りだと宗右衛門は出ませんか?」と言った 榊原は「燃費が悪いのでガス欠になると出ませんね!」と返した 清隆は笑っていた 「烈らしくて良いんですけどね」 でも宗右衛門の力を借りねばならぬ時にガス欠では困るのだ だから榊原はポケットに何時もカニパンを忍ばせいるのだった カニパンを食べ終え、薄めたリンゴジュースを飲み終わると、やっと宗右衛門が出て 「まぁ遣らねばならぬ事はするしかなかろうて!」と言い終わった カニパンでは宗右衛門の効力は短かった 康太が「此処に来るまでにかなり長い事宗右衛門出してたからな……」と言った ならばガス欠でも仕方ないか、と清隆と瑛太は納得した 榊原は「ガス欠の烈と頑固一徹の凛太郎と仕事するのですか?」と先を想い少しだけボヤいた 康太は「要点を掴んで宗右衛門を出せば大丈夫だ!」と気休めを謂う 烈はそんな榊原の想いも知らず 「りんたろーよぶにょよ!」と言い電話を掛け始めた 「りんたろーくるにょよ!」と謂うと5分と経たずに慎一に連れられて凛太郎がやって来た 会議室に入ると凛太郎は姿勢を正して 「飛鳥井凛太郎に御座います 以後お見知り置きを!」と堅苦しく挨拶をした 清隆や瑛太も初めて目にする男だった 容姿は凛々しき青年で、イケメンの部類に入る顔だった 「りんりん、おしごとよ!」 烈が謂うと凛太郎は嫌な顔をして 「りんりんはお止め下さいと何度も申しておりる で御座らんか?」と苦言を呈した 「かたのちから、ぬくにょよ!」 凛太郎は真贋や清隆や瑛太、榊原を目にして緊張していた 「宗右衛門……それは無理で御座るよ」 「だから、みんにゃに、 にんじゃぼーい!いわれるにょよ!」とボヤいた 榊原は気を取り直して凛太郎の前に立つと 「副社長をしています榊原伊織と申します どうやら僕は子会社の設立を一任されたので、君と仕事する機会も増えると想うので宜しく頼みますね!」と言い手を差し出した 凛太郎はその手を取り「此方こそ宜しく頼み申す!」と言った 瑛太は「この子タイムスリップして来た訳じゃありませんよね?」と問い掛けた 烈は「……りんたろーのははおやは、ばあしゃんとがくゆうにゃのよ! みおたんともなくよくて、こんな はなしかたしてるおやにそだてられちゃったのよ」と答えた 清隆も瑛太と榊原も、あ~成る程!と想った 「拙者は絶対に裏切り謀りなど遣らぬと誓おうぞ!なので信頼してくれて構わぬ!」 と凛太郎は榊原に謂う 榊原は玲香や美緒で慣れていて、案外楽かもと想う 「宜しく凛太郎、僕の信頼はそんなに簡単には勝ち取れないと思って下さいね!」 と宣戦布告ばりに謂う 凛太郎はそれに感動して 「はい!貴殿に信頼される様に日々精進して参ります!」と返した 烈は祖父に「にんじゃぼーい!みんにゃいってるにょよ」とコソッと話す 清隆は的を得てるな!と笑った 康太は話は着いたなと判断すると 「ならば今後は子会社の役員とかと顔見世して話を詰めて逝くとするか! 今日の話はここ迄で構わねぇか?」と問い掛けた すると皆が異論はないと言った 凛太郎は「それでは遣る事があるので今日は此処で失礼つかまつる!」と言い帰って行った 烈はそれを見送って「かたこりゅのよ!」と言った 全員が、うんうん!と頷いた 清隆は「お昼を過ぎてますね、これから一緒にお昼を食べましょうか?」と聞いた 烈は両手を上げて「やったー!」と喜んだ 社員食堂へと向かいヘルシー定食と味噌カツ定食を頼む 烈の為に作られたヘルシー定食は女性社員から人気のメニューだった 清隆と定食を食べていると瑛太と康太と榊原が食堂にやって来て、瑛太は日替わり定食で康太と榊原は唐揚定食を頼み烈の横の席に座った 瑛太は烈の為にヘルシー杏仁豆腐を頼み、烈の前に置いた 烈は嬉しそうに笑うと「えーちゃん ありがとう」と礼を言った 「私は烈には甘い叔父ですからね!」と言い瑛太は笑った その優しい笑みを浮かべる瑛太の姿に、社員達は思わず食べてる箸を止め魅入った この人も笑えるんだ……と想った 其れ程に瑛太は鬼の様な存在として受け止められていたのだ 子会社はサムエル・ウォーカーが社長となり経営方針を打ち出し、凛太郎にそれに添ってやらせるつもりだった 行く行くはサムエルは会長になり、凛太郎が社長に据えるつもりで、今は勉強中の身という事だった サムエルも忙しい存在 ずっと見ていける訳では無いのだ 経営方針を打ち出し軌道に乗せ子会社として仕事を取らねば始まらないのだ 【R&R】は一切の仕事を止めた 夏に大きなイベントを抱えているが、今は子会社とヨニー©イギリスを絶対の企業にする為に日夜案を出して検討しているのだ ヨニーRウッズスタンも精密機器メーカーとして、船舶機器を幅広く取り扱い、利用者から絶大な評価を得て、その名を不動なモノへとして行った 戸浪は竜馬に連絡を入れ船舶機器をお試しで入れると申し出をした そしてお試しで入れた機器が凄すぎて、船長から絶賛の声を導き出し、お試しから本契約に漕ぎ着け、先日正式に契約を交わした ヨニーRウッズスタンの社長は烈と竜馬の二人だった 副社長に鳳城 葵を据えた 鳳城 葵は竜馬のオックスフォード大学時代の悪友で、頭も良いが顔もスタイルも良いモデルばりの美しい女性だった だが……如何せん……かなり男前の女性で、烈は竜馬といっそ結婚しちゃえば良いのに………と想っていたが、本人達は勘弁してよ!な関係だった 友としては最高だが伴侶になるなら遠慮したいわ!と互いが謂う そして鳳城 葵は研究者でもあり、幾つかの特許も保持している天才でもあった 副社長の傍らせっせと研究に精を出し、経営の雑務は葵の腐れ縁と謂う東堂 御影と謂う男を酷使して好きな研究に没頭していた 東堂御影は専務の肩書を与えられた、オックスフォード大学時代の竜馬の友でもあった 竜馬は常に思っていた、御影程の男が何故に葵の下僕扱いに耐えているのか? 竜馬にはサッパリ理解出来なかった だが出来る男なので専務の肩書を能え日々酷使してヨニーRウッズスタンの経営は成り立っていくのだった…… 鳳城 葵も東堂御影も烈と引き合わせたら、一発で気に入り溺愛しまくりの存在にった 竜馬は本当に人を惹き付けて止まないっすね!烈 と想うのだった そして先日 正式に世界に名を売る事にし会社名をヨニー©Rウッズスタンへと変更し子会社として始動した コングロマリットの様に複数の事業を展開して逝く予定の一つの会社がヨニー©Rウッズスタンだった だから烈は結構忙しくて、飛び回っていた 瑛太もそれを知っていたからこそ、子会社を榊原に任せたのだった 飛鳥井建設の中は大集会に欠席したと謂うだけで退職させられた社員が出たと噂になり チラホラと不満を口にする者が現れ始めていた 飛鳥井建設は行事に欠席したらクビになる と大型掲示板で呟いた者がいて、噂はかなり広まり面白可笑しく煽られマスコミもそれを広い記事にしたりした だが会社としても何も反論する事なく静観していた そこへ持って飛鳥井建設は社員全員に対して、残留試験を行う!と社内に大々的に告知された 社員達は統括本部長に直訴して大変な事になった 「残留試験って何なんですか?」とあまりにも多くの社員が聞きに来るから、その説明を頼む!とどの部署の統括本部長から申し入れがあった ならばその説明をするから、本日の昼休み、社内放送を必ず聞く為に外へ出ない様に告げられた 「飛鳥井宗右衛門じゃ! 我が社の社員の練度は他者から見ればかなり低い! 日々努力して上へ行こうとする者と、今この現状の生温湯に使って堕落している者との格差とでも申そう それで同じ給料を貰っておっては、その内不平不満が吹き出すのは目に見えておる その前に我が社は規定数値を設け、残留試験を行う事に決めた 主らは建設会社で働いておるのじゃから、それなりの知識がなければならぬ! それは事務方であろうが、広報宣伝であろうが、主らは何処の会社で働いておるのかの意識がなくてはならぬ! その為の残留試験だと思うがよい! 我が社は今後の生き残りを掛けて、真摯に向き合えぬ者を排除すると決めた! 勤務実勢、勤務態度、そして残留試験を個人個人の点数として、減点方式で進退を決めさせて貰う事にした 勤務実績は既に上がって来ておる それに勤務態度は儂が社内を見て回って減点方式で採点をさせてもらった 儂は常日頃からの積み重ねだと申さなかったか? まさに今 主らの日頃の積み重ねが評価される事となった 飛鳥井はまた変革期に突入したのじゃ! この先生き残る為に社員を篩にかける そして生き残った者とで明日を繋いで逝く為に、今 儂は強硬策を打ち出したのじゃ! その為の残留試験じゃと解ったのならば、大人しく受け入れられよ!」 絶対の言葉だった 異論など申せぬ雰囲気だった 既に試験は始まっていて、社内を見て回っている時から減点方式で点が付けられていたのか?と社員は茫然となった 宗右衛門の言葉が終わると真贋からの言葉が始まった 「飛鳥井家真贋 飛鳥井康太だ! 宗右衛門が言われた通り、我等はより強固な明日を築く為に、今一度 社員を篩にかけ選別する事にした それに伴い我が社は子会社を設立した 試験の結果如何により最終的には、オレがその者の果てを視てモノになるか?クズしかなれねぇか?選別して子会社の方へ移動とさせる事となる! そしてその時、施工部門は全員 子会社の方へと移動となる! 我が社はどうも施工部門の社員を見下し蹴落とす傾向がある様なので、宗右衛門が分けて切磋琢磨させるしかなかろう!と申されたので………我が社から施工部は撤退する事となる! 追い出したのはお前等建設部の社員達だと思え! 己の方が偉いとふんぞり返った奴等が招いた事だと想うが良い! 子会社が成立した日から建設と施工は別々の会社とはなる! だが現場では顔を合わせる機会もあるだろう! 一応子会社と謂う体だが、宗右衛門が資産を投入して創る会社だ その資産はこの会社と大差ないと想うが良い! だから今後は大きい顔して現場を混乱させる者がいたら、そいつは即座にクビになる事もあると想うが良い! 格差は己が作り出していると想うが良いが! そして己が導いた現在だと受け止めろ! 以上だ! 残留試験をやるのは止めようがない事実だ!」 康太はそう言い日程を告げた 覆らない現実がそこに在った 残留試験を目前にして施工部の社員が全て子会社への移動して行った 勿論 子会社の方でも入社試験を行い、合格点を叩き出した者だけが行ける事となった 施工技術、知識、人としての一般教養を織り交ぜて作られた試験はかなり苦しめる事となったが、全員何とかクリアして子会社へと移って行った 飛鳥井建設から施工部が消えた瞬間だった 施工部が消えたからには建築部門は拡大して、どんな仕事にも特化した職人を育てねばならない現実に突き当たっていた 連日会議 会議をして議論を出し合っていた 宗右衛門は「1級建築士を増やさねばならなぬ!」と苦言を呈した 真贋は「下請けのレベルを上げねぇと、ダラダラ熟して逝くだけとなる!」と現実を口にした ならばどうするか? そこへ突き当たる! 【R&R】は広報宣伝部と協力し合って、中途入社の求人の宣伝をどうやって出すか?を議論していた そこでも【R&R】のメンバーは熱くなり英語が四方八方から飛び交い、広報宣伝の社員は唖然となるのだった 竜馬が仕方なく烈に電話して、烈が来ると英語で一喝され黙るの繰り返しだった 烈は皆が熱中して話すのを聞き逃す事なく聞き、的確な指示を出す 【R&R】のリーダーと謂われる実力を目撃したも同然だった スムーズに行けずに停滞していた事項がスムーズに流れて逝く 烈が英語ペラペラなのも唖然だが、既に大学まで卒業してるのも竜馬に聞いて唖然となっていた そして烈はそんは社員を視る その眼に視られると背筋に汗が流れ出す あの呑気な水野でさえ、怖いと一色に話しているから、真贋の眼とは違うのだと自覚する 【R&R】のメンバーは烈に絶大な信頼を置いているから、それを感じないのか? その眼には慣れてるのか? 自然体で接していた 特に竜馬はせっせと烈の世話を焼きながらも、社員達を要所要所で的確に心理的に誘導して逝くのだ ナメてると手痛い竹箆返しが来るのは真贋だけではないと、広報宣伝部の社員は嫌と謂う程に痛感した事となった そして出来上がった求人広告は最高の出来となり、歩く人は皆一瞬で足を止め魅入る そんな宣伝となった そして反響を呼ぶ 飛鳥井建設株式会社 飛鳥井施工株式会社 共同で繰り広げられる求人広告は、人々の目に止まり、かなりの応募者を叩き出した 求人広告を作り終えて、安心した水野と一色に烈は「儂の眼が怖いか?」と笑って宗右衛門が問い掛けた 一色は正直に「怖いですよ、真贋とはまた別の意味合いで怖いです」と返した 宗右衛門は笑って「真贋と同じ眼など不要じゃろ?しかもあの眼は特別製じゃからな、儂では足元にも及ばぬよ!」と言った 一色は「いやいや、貴方の眼も充分脅威ですって!」と謂う 「儂の眼は人の真髄を視る、真贋の眼が視れぬ程小さな綻びすら見逃がす事なく視る 人の心の闇、憔悴 恐れ 恐怖 畏怖 其れ等を儂の眼は捉え祓う、それが儂の死命じゃからな!」 この人も重い荷物を背負い、明日の飛鳥井を導き直走る存在なのだと痛感させられる 一色は言葉を無くしていた すると宗右衛門は「主は大丈夫じゃ!闇など吹き飛ばさん勢いで水野の愛で埋まっておるからのぉ!」と言い竜馬の背に乗り行ってしまった 一色は水野を見た、すると水野は真っ赤な顔をしていた お見通しだったと謂う訳なのだ だが謂われるのは恥ずかしいのだ 水野は仕事に冒頭し、一色は何も言わずサポートを回った 求人広告は全国に向けて発信された 春頃に完成したワンルームマンションが完成したばかりだから、全国から社員を募っても対応出来ると見越したからだった ワンルーム、バス・トイレ完備の寮を全室200室用意し社宅として家賃負担分をして4万円で入れる様にしたのだった だから全国何処からでも求人広告を出したとしても寮があるから大丈夫となるのだった だがその寮の入り口には管理人が常駐して、トラブル回避の為、部屋での酒盛りや独身寮と謂う事もあり友人知人許可なく入室させるのは禁止となっていた また夜中に騷ぐなど、問題行動等、契約違反したら即座に退室となる! 其れ等を明記した旨の契約書にサインした者だけが入寮出来る事となった その寮の持ち主は飛鳥井家真贋の個人資産で、建てられた寮だった 烈を視て動き出す時に併せて、必要となると建築させた寮だった 今 この時を持って宗右衛門の動きと同調させられた事となる 飛鳥井建築は真贋と宗右衛門が導き出したレールに乗り、1000年続く果てへと走り出したのだった

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