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第8話 共同戦線 ➋

【R&R】と共同戦線を張って、日々カタチを成し遂げて来た 子会社も着実にカタになりつつある 子会社は新社屋が建つまで、仮でテナントビルに事務所を構えていた 新社屋はフレディ・ホワイト イーサン・オルデスが共同で製図を引いたと謂うと、世界的建築家の作品だと話題となった 正統派の脇田誠一とは作風も技工もフォルムも総て違うモノを叩き出す建築家だった あの脇田誠一が「康太、あの話題の建築家が来てるんだろ?一度逢わせて貰えないかな?」と謂う程で、烈を通して脇田誠一と逢ってくれないか?と尋ねると「roger that!」と了解してくれ、脇田誠一と逢わせる事も出来た 3人は意気投合して今度3人でドデカイ仕事をしよう!と約束する程だった 脇田誠一が今話題の建築家としてテレビで取り上げられた時、脇田誠一自ら【今後の夢】を語った イーサン・オルデス、フレディ・ホワイトと、何時か共同で製図を引きドデカイ仕事をしたい! と、壮大な夢を語った事から、その話は盛り上がり新進気鋭の建築家と正統派建築家とのコラボ作品なら、凄い建物が建つんじゃないか?と騒がれ取り上げられる事となった 飛鳥井建設にいる社員達は、デカデカと取り上げられたニュースの記事に、イーサンとフレディが如何に凄い建築家なのか?を嫌と謂う程思い知らされる事となった その建築家様が日々、飛鳥井建設に来ている と、何処からか噂は流れてチラホラと部外者な入り込む様になって来ていた 社員達はそんな些細な事にも気付けず、話題の会社に身を置く事が凄いと思っているのか? 熱に魘された様に騒ぎの中心にいた 竜馬達が出勤して来る時間に併せて何時しか複数の女性が地下駐車場をウロウロと彷徨く様になり、車から降りようとすると、取り囲まれる様になり、奇声が上がる様になって来て、【R&R】は上層部に苦言を呈した イーサンとフレディに至っては静かで地味な生活が脅かされるならば、共同戦線から手を引く!とまで言い出す始末だった その日から【R&R】はリモートで出勤は取り止めた またリモートでない時は、近くのホテルの一室を借りての会議となった この日康太は【R&R】のメンバーに 「地下駐車場に来ていた女性社員は、我が社の社員だけじゃなかったぜ!」と報告した 「何処のどいつでも良い! 騒がれるのは沢山なんだよ!」 とメンバーは静かな環境に戻りたいと訴えた 調査会社に依頼して防犯カメラに映った社員を調査させた するとテレビ局のADも混じってトクダネを掴もうと、放っていた社員だと調査が上がって来た 当然、康太は三木繁雄や堂嶋正義を使って圧力を掛けて抑圧しようとした だが騒ぎは日々大きくなり、社員が車を停めようとしても女性が飛び出して来たりして、轢きそうで怖いと声も上がって来つつあり、地下駐車場へ続く歩道を閉鎖し、警備員に巡回させ人が出入りしていたら即座に警察に連絡する様にした 跡を付けた女性達が何時の間にか【R&R】のマンション辺りにもチラホラと彷徨き始めた 女性が竜馬やもう一台の車を見付けると、駆け付け集まりつつあり、帰宅出来なくなった【R&R】のメンバーは住居を変えた 桜林学園の傍に広大な敷地に建つマンションはパパラッチも入れぬ程の要塞の様な壁に、完璧なセキュリティを備えつい最近、完成したばかりのマンションだった 地味な生活が脅かされた時、駆け込めれる場所の為にクリストファー・オブライエンが我が子達の為に建てたマンションだった 【R&R】が倭の国で活動を始めた時、我が子やメンバーの為に建て始めたマンションは3年の月日を費し完成したのだった そのマンションには当然、烈の部屋も用意してあった そしてそのマンションにはOOの異名を持つホワイトハッカーのオリバーも住む為にネット環境を重視し、独自の回線を要してホストコンピュータも用意されていた 烈は飛鳥井の家で何時も通りの生活をしていた 兄達と初等科に通い、会社へと逝く生活を送る 少し煩いが蠅が、烈の周りに高名な建築家の姿を確認しようと飛鳥井の家の周りも人が集まる様になっていた 竜馬が父から貰ったマンションに泥棒が入る騒ぎとなり、鍵をこじ開けられ部屋は荒らされた そこまで来ると身の危険を感じてメンバーは一旦イギリスへ帰国する事にした 烈は竜馬もイギリスへ行くか三木の家へ行けと言ったが、何故か竜馬は飛鳥井の家で生活を始めた 康太に相談すると、ならば源右衛門の部屋で生活をすればええやんか!と謂われて、生活を始めると意外と快適過ぎて馴染んでいた 源右衛門の部屋にはバス・トイレ完備で洗濯室に洗濯機もあるのだ、快適じゃない筈などないのだ 竜馬は車を売りに出した 父に相談すると、定期的に車は変えた方が良いだろうと謂れ、母の小さな車を借り受けると、それに烈を乗せようと想ったが…… 烈はSPに護衛され、SPの車に乗り送り迎えされていた そんな騒ぎを聞き付けた脇田誠一がイーサン・オルデスとフレディ・ホワイトに謝罪する会見を開いた 脇田は「君達の平穏な日々を奪う様な事になり、本当に申し訳なく想っている! イギリスへ帰ってしまわれて、直接謝罪が出来ない事だけが申し訳なく想う 本当に君達と大きな仕事がしたかった そして僕はそれが嬉しくて話してしまった こんな事になるなんて想いせずに…申し訳なかった!」と謝罪の会見を開いた それを受けて【R&R】の顧問弁護士から声明を出した 【脇田誠一さんが悪い訳では無いが、騒がれ過ぎて平穏な日常を失った今 再び倭の国へ行って活動する気にはなれない 礼儀もルールも知らない無法国家にいるかの様な恐怖は二度と味わいたくないのが現状である限り、コラボをするなればイギリスに来て滞在して貰えたらと想う! イギリスで滞在されるならば、クリストファー・オブライエンも貴方に逢ってみたいと申されているので、是非オブライエン家に滞在され話を詰めて行きましょう! 私達は今 パパラッチの存在もウザいのでオブライエン家で生活している 貴方がこれ以上苦しんだり悩んだりしない様に取り敢えず此処に想いをしたためます! 親愛なる誠一へ フレディ・ホワイト イーサン・オルデス】 連名の声明で二人はイギリスの治外法権の場にいる事を証明したも同然となった 倭の国にいると想っていたファンは唖然となり、騒ぎは下火になりつつあった 康太は今回の件は脇田誠一はほんのキッカケでしかなく、隙あらば飛鳥井に入り込むチャンスを狙っていたのだと考え、休日に社内の至る所を業者関係者を使い盗聴器や集音器を探させた その場には会長も社長も副社長も同席していた 社内からは盗聴器や盗撮器がゴロゴロと出るわ出るわで、その現実に瑛太は言葉もなかった 今 海外では移動式の盗聴器が出てると業者は話した その盗聴器は意志を持ち移動して、的確に情報を盗む それはまだ倭の国では発見されていないが、それが有ったら、被害は覚悟した方が良いと謂われた 怖い事にエレベーターでそれは見付かり、厄介な事に物凄い速さで電波を探して移動していると謂われた 業者が触手を伸ばして移動しようとしている盗聴器を捕まえると、康太は何の意味もないと解りつつも移動式の盗撮器を踏み潰した エレベーター内を隅々まで調べて行く すると壁にビッシリと幾つもの移動式盗聴器を発見し言葉もなかった 康太は「何時の間にこんなに機械を入れられていたんだよ?」とボヤく 業者は「この機械が倭の国に在る事事態、稀で理解し難い事なので………私達ではこれ以上の対処は出来ない」と謂われた お手上げ状態となり、康太は機械関係に詳しい奴なら烈に聞くしかないか?と携帯を取り出し一生に 「烈と竜馬、家にいるか?」と一生にラインした 一生は写メ付きで康太に返信した 『おー!烈と竜馬なら客間で寝てるわ!」と寝相の悪い烈の足に蹴られても寝ている竜馬とレイの写メが添付されていた 康太は「気持ち良さそうやんか!」と3人で寝ている姿を榊原に見せた 榊原は「夜は宴会しましょう!それで烈と竜馬を酷使するしかありませんね!」と言った 会長も「可哀想だけど仕方ないね、美味しい料理を慎一に頼んで下さいね!」と謂うと 社長も「烈にはヘルシーなデザートを慎一に頼みます!」と言った 康太は「一生、今直ぐに叩き起こしてニックにガードされ連れて来てくれ!」と頼んだ 一生は『了解!』と返事して竜馬達を起こす為に隼人と聡一郎を呼んだ 一生は「起きるまでやるんだぞ!」と謂うと隼人と聡一郎は頷いた 「行くぜ!」一生の言葉を合図に3人はスヤスヤ眠る3人をこそばかして起こす コチョコチョと脇を擽られ烈は「らめ、やめちぇー!」と早々にギブとなり 烈をイジメたと想ったレイは呪文を唱え始めて、一生は慌ててレイの口を押さえた 「あっぶねぇなぁ~」と一生がボヤく 竜馬は「うわぁー烈止めて!」と言っていた 竜馬を擽っていた隼人は「烈じゃないのだ!」と文句を言った 目を開け隼人を確認すると「止め…起きますから!」と言い、隼人は擽るのを止めた 烈はボーっとして竜馬に抱き着くと、膝に烈を寝かせて眠らせようとする 一生は竜馬から離すと「竜馬甘やかし過ぎでっせ!」とボヤいた 竜馬は「ごめん、烈が眠そうだとつい……」と謝った 一生は「康太が呼んでるから会社に行きなはれ!」と言った 烈は「母しゃん?何らろ?」と謂う 聡一郎は「ニックに送られて会社に行きなさい!」と言い支度を手伝った 烈と竜馬は普段着でレイを連れてニックの車に乗り会社へと向かった 会社に到着するとニックは、康太と連絡を取りそこへ3人を連れて行った 康太が3人が来ると、今までの経緯を話した 烈はその経緯を総てオリヴァーに電話して 「母しゃん もう一度くわちく話して!」と謂うと、康太は詳しく話をした 電話を聞いていたオリヴァーは「康太に電話を変わって!」と謂う 電話を変わるとオリヴァーは 『海外の企業は盗聴器や盗撮を考慮して、ジャミング電波を流して盗聴、盗撮を妨害するのは当たり前になっている! 倭の国が遅れ過ぎているんだ!』とアドバイスをした オリヴァーは『特に会議室や重要な話をする場所にはジャミング電波を流して警戒するものだ! 僕は烈から何もしてない話を聞きスパイは何処に蔓延っているかも知れないのにって恐怖を覚えたよ!』と言った 康太は「飛鳥井もその機械を入れて、それを実行するには?どうしたら良い?」とOOにアドバイスを求めた オリヴァーは『今 【R&R】のメンバーの殆どがイギリスに帰国して来てるのは、駐車場に関係のない奴等が押し寄せて、平穏な生活事態が難しくなって来ていたからなんだろ? 海外の企業は、車にIDを搭載して許可して者だけを通すのが当たり前なんだよ? 鎖国してた時代から進化してないのか?と想った程だ!』と逆に今の現状が怖いと謂れ、康太は言葉をなくていた 「対処して絶対の会社を作りたいんだ! 協力してくれないか?」と康太は言った 『貴方はリーダーのお母様だ! 我等はリーダーの家族には最大限の敬意を持って接すると決めている 指摘した言葉はキツく、貴方は聞くのに堪え難かった事だろう……許して欲しい』と謝罪された 「嫌、それが現実だから受け止めるさ 我が社も変わらねぇとならねぇからな!」 『ならば其れ等に対応した機械の対処をして貰える会社はヨニー©Rウッズスタン(株)なので、倭の国に遺った竜馬を動かし入れるしか無いです! ですが我等は少し大きな金額をこの先動かさねばならないので、支援は出来ません……』と謂われた 「支援なんて要らねぇよ! 会社の方で動かせる範囲を超えたならば、オレが資産を投入するつもりだし!」 『ジャミングの機械の方は我が父 クリストファーを動かしかなりの数量用意は出来ると想うが…… リーダーの負担金は今後の子会社の為に消えるので、宛には出来ない事だけは伝えておかねばならないのです! そして【R&R】も大きなイベントを控えていて大きな金額を動かせない事も伝えねばと思っています』 「おいおい、オレは烈に負担させて搾り取る訳じゃねぇぞ!」 『解ってます!怒らないで下さい! 僕がリーダーの心配をしただけです! ジャミングの機械はその会社と子会社を賄えるだけ用意はします! そしてその設置には我が弟子を出すので、貴方と二人で何とかなりませんか?』 逆にそこまで至れり尽くせりで良いのか?とさえ想う 「そこまでしてくれるのか?」 『リーダーのお母様ならば、我らの母も同然 我等はリーダーに家族の大切さや母の愛情の深さを教えて貰ったんです! なのでリーダーのお母様ならば、我等も何としてでも護ると決めているんです!』 「ありがとう」 『僕も倭の国に行くので、3人でジャミングシステムを完成させましょう! そして我が弟子ならば車に搭載するIDの作成は得意とする! 基盤をイギリスで作って行くので、社員数を教えて下さい! 役員や重役は特に違うIDを必要とするので、その明記も頼みます』 「解った、オレのPCの方で後はやり取りしようぜ!」と言い康太は電話を切った 康太は竜馬に向き直ると 「ヨニー©Rウッズスタン社にジャミングシステムの発注したいんだけど?」と言った 竜馬は「オリヴァーは何と?」と問い掛けた 康太はオリヴァーとの話を詳細に伝えた 「ならクリスが動くって事か」とタブレットを烈に渡すと烈は受け取ったタブレットで何やら始めた 竜馬は烈き任せて「珈琲貰えませんか?」と呑気に謂う 烈は「ボクね紅茶!」と嬉しそうに謂う 榊原は給湯室に向かうと、珈琲を5杯、ミルクティーを一杯 お砂糖を半分にした紅茶を一杯作って持って行った 烈は紅茶に口を付けて「甘くにゃい…」と残念そうに言った 父も甘くはなかったと謂う事なのだ 烈はタブレットを竜馬に渡すと、それを受け取り 「流石クリスだな!」と言った 康太と榊原は全く話が見えないでいると竜馬は 紙にサラサラと書いて 「国際便で3日後ジャミングの機械とオリヴァーの弟子アンソニー・クルーガーが到着する!」と知らせた 会長 社長 副社長 真贋はその紙に書かれた言葉に黙って頷いた そして竜馬はその紙を丸めてポケットに入れると、更にサラサラと書く 「発見された移動式盗聴器は卵を産み付け、その卵は更に奥に入り機密を盗むそうです なので早急の対策、超超音波を流して機械を壊さないと駄目なので、其の機械もアンソニーが持って来日してくるそうです!」と伝えた 4人が頷くと、その紙を丸めてポケットを入れて次を書く 「アンソニーは極秘に秘密裏に来るので、そこら辺は明かしませんが、総てが揃ったら動き出します!その時まで待ってて下さい!」と伝えた そして頷くと紙を丸めてポケットを入れた 丸めた紙は灰皿に入れて燃やす そこまで徹底にやらねばならないと謂う事なのだろう………… 竜馬は烈と目配せをして電話の後ろを確認し始めた 竜馬はポケットから小型の機械を取り出すと、スイッチを押した すると煙を上げて何かが燃えたのを確かに感じた 清隆は「何をしたのですか?」と問い掛けた 「あの機械は卵を生むんです そしてその卵は電話やコンセントタップとかに身を置き盗聴する なので用心しました この会議室ならばこの機械を作動させれば、卵は壊れさせられますから!」 あの日会議室に来た時、ほんのり焦げ臭かったのは、この所為だったのか?と理解する 竜馬は不敵に嗤って「何故俺がイギリスにメンバーと還らず遺ったのか?解りますか? 全ては今後の事態を見越した上で遺ったのです!」と言った 烈は「今日はもうやるきゃとにゃいのよ!」と言った 竜馬は「今週末は会社は臨時休業にして無人にして下さい! 絶対に会社に人を近付けないで下さい!」と言った 瑛太は「解りました!絶対に会社に人は近付けない為に臨時休業にします! 体制が変わる前のリフレッシュ休暇とかにしましょう!」と言った 康太は「この会社を中心にして、不審な人物の特定をする為に私服警官とSPを駆使して連動して配置する事にする!」と言った 話は着いたから還る事にする 清隆は約束通り榊原の家族を呼んで夜には宴会に突入させた 瑛太は烈には特別の料理とヘルシーなデザートを用意した その料理はレイの分もちゃんとあり、レイは喜んでそれを食べていた 瑛太は竜馬に「会社にあった機械、我が家とかにはありませんよね?」と話した 竜馬は「康太さんが何で俺をこの家に住まわせているか?それは俺が烈のいる空間なれば精査するだろうと見越してだと思うんですよ なのでこの家に住む前に至る所に排除する機械は仕掛けましたし、真矢さんちにもこれを一日一回スイッチ押して下さいねって!渡してあるので、大丈夫だと想いますよ!」と言った 何処までも抜かりのない男だった 真矢は「竜ちゃん、頬赤いわよ?」と心配する 竜馬は頬を撫でて「烈、蹴った?」と問い掛けた 烈は「それ、知らにゃい!」と答えた 一生が爆笑して昼に撮った写メを竜馬に見せた 竜馬はそれを見て「あ~烈、俺の事蹴ってるじゃないかぁ!」と文句を言った 「にゃらりゅーまとは、寝にゃい!」と謂う 「え〜烈!もう言わないから!」と謂う 傍から見たら痴話喧嘩じゃねぇかよ!と康太は想い笑う 家族も久しぶりに穏やかな時間に、落ち着いた様に笑っていた 清隆は「烈、肩の脱臼はどうなりました?」と問い掛けた 烈は「安定ちてるにょよ!」と答えた 付き添っている慎一も「安定してると久遠先生も言ってくれて一安心です」と言った 烈は「じいしゃん、ボクねジャミングの機械いれて、安定しゅるの見届けちゃら、しばらきゅ休みとりゅのよ、行かなきゃならにゃい事ありゅのよ!」と伝えた 清隆は「ならば、ジャミングの機械を入れて安定したならば、母さんの許可を得て行けば大丈夫ですよ!」と答えた 「母しゃん ボクね行きたいにょよ 付き添ってほいちにょよ! あっちも大変にゃのよ!」と謂う 康太は「全部見届けて安定させたら、対処出来る奴を置いてオレと伊織とで烈に付き添わねぇとならねぇんだよ!」と伝えた 多分魔界に行くのだろうと当たりを付けて話を合わせる 真矢は「もしかして………烈の足、専門医に見せるのですか?」と口にした 真矢とは少し前に一度専門医に見せてちゃん診せて、今後の事とか考えてちゃんとしてやりてぇからな、と話していたから、思い付くならばそれだと想った 康太は「宗右衛門の事だから大々的には言えねぇんだよ」と謂うと飛鳥井の家族は納得して、真矢と清四郎も納得した その夜は楽しく酔い、久しぶりに家族の笑い声が響いた 宴会好きな飛鳥井はこうでなくては!と思う 忙しい日々に突入する前の暫しの落ち着いた時間だった 飛鳥井建設は1週間 リフレッシュ休暇を導入して休む事にした 社員が休暇にしている間に打てる総ての手立てを打つ! その覚悟で会長 社長 副社長 真贋は宗右衛門と共に会社へと出向いた だが駐車場には何時来日したのか?【R&R】のメンバーも全員揃っていた ヘンリー・オブライエン曰くプライベートジェット持っているから外務省に極秘と釘を差しておけば、極秘に来日出来たりすると内情を少しだけ教えてくれた……… 康太はそれはスケールが壮大過ぎて苦笑した デービッド・トンプソンが来日理由を 「共同戦線張ってたのに離脱なんてしたら男が廃りますねん!」と説明した オリヴァー・オブライエンが皆に 「鉄壁の防御システムを発動する! 車にID入れて通過させる機械も今日は持って来たから組み立て鉄壁の防御システムを構築する!」と呼んでいたスタッフに発破をかけた ダニエル・ジョーンズが「社員達には後日IDチップを車に装着して貰い、ナンバープレートを読み込ませ記録させる事にすれば、他の奴が入り込む余地はなくなる! 車は許可せぬ者はゲートを開けないから、抉じ開けようとする奴が出たら警備員が行って調べて警察に通報を徹底しないと簡単に入り込める会社になるしかない! 今 他会社も我が社のシステムを導入する会社が増えている 社員でない者は絶対に入れないシステムは必要だと謂われて来ている だから、契約駐車場を用意して社内ではなく、他へ止めさせる会社も増えて来ているのです!」と説明した 謂われてみれば会社の駐車場ではなく、契約駐車場へ停めさせる会社は増えて来ていた 会長は「飛鳥井はそう想えば古いと謂う事なんですか?」と呟いた イーサンが「有り体に言えば、そうとしか言えない!」と言った 瑛太は「ならば我が社も来客に対しては、無防備過ぎだと謂う事なんてすね…」と現実を実感して謂う ヘンリーは「スパイは何処にでもいる、服に自立型の盗聴器を着けられた者がいるとする その機会は卵を産み付け、増殖し機密情報もす抜いてガバガバの状態にしてしまう 気付いて手を打とうとしても、時すでに遅し!となるしかない! だからこそ、ジャミングの機会を入れ、盗聴させない状況を作らねばならないんだ! 海外の企業はそれはもう当たり前となっているのに、倭の国はセキュリティに対して無防備過ぎだとしか言えない」と現実を突き付けた 今 社内ではビル丸ごと盗聴器、盗撮器を破壊させる為に、破壊超音波を流して、自立型盗聴器や卵を壊滅させているからだった 作業員はかなりゴツいヘッドホンを装着して、超音波の被害に合わない様に気をつけながら作業をしていた その間に地下駐車場へ出向き、ゲートの説明を受けていたのだった そしてフレディは、世界情勢を知らないのか?と問い掛けた 「頭にチップを入れた男が、腹に自爆装置を埋め込まれ……命令されて場所へ向かいビルをぶっ飛ばした 男は、止めてくれ!と泣きながら勝手に体が動くんだ!と叫んでいたそうです その事件見てないんですか?」と問い掛けた 榊原は「当然見てるし、詳細を取り寄せて目にしてるから知ってます!」と答えた 「ならばそのチップはビルのセキュリティを難なく通って何の障害もなく来た事も?」 「………ええ、知ってます」 「男が死んだので何も解りませんが、吹き飛んだ頭の中にチップが入っていたそうです そのチップはイギリスのヨニー©イギリスに回されて調査を依頼されていました! ですが、チップは調べると消滅する様に設計されており、その研究に当たっていた者はPCを吹き飛ばす爆発に合い怪我しました そして消滅する直前、RETSUと書かれた文字がPCの画面を染めたそうです! それがその光景を捉えた防犯カメラです!」と言いフレディは防犯カメラの映像を榊原に渡した 榊原はわなわなと怒りに震えた 「まだ烈を諦めてなかったんですね………」 竜馬が「………機会は絶対の抑止力にはならないが、警戒するに越した事無い! まぁそう謂う事です!」と言い締め括った 破壊超音波が終わり後は生き残りを探すだけとスタッフが来て、全員が社内に戻った 社内の戻ると焦げ臭いが充満していた どれだけの機会が破壊超音波で壊れたのやら? まるで卵を産み付け増殖し続けるG並で 「ホイホイ要るな!」と康太は呟いた 竜馬はそれを聞き腹を抱えて笑った メンバーは竜馬に説明を求め、Gとホイホイと謂うGのお屋敷の話をした オリヴァーは「足を拭いて上がるG屋敷……」と身震いをした オリヴァーの弟子のアンソニーはその話を聞き 「それ実践で使えたら潜り込む前に大量に捕まえる事が出来るな……」と呟いた そして康太に「G屋敷ってのを見せてくれ!」と頼んで来た 榊原は画像を検索して開くと、それはそれは詳しい説明を始めた アンソニーはその画像を転送してもらい、ブツブツ何やら考案し始めた オリヴァーは「彼はこうなると使い物にはなりません!さぁ機会を持ちましたか? 社内をくまなく調べるのです! 女性トイレ、女性更衣室もくまなく調べねばなりません!」と謂うと清隆と瑛太は妻を呼んだ 暫くしてやけに男前な美人がやって来ると、オリヴァーは彼女達を知らないから、驚いていた 清隆と瑛太は「「妻です!女子更衣室や女子トイレは妻に確認してもらいます!」」と言った 【R&R】のメンバーは二人に大切にされているから抱き着いて再会を喜んでいた 玲香はメンバー達の頭を撫で「元気だったかえ?」と心配していた 京香も「またお茶にしたいが無理なのじゃな」と残念がった 一頻り再会を喜ぶと二人をオリヴァーに紹介した オリヴァーは玲香に抱き締められ、タジタジだったが、その優しさに触れスッカリ懐いていた 玲香と京香に機会を渡すと、説明をする 卵は本当に解らない影とかに産み付けられるから、細かい部分は人の手で処理をせねばらない、と。 玲香は「我は上から攻める!」と謂うと 京香は「ならば我は下から攻める!」と言い二手に分かれて女子トイレと女子更衣室を隈なく調べて機会を作動させた 焦げ臭い匂いが辺りを包み、盗聴器、盗撮器がある事を知る オリヴァーは役員室へ上がる階段通路とエレベーターの入り口に細工をして役員の部屋を移動する 6階には会長室 社長室 副社長室 真贋室があり 7階の会議室は今閉鎖して使えなくしてあった 役員室を通らねば上には行けない以上、防犯上を視野に入れて使用は不可とさせた その代わり7階に翔達の仕事部屋を作った 宗右衛門の部屋もそこに作り仕事する予定だったが、怪我したりしたから目の届く真贋の隣の部屋で仕事していた 総ての部屋を機会を持って作動させていくと、焦げ臭い匂いがまだするから、消滅は出来ていなかったんだと理解する その作業は1週間の休暇中は毎日やらねばならないと謂われた オリヴァーがスタッフを動かし作業させていく この日の工程が終了すると、スタッフは撤退して行った オリヴァー達は変装して交通機関を使って、潜伏先へと消えて行った メンバー達も終了の合図と共に消えていなくなっていた 清隆は竜馬に「総て完了した日、パセラを貸し切りにするので、そしたら打ち上げしませんか?」と問い掛けた 竜馬は「それは良いですね、その翌日俺はイギリスに立ちます!烈も、来るよな?」と問い掛けた 烈は「ボクは行けにゃいよ!行く所がありゅからね!」と言った 「ならば、俺はそこへ着いてく!」 「竜馬も入院ちゅるにょ?」 「え?……それは嫌だな、でも烈何処か悪いのか?」 竜馬は心配して問い掛ける 烈は困った顔してると、康太が助け舟を出す 「足の検査に行くんだよ! だけど極秘で行くから連れては行けねぇんだよ! ゾロゾロ行ったら宗右衛門が病気だと勘繰られる事になる! そしたら飛鳥井の危機になるからな!」 と、謂われるとやっとこさ竜馬は納得して 「ならイギリスで待ってるから、必ず来てね!」と謂う 康太はブチッと来て「離れ難い恋人か!」とボヤいた 榊原はどうどう…と宥めた 「あー!もぉ!」と康太がボヤくと清隆と瑛太は笑っていた 全ての工程を完了させるまで1週間の休暇をフルに使い、終了させた その夜 清隆と瑛太は家族や榊原の家族を呼び 【R&R】のメンバーやスタッフ達と打ち上げパーティをやった 久しぶりに家族は寛いだ楽しい時間を送る事になり、皆笑顔で笑って過ごせた時間となった 康太はオリヴァーとアンソニーがいる、この機会に完璧なるファイヤーウォールを完成させる事にした 何者にも妨害されない完璧なシステムの構築 それを成し遂げられ康太も大満足となった 週明け、全社員に一斉連絡網で事前連絡を入れた 車通勤の者は、車と共に資材置き場の方へ一旦来て、通過IDを取り付けて貰わねば、社内に入れないと通達した そしてそれを着けた者から会社へと向かわせた 交通機関を使って出社して来た社員達には、防犯セキュリティーを通して社内へ入る為のIDを社員証に着けてからしか社内に入る事は出来なくした IDパスを忘れて出社したら休日扱いとなり、社内へ入る事は出来ないと説明した 週明け、出社して来た社員に会長自ら説明する 「我が社の社員達には事後報告になってしまいましたが、休暇中に我が社は完全な防犯システムを構築する事にしました 社内には盗撮器、盗撮器がウヨウヨと発見されました またその中には自立型盗聴器があり、その盗聴器は移動を繰り返し卵を産み付け、その卵は隙間へと移動して情報をす抜く作業をする 飛鳥井建設の情報網はガバガバな状態でした そんな状態だから高名な建築家が来てる事も漏れましたし、情報が幾つか漏れてました 我が社はスパイの疑惑を社員持ってました まぁ実際スパイもいましたが、情報も抜かれていた訳です なので完璧なるセキュリティーを真贋と宗右衛門のご友人により構築する事にしました 来客の駐車場も契約したコインパーキングに設け、社内に一切入り込む余地をなくしました 社員の方には面倒だと思われる方もいられると思いますが、我が社が生き残る為に必要な事なので理解下さい! 今後も切磋琢磨して参りましょう! 以上です、仕事に戻って下さい!」 と館内放送を入れると、リフレッシュ休暇中に社内に完璧な防犯のシステムの入れたと聞き、社員達は、それも仕方ないと納得した 地下駐車場に社員以外の人間もやって来て騒いだのだ! 危うく事故になるケースも多発していたと謂うなれば、当然の事だと皆が納得した それを見届けて竜馬はイギリスに旅立って行った 竜馬は烈も後から来るのだと信じて疑わなかった ……が、烈が向かう先はイギリスではない 両親と共に足の検査の為に一ヶ月近く不在にすると家族に告げた 悠太も足の検査の為に何ヶ月も不在にしていた事を想う 一ヶ月で帰って来れるのか?は解らないが、取り敢えず伸びるならばまた連絡を入れると言い 康太と榊原と烈とレイは飛鳥井の家から目的地に旅立つ事を家族に告げた 清隆は何故にレイも?と問い掛けたら 「コイツはお留守番させる方が、慎一達の負担になるからな、連れて出るしかねぇんだよ 烈の謂う事しか聞かねぇし、不在になった途端食わねぇし、変な呪文は唱えようとするし 烈とワンセットで置いて置かねぇと大変なんだよ!」と伝えた 一生も隼人も聡一郎も慎一もらうんうん!と頷く姿を見れば、言葉もなく見送るしか出来なかった 康太達は家族が会社へと出勤した後に、屋上から崑崙山へと呪文を唱え移動した

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