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第21話 明日を夢見て……今日を乗り越える

真矢と清四郎は隼人と笙の急な登場と、【R&R】のイベントに驚いていた トナミには無理言って船上に乗せて貰ったのだった 戸浪はどうやら桜林学園に押し入った暴漢はトナミを解雇された者の逆恨みによる闇サイトを使った事件絡みだと警察から知らされ申し訳ない想いで一杯だった トナミを救って貰う為に流生とレイが来てくれたのだ なのに烈まで狙われていたと聞けば申し訳ないやら、理不尽な事件に腹が立つやらで、もう飛鳥井は戸浪を見切るだろう………と考えていた だが烈は【R&R】の船上イベントをやると言い出した、それに隼人と笙まで参戦すると聞き、言葉もなかった 戸浪は即座に船長に言い、康太達の乗船を許可して乗せる様に、と通達した そして乗り込んだ船上イベントの準備を慌ただしくして迎えたタイムリミット当日 鳴門の渦潮間近を船が通る 船上の乗客はイベントに活気付いていた 船上と謂う事もあり大海原をスクリーンに投影してイベントは始まった 笙や隼人のダンスや歌に船上の乗客は魅了されていた その頃、大歳神は鳴門の渦潮の中心部分の真上に浮いていた その周りに十二支天が円陣を組んで飛んでいた 船が近づくと鳴門の渦潮が勢いを着けて、渦を広げて行った 大歳神は渦の中へマサカリを投げ飛ばして、渦を牽制しようとしたが………全く効果がなく 「どうするよ?毘沙門天」と戻って来たマサカリを担いで問い掛けた 「大歳神、全速力で船を押して渦に飲み込まれない様にしろよ! 俺等は渦がこれ以上勢いを着けて広がらないように力を注ぐ!それしかねぇわ!やっぱし!」 大歳神は「やはりそうなるか!仕方ないのぉ〜!」と言い船を押し始めた 何としてでも抜けねばならぬのだ! 榊原は船上でその光景を見ていて康太に 「やはり力任せになりそうですので、僕も行き押して来ます!」と言った 船上では榊原真矢と清四郎と隼人と笙で、康太が作った歌を歌い始めた 船上の乗客からのリクエストだった その光景に釘付けになってる間に何とかしなければ!と、榊原は青龍に姿を変えて大歳神を助ける様に力を込めて船を押し始めた 船の軌道を逸らすのは結構大変な作業だった 烈からはインカムで「まだ消えにゃい!」と声が入る! 死の影が消えない限り、死は誘導されて逝くしかないのだ 十二支天は死物狂いで渦潮を諌めて鎮めようと必死に力を注ぐ だが死の影に誘発された渦潮はまるで意思を持っているかの様に勢いを増して行った 大歳神は「青龍殿!一気に押して烈の描く起動に乗せるのじゃ!」と指差す すると其処には烈が描いた軌道が道を作っていた 兵藤も船には乗っていたが、鳥では軌道は変える手伝いは出来ないと、朱雀に姿を変えて船上の上に飛んでいた すると其処へ大天使ガブリエルが現れ 「何故朱雀、貴方が此処にいるのですか?」と問い掛けた 朱雀は「それ、俺の方が聞きたいぜ!何で姿を現した?ガブリエル!」と逆に問い質した 「私は死の影が深くなっている場所があると報告を受けたので視察に来たのです! 予定もないのに、この客船の上に死の影が現れて闇を深くしている、との事でしたので… このままでは大量の死者が出てしまうので見に来たのです!」と答えた 「ならばこの死の影は作為的に造られたって事で良いか?炎帝」 と問い掛けた すると炎帝も其処へ姿を現した 「だな、大天使が視察に来る程の死の影が人に降り掛かる方がおかしおいだろ?」 ガブリエルは「炎帝、貴方も来られていたのですか?」と問い掛けた 「我が夫青龍も十二支天も大歳神も来てるぜ!」 「え?人の死に神の介入ですか?」 「この船の乗客全員、今日この日に死ぬ予定なのかよ?ガブリエル!」 「そんな報告は何一つ上がってはいません!」 「だから作為的に引き起こされるのを阻止しているんだよ! だから大人しく還られよ!ガブリエル」 「いいえ、作為的ならば私も協力致します! 船の上で一際光っている方はニブルヘイムですよね?」 「お前、ニブルヘイムの存在を知っていたっけ?」 「天界も黒い涙を流した者が出ました 創造神が仰られました、この涙は闇を流しているのだと、そしてそれをやっているのはニブルヘイムだと………ニブルヘイムは聖神の傍にいる、とまで仰られましたから、その横にいる光っている方ならばニブルヘイムだと察しただけです!」 「当たってる!後で逢わせてやるから、今は協力してくれ!」 「ならば私はこの船を祝福の光で包みます!」 と言い、船を祝福の光で包んだ レイはその光景を空を見上げて見ていた 「祝福の光で包むならば、祝福の鐘を鳴らして下さいよ!」と注文を着けた ”主の希望ならば鳴らしてみせようぞ! 後でボヤかれるならば今鳴らしておかねばな” と謂う声が響き、何処からか鐘が鳴り響いた ガブリエルは驚いてその鐘の音を聞いていた 「祝福の鐘ではないですか………嘘………私でさえ聴くのは初めてで、その存在すら定かじゃなかったのに……」とボヤいた その鐘の音を聞くだけで人は多幸感を抱き、祝福された果てへと逝けると言われる鐘の音だった 船は烈の描く果への軌道へ乗せる事が出来、渦潮から離れて進んで行った 大歳神と青龍は船から離れるとヘトヘトで、船の上に戻り大歳神は酒を飲みまくった 其処へ毘沙門天達十二支天も参加して、宴会は盛り上がり飲兵衛達は最高に幸せな気分で飲んでいた ガブリエルは康太に紹介されその目でニブルヘイムの対面した レイはガブリエルを目にした瞬間、烈の背に隠れてしまい、話す事すら叶わなかったのだが…… 「えー!私、嫌われてます?」とガブリエルは嘆いた 烈は「レイたん、駄目よ!」と謂うと仕方なく顔を出した ニブルヘイムは「大天使はルシファーとしか面識はない故、どうしても苦手意識が抜けないのです!」と創世記からの神の一柱は謂う ガブリエルは「苦手意識なくして下さいよ! 烈、嫌わない様に言って下さいって! お茶飲み友達じゃないですか!」と謂う 「レイたん、ガブたんと仲良くするにょよ!」 「貴方が謂うならば仲良くします!」 何とキャッシュな奴なの!とガブリエルはピキッと額に青筋を立てる 大歳神が「すまんな、倅が!」とガブリエルを宥めて「まぁ飲めって!」と言い毘沙門天達の所へ引き摺って逝く 康太は「死の影は消えたのかよ?」と問い掛けた それに答えたのはニブルヘイムだった 「死の影は消えました  祝福の鐘を耳にした瞬間、消滅しました と謂う事は………考えたくないですが、5年の猶予はないに等しいかと……」 「やっぱな、死を操るアイツならば、なんだよな」 「だけど前の勢いはありませんね 原始の書の効果はあるし、創世記の泉の雨もまだ効いている筈です でなくば、祝福の鐘で消えたりはしません!」 「ピンポイントで狙うか? 其処が今までと違うんだよな?」 「違いませんよ! 京極を懐柔したり貴方は狙われ続けたじゃないですか! そのターゲットを家族に向けただけでしょ?」 「……ならばこの先は………」 それは口にもしたくない事だった 「貴方がいて、私がいるのです! その意味が負け知らずの貴方に解りませんか?」 「オレ等は対の存在! お前がいるからオレがいるんだ!」 「そうです、烈の1000年続く果てを歪めるのは私が許しません!」 「お前さ対の存在と言いつつ、烈なんだよな?」 「貴方も対の存在と言いつつ伴侶殿じゃないですか!止めて下さいよ!私が伴侶殿に睨まれちゃうじゃないですか! 対の存在止めます!と言いたくなったらどうするんですか?」 「それは困るから、伊織、睨むんじゃねぇぞ!」 康太は笑って言った 榊原は「ならば睨みませんが、対の存在が僕じゃないなんて、やはり少しだけ悔しいです!」と謂うから、ニブルヘイムは笑って 「ならその存在譲渡しますよ!」とサラッと言った 「それは無理なので、辞退します!」 創世記からの一柱になど逆立ちしてもなれやしないのだから…… ニブルヘイムは笑って烈に抱き着いた 竜馬が「リーダー!ラストだ!」と呼ぶと烈はレイと手を繋いで走って行った 【R&R】のイベントは完全燃焼をして、やっとラストを迎えられた イギリスでリーダー不在で迎えたイベントは、不完全燃焼で些細な事でメンバーと喧嘩までして倭の国へ逃げ帰って来たのに…… メンバーは笑って許してくれ、こうしてまたイベントを続けてくれた そして完全燃焼でラストを迎えられた ステージの横にはリーダーが立っていた メンバーはリーダーと迎えられるステージに全力を注ぎ完全燃焼で充実した想いを抱き終えた 「これで【R&R】のイベントは終わりとなります!」とアナウンスが流れる 乗客達は思い掛けない【R&R】のイベントや一条隼人と榊原笙の参加に余韻に浸って動こうとする者はいなかった 真矢と清四郎もイベントに参加出来て嬉しそうだった 真矢と清四郎にとっても、康太が作ってくれた歌は宝物の様に大切な歌なのだ それをこうして皆で歌えて、想いがけないプレゼントに幸せそうに笑っていた 玲香と清隆もイベントに興奮しながら、真矢と清四郎と共に抱き合い感動を分かち合っていた テレビクルーは最高な映像が撮れた!と喜んで撤収することとなった 2週間に渡る船旅の撮影は終わりを告げた 最後に今回の船旅の感想を撮影され 真矢は「撮影を忘れ過ぎてたわね!」と素だったと笑った 清四郎も「本当に、妻と清隆と玲香と旅が出来て撮影なんて忘れて過ごしてしまったな!」と言って笑っていた 素の榊 清四郎と榊原真矢の顔だった そのままで素直に感想を述べた 船が次の停泊所に到着したら、テレビクルーは飛行機に乗り東京へと向かい編集をして流す作業へと入るのだった 相賀も神野も小鳥遊も須賀も最高に楽しい時間を持てた!とご満悦だった リフレッシュ休暇が出来たと喜び、次の停泊所へ着いたら還る予定だった イベントを片付けをして、【R&R】のメンバーも次の停泊所で還る予定だった 烈は「ボクね本当は船ね、らめにゃの」と言いイベントが終わると同時に船酔いして大変だった 次の停泊所まで殆ど寝て過ごす事となった そして東京へと向かう飛行機の中で 「ボクね本当は飛行機も、らめにゃの!」と言い寝て到着まで過ごした 竜馬は烈が乗り物に乗るなり直ぐに寝てしまうのは酔うからなんだと今更なからに気付いた 烈は「ずっとアルくんで飛んでいたい………」と呟いていた 康太はその呟きを耳にして爆笑していた 撮影を終えた真矢と清四郎と玲香と清隆は、残りの1週間を沖縄で過ごした 取材もないから、リラックスして過ごす 沢山のお土産を買いまくり、日に焼けて健康的になって家族の元へと還って来るだろう 康太達は横浜に戻り忙しい日々に逆戻りとなった 【R&R】が倭の国にいる間にって事でトナミ海運へと出向いた トナミには【R&R】のメンバーもオリヴァーも弟子のアンソニーもやって来ていた そして飛鳥井の会議室で翼がトナミで調べ上げるた結果を伝えて、今後の方針を話し合っていた アンソニーはトナミのプログラミングを目にして 「何だい?この愚策のオンパレードは?」とボヤいた あれから戸浪は会社に戻り、役員会議を何度も重ね話し合い、今後の対策を打ち出した 今いる役職の職を今一度総て見直し、社員の登用も能力制度にする! 黙ってても定年まで働けるシステムは、もはや今の時代にはそぐわない!と打ち出した 解雇した役職はまさに胡座をかいてた部類の社員達だった そして10年ローンで警備システムを総て入れ替える事を決定した その工事の為、トナミ海運は1週間完全休暇とし、その期間中は会社には誰も入れないと通達した そして迎えるシステム構築とセキュリティ構築の日だった ヨニー©イギリス Rウズッスタン社からは鳳城葵と東堂御影は一足先に来日して来て、先に相賀達の事務所に本格的なセキュリティを入れる為に動いていた 相賀達の事務所の1階に本格的なセキュリティの構築の製図を引いて指示を出していた 倭の国に特化したセキュリティを売り出す第一歩となるから試験段階の今こそ、手を抜けないと通い詰めていた やはりイギリスとは違い倭の国特有のセキュリティか要ると痛感した鳳城は連日頭を悩ませ試行錯誤している最中だった 個人事務レベルのセキュリティとトナミ海運クラスの会社のセキュリティは、構築してく過程から、そもそもが違う トナミ海運の設計図をイギリスにいる時に送って貰い、ある程度の設計図を構築して来日したがやはり実際に目にすると総てが倭の国特有のセキュリティが必要になるのだと痛感していた イギリスに関わらず先進国は情報の漏洩を懸念して、まず最初にセキュリティを視野に入れ建築の設計を上げる、に対して倭の国はドテーンとビルをぶっ建ててセキュリティは度外して建てられている 其処がそもそも大きな違いがあるから、システムを構築する上で考えねばならなかった だが鳳城葵はそんな所で挫ける女じゃなかった 無理難題吹っ掛けられたら尚更躍起に踏ん張り意地でも完遂する女なのだ システムが入らないなららぶっ壊せばいいのよ! と想い行動に移す 烈に「1階はぶっ壊しても構わないんだよね?」と謂う 宗右衛門は「ビルの構図を踏まえてならばな!」と言った 一階全部すっぽ抜きしたらビルが倒壊する 「当たり前じゃない宗右衛門! 誰にモノを言ってるのよ! 1階には耐震の機械も入れるんでしょ? ならばその時にセキュリティも入れちゃうのよ! そしたら一石二鳥よ!」 と言いガハハハハハッと嗤った その日からの施工会社と連携して、セキュリティ構築が始まった 相賀達が入る事務所は上の階は殆どがリフォームは終わった その光景をYouTubeで配信してリフォームの仕上がりをプロの技法で流していく もし、リフォームを自分でやりたいのなら、此処は百均のアイテム代用でこうしてやれば良い、とかアドバイスしつつ再生数を稼いでいた 廃墟ばりのビルが生まれ変わり、綺麗にされて行く様は見ていて驚きだった 最近一番再生数を伸ばしているのは、もう使えそうもないエレベーターを配電盤から直して、ワイヤーを入れ替え新しいエレベーターを入れ稼働させるまでの動画だった キツい、汚い、臭い、3Kと言われる職業だが、やり甲斐を持てばプロとして生きて行けると職人が謂う そして今は勤務状況も改善されて機具や道具も豊富にある今、仕事は少しキツイだろうが、サラリーマンと同じ勤務時間で働けていると謂う まぁ納期が迫れば遅れがあれば残業となるが、そうでなくば勤務時間は守られていてホワイト企業だと謂う 嘘……酷使されて働かされてそう…とかコメントは多数あり、どれだけ建築関係をブラック企業と捉えているだか………と改めて実感する そして今かなりキツい仕事をしている者からは、転職を考えているけど……と相談のコメントやメッセージが日々多数寄せられていた そんな施工とヨニー©イギリスRウズッスタンとのコラボ映像は再生数をかなり叩き上げ伸びていた そして後は工事の工程通りにセキュリティを入れ、耐震工事と共に進められる様にして、トナミを手掛ける算段を着ける その手際の良さに、施工のスタッフは見習わねばと更に腕を磨き資格を取らねば!と心に誓うのだった そして迎えるトナミ海運のシステム構築の日だった その日朝からヨニー©イギリスRウズッスタン社のスタッフがトナミ海運の社屋の中へ散らばり視察をしていた その現場には社長の飛鳥井烈と三木竜馬が立ち会っていた 烈と竜馬はアルマーニの【R&R】の制服を身に着けて、戸浪海里に自己紹介をした 「ヨニー©イギリスRウズッスタン社  社長 飛鳥井烈じゃ!」 「同じく社長の三木竜馬です! 我等は共に共同経営と謂うカタチを取り社長をしております!」 と食えない顔で自己紹介をした その横にはハリウッド俳優か?と言っても過言でない美男美女が作業着を着て立っていた その美女は作業着を着こなし嫣然と笑い 「副社長をしております鳳城葵に御座居ます! 改めて自己紹介をしますわ!」と自己紹介した そして作業着をホストバリに着た美男は 「専務をしております東堂御影です、ってもう知っておりますね!」と笑った その後ろに散らばっていたスタッフが並ぶ 宗右衛門は「さぁ始めようではないか! 主も知っての通り鳳城はシステムが入らねば、壁でもぶっ壊す……じゃから工事費の中には施工の方の工事費用も入れてあるから心配するでないぞ! どんなに壊そうとも、我等飛鳥井施工株式会社は直してみせようぞ! 儂は飛鳥井施工株式会社の顧問相談役をしておる!それ故にビル内の工事のご用命は我が社に! と宣伝もしておこうぞ!」とちゃっかり営業してガハハハハハッと笑い飛ばした 戸浪は、そこは笑えませんって!と想った イギリスで鳳城に扱かれ吐きまくりヘロヘロになった日々が脳裏に蘇る 戸浪は「お手柔らかにお願いします!」と苦笑して言った 鳳城は「まぁ、なるようにしかならん!」とにべもなく 東堂は「鳳城ですから!」と諦めの境地だった 康太と榊原はすげぇなコイツ等……と何度見ても個性バリバリの存在に引き気味だった オリヴァー・オブライエンは「ならば我等はプログラミングを組み立てファイヤーウォールの構築をするとしますか!」と言った オリヴァーの弟子のアンソニーと飛鳥井翼と康太と兵藤と一生がトナミ海運のファイヤーウォール構築の為に協力し合う 烈と竜馬はその光景を監督して見ていた 竜馬はガンガン壁を破壊しだした鳳城に 「やっぱさイギリスと倭の国とはビルの成り立ちからして違うのか?」と問い掛けた それに答えのは榊原だった 「海外は情報は宝の考えで、如何に情報が漏れないか?を構築してからビルの製図を引く だけど倭の国の古いビルはまずぶっ建てて、それから情報漏洩して考える……ですからね そもそもの造りが違うんですよ! 飛鳥井もあれから悠太や他の設計士にセキュリティありきの製図を勉強させています もう見た目だけ立派なビルは流行りませんからね 今後はシステム構築した上で考えねばならなくなるでしょう!」 竜馬は「そもそもが違うならば、葵がぶっ壊しているのも仕方がない……って事なのか?」とボヤいた 宗右衛門は「あれは葵のストレス解消も入っておるのであろうて!」と感想を述べる 竜馬はウンウン!と頷いていた 戸浪はハラハラとしてぶっ壊されてる壁を見ていた 東堂が「おーい!此処にも飛鳥井にいたヤツいるぞ!」と足の生えた盗聴器を手にしていた 康太と榊原は、やはりか……と作業の手を止めた 康太は「なら電話とか筒抜けだったんじゃねぇかよ?」のボヤく 戸浪は自分の会社に最新の盗聴器がありショックだった もしや………とは考えない事はなかったが……… 現実を突き付けられて、イギリスで学んだ情報は が如何に宝なのか?を思い知った 宗右衛門が「ならば超音波を流して追い込むしかあるまいて!」と機械を焼くルートを社内の地図を見て順番に区画を打ち出してスタッフに順番通りに超音波を流して焼き切る指示を出した! スタッフは超音波の機械を持ち耳にヘッドホンを着けて、区画に散らばった そして宗右衛門がインカムを通して指示が飛ぶと、スタッフは指示通りに動き超音波を流した その連携された動きはプロ級で、洗練された動きに戸浪は感心していた 東堂は破壊を止めない鳳城にヘッドホンを装着してやった 今度はドリルに持ち替えて、邪魔な壁を破壊していた 手が痺れると屈強な男がドリルを変わり持つ 鳳城は指示を出して、痺れた手をフリフリしていた 「この会社のコンクリートは並大抵なハンマーじゃ壊れないから良い材質使ってるわね!」 とお褒めの言葉を貰う 戸浪は「トナミ海運の結集ですから!このビルは!」と答えた 「うし!気に要った!愛すべき会社を護れ!戸浪海里!」 「はい!死しても護り通します!」 「んでもって今宵はおもてなし、頼んだぞ! うちのスタッフと本社のスタッフがめちゃくそ楽しにして来てるんだからな!」 鳳城はおもてなし♪おもてなし♪と口ずさみドリルで破壊を続けた 烈は戸浪の手を引き、座る様に促した 宗右衛門は「やたらめったらと破壊している様に見えるが、葵の頭の中には製図が入っておるのじゃよ! じゃから機械を入れるに邪魔な部分を壊しておるだけじゃ! 心配せずとも、施工のスタッフを呼んで直してやるわい!」と言った 其処へ翼がやって来て「宗右衛門が出ている内にプログラミングの構築の方向に間違いがないか?見ろと真贋が呼んでます!」と呼びに来た 「母しゃんで間に合うにょに?」 「ええ、トナミを煌星や海に継がせたいならば、視ろ!と仰有ってます!」 「行くにょよ!翼も情け容赦にゃい秘書になったにょよ!」 「扱かれてますから!」と笑い翼は烈を連れて行った 戸浪は「烈にはもう秘書がいるんだね」と問い掛けた 竜馬は「ええ、それは出来る秘書を持ってます!」と苦笑した そして戸浪に「彼は安西力哉と同じ様に……烈に牙を剥き裁かれるのを待っていたんです 俺は彼は秘書に収まらず出て行くと思っていたんですがね、今では立派な烈の秘書です!」と教えた 戸浪は「彼は………もしや氷室……ですか?」と問い掛けた 「知っていたんですか?」 「跡形もなく消えていなくなった…との話題で騒然としていましたからね……… もしやと想っただけです…… もう生きてはいないだろう……と連日騒がれていましたからね でも髪は変えられても目は無理です カラコンならばすぐに解るのに、彼は目さえも純正品の様に変わったので、分かる人はいませんよ 君が力哉みたい……と言ったから、【R&R】関係で力哉の様な存在は氷室しか思い付かなかった それだけです…………」 戸浪の言葉に竜馬は、あぁ…それで、と納得した 「他言無用でお願いします!」 と一応口止めしておく だが戸浪は笑って「誰も解らないよ、多分永遠に解らないよ」と言った 解ったとしても、誰も飛鳥井を敵に回そうとはしないだろう ならばそれは永遠に解らないと同義だと謂う事だ 戸浪は翼の生き生きした顔を見て、この子も再生されて今を生きているのだと想った 烈と康太は良く似ている やはり親子なのだと、誰もが納得する程に…… 朝から総出で動きまくり、やっとこさ昼に突入して皆が休憩に入る 戸浪は近くの仕出し屋に全員分の弁当を注文していた それを一人一人に配り、烈にも渡そうとする が、烈は榊原が作った消化の良いお弁当を持って来ていた 小さい可愛いキャラの絵の着いたお弁当を開いて食べ始める 戸浪は「え?烈はお弁当を持参ですか?」と問い掛けると翼が「ええ、ヘルシーなお弁当を伊織さんが持たせています なので烈のお弁当は僕が食べます!」と言いお弁当を貰い受け食べ始めた 榊原は「烈は力の使いすぎだったので、消化器系が弱くなっているので、消化の良いのを食べさせねばならないのです!なので気になさらずに!」と取りなした 竜馬は「イギリスから帰国して2度入院してましたから、まだ体力も戻ってないんですよ!」と謂う 榊原「お気になさらずに!竜馬、烈に蹴り飛ばされますよ!」と注意すると、烈が竜馬の脛を蹴り上げた 「もう蹴り飛ばされてます!」と脛をサスサスしながら言う 鳳城は「仕方なかろうて!我等は少しだけ恨んでおるのだからな!」と謂う 東堂もうんうん!と頷く スタッフも同じく頷いた 皆が同じ気持ちだと伝える だがあくまでも少しだけ恨んでるだけだと言う 宗右衛門は少しならばと許して先に行く 戸浪は何も謂わず深々と頭を下げた 宗右衛門は「気にするでない!」と言い食事を終えると水筒を出して薬を飲み始めた そして薬を飲み終えると「父しゃん お薬飲んだにょよ!」と謂う 榊原は「定期検査も近いですから、ちゃんと飲むんですよ!」と謂うと烈は頷いた 昼を終えると、また作業に戻り工程通りの作業へと戻る 就業時間を迎えると戸浪は皆を自宅に招待した 日本家屋の歴史ある屋敷は庄屋ばりの上質な木材を使用して建てられていた その裏には近代的な建物が違和感なく並んでいる そんな戸浪海里の自宅だった 沙羅はこの日は皆をもてなす為に朝から料理を作ったりして慌ただしく動いていた 精進料理を人数分頼み、皆をもてなす そこには【R&R】のメンバーも参戦して、饗されていた 竜馬は「大勢でお仕掛けて申し訳ない」と謝罪した 戸浪や沙羅は久し振りの賑やかさに、楽しげに 「構いませんよ!」と謂う オリヴァーは「凄い!凄い!こんな立派な日本家屋がまだあるなんて驚きだよ!」と興奮していた 榊原は榊󠄀清四郎のファンの子に 「作業の最終日は飛鳥井へお越し下さい! 我が両親が沖縄から還って来てるでしょうから、逢えますよ!」と言った ファンの子は感激していた 飛鳥井の家族には「来週には帰るわね!」と連絡が来ていた だから近いうちに沖縄から還って来る頃だった 船旅のイベントを成功させ、榊原真矢から死の影を追いやり、撮影旅行は終わりを告げ、沖縄で楽しんでいる最中だった だがトナミで作業を始めた週の半ば頃には、帰宅すると聞かされていた 榊原と康太、そして烈はトナミに来る前に、飛鳥井の仕事はあらかた片付けていた 今一番大変なのは会長をしている瑛太だった いきなりかなりの量の仕事が上がって来て、せっせと会長決済をしているのだが、追い付かない程に上げられているのだ 「せめて父さんが還って来る前には片付けておかねば!」と想い片付けて逝く 烈は毎日、トナミへ逝く前には、飛鳥井建設と飛鳥井施工株式会社の方へは見回りをして、日課は済ませてからトナミに来ているのだった あくまでも重きは飛鳥井に置き、社員の士気を高めて送り出してやるのだった 翔達も社内報を定期的に上げて、宗右衛門の一言はまだ続けられていた 【宗右衛門の一言】 お肉食べたいにょ!この年でもうカサカサよ! 流石とこれを目にした社員は吹き出して、翌日からヘルシーサラダチキンが差し入れされ、テーブルの上に並べられたのは謂うまでもない 兄弟で協力し合って日々会社の皆が働きやすい環境を目指す 今回は特別に【社長の一言】もあり社員は飛び上がり喜んだ 【社長の一言】 烈が専属の秘書を得ました……やはり情け容赦ない鬼でした! 烈が専属の秘書を得た事を社員報告しつつ、情け容赦のない性格だと付け加える もう既に翼に逢ってる城田達は、だよな、やっぱりだよな?と納得し、他の社員は逢ったら怖いな……と恐れた そもそも飛鳥井建設の秘書に優しい存在なんていないじゃないか! と社員は想う 美人たが性格は恐ろしい イケメンだが主命の融通が利かないのとかしか、いないしゃないか! 飛鳥井建設の社員達は会長の不在を、知らずに過ごしていた それだけ宗右衛門が現場に目を向け接している分 会長 社長 副社長 真贋 の存在は絶対的な位置にいるのだろう だが、もうじき会長は復職する 瑛太は「父さんにはまだまだ会長頑張って貰わねば!」と心に決める でなくば繰り上がりで会長になった暁には、多忙過ぎて忙殺されてしまう! 「本当に社長代理と副社長代理は情け容赦のない仕事の上げ方して来ますね!」 と瑛太はボヤく まだ社長の方が楽だって………… トナミ海運のセキュリティもピークに来た頃 榊原真矢と清四郎、飛鳥井玲香と清隆が還って来た 手に一杯のお土産を持って還って来た 空港まで迎えに行ったのは慎一だった 「お帰りなさい!」 出迎えた慎一は日に焼けては健康的な姿に安堵して、飛鳥井の家に還って来たのだった 慎一が「今 康太と伊織と烈はトナミ海運に日参しているんですよ! なので帰りが少しだけ遅いかも知れません」と伝えるとセキュリティを入れる為か、と思い出した 船旅の放送は3週に渡って放送されると謂う 編集して残したい部分が大き過ぎて、そうなったと謂うのだ そしてラストの放送は1時間の特番枠で流すと謂う 【R&R】のイベント風景や旅行をしてのコメントも流す 家族達は応接間で皆で揃って、その放送の一周目を見たのだった 無論慎一に頼んで録画をして貰ったのは言うまでもない 本当に楽しそうに船旅をしている真矢達が映し出されていた 清四郎と寄り添い海を眺める真矢は本当に嬉しそうだった そして玲香と共に次の停泊所で降りたら近くのカフェに行こう、と楽しげに話す姿 清四郎も清隆と笑顔で話す姿が映し出され 見ているこっちも楽しくなる程に、楽しんでいるのだと解る トナミ海運にイギリスから運ばれたセキュリティが入った 正面玄関の入り口には金属も検知されたセキュリティゲートを入れ、武器など持って入った者は持ち物チェックを受けねば中へは入れない様にした そして防犯カメラの増設 会議室全てにジャミングシステムを入れ、会議をする時の電気を着けた時に発動する様にした 敢えてジャミングを入れてやるのを納得した相賀達の様な事務所ならば、それは可能だが 大企業となると、そういう訳にも行かないと、電気のスイッチと連動させた 社員は何処にジャミングシステムが入っているかは知る由もなく、飛鳥井の様に壊されるリスクは減る オリヴァーは飛鳥井の機械が壊されたと聞き 「ならば飛鳥井も夜に工事すれば入るからトナミと同じの入れれば良いさ! どうせ400万支払って貰うんだろ?ならば工事は可能だ!」と謂うから鳳城は燃えてイギリスから機械を空港便で持って越させた トナミのセキュリティを総て入れて終えた後に、施工会社の社員がやって来て、壊れた壁を修繕して逝く その手際に良さに、康太と榊原は施工として独立した会社になったからこそ、技術を磨き資格を取り頑張っているのだと実感する 目にする度に練度の上がる社員に、建築も負けてられねぇな!と覚悟を決めるのだった 施工の補修工事が終わると、康太達、ファイヤーウォールを構築していた者達も仕事を完遂させていた 戸浪は個人資産1000万円を使いホストコンピューターを作り替える事にした ホストコンピュータを作り替えた上でならファイヤーウォールも可能だが、今のホストコンピューターは時代錯誤の遺物にしかなってない と謂れ覚悟を決めたのだった 此処で途絶えてしまうならば仕方がない だが明日へと繋げ、我が息子に継がせなければまならないのだ 此処で途絶えてしまう訳には行かないのだ ©オブライエン貨物船舶との取り引きも始まり、毎日イギリスへ向けて船を出しているのだ あれからジェイコブ・オブライエンがやって来て、乗って来た船をプレゼントされ、その船を入れたら何とか回して行ける事となった   そして倉庫を持つのではなく運送会社と契約し荷物をそこへ運ぶシステムも出来上がりつつあった 倉庫は保管で必要だが、各地に幾つも持っている倉庫は必要はなくなり、重要性のある倉庫だけ宗右衛門と康太に視て貰い、それ以外は売りに出し利益をこうしたセキュリティ投資にしたのだった それに伴い社員の大幅な解雇となり、地元の企業に救済を求めて再就職に有利に働いて貰える様に動いた それには烈の専属秘書がサポートに当たり、協力して各地に要請を出した 飛鳥井から応援に来ている秘書はかなりイケメンだ!とトナミではかなり噂になり、女性社員達は騒いでいた だが翼は見向きもせず、仕事を熟したらさっさと還るを繰り返し女性社員達の熱い視線は翼には届いてはいなかった セキュリティが全て入り、ファイヤーウォールを構築し終えた日、この日で総ての工程は終わりを告げた 宗右衛門は「我等が介入出来るのは此処までじゃ!これ以降は己の足で逝くしかないのじゃ! 煌星と海に継がせるトナミを明日へ繋いで行くのじゃ! そして今回煌星と海が流生達と考え抜いた企画も客船が動いてない時にやれば、集客は戻り船の上で結婚式とかも可能になるじゃろ! 切磋琢磨して柔軟な考えでこの先を乗り切るのじゃ!」と言った 康太も「オレが出来るのも此処までだ! 後は情報は宝だ!の精神で社員一丸となり行くしかない!ちょっとやそっとで破れるセキュリティは構築してねぇからな安心してくれ! たが日々世の中ではサイバーテロは敢行されている、それも視野に入れセキュリティの強化をしていけば大丈夫だ! セキュリティ関係は我が社ではなく©Rウズッスタンへ御用命お願いします、だな宗右衛門!」と笑って言った 宗右衛門は「じゃな、セキュリティの御用命はヨニー©Rウズッスタン社まで御用命お願い致します!」と言った トナミは「その時はお願いするよ!」と言った 榊原は「今宵は打ち上げパーティですが、全員飛鳥井へ入るのは無理なのでパセラの一番大きな部屋を借りましたので、そこで打ち上げを致します!我が父 榊󠄀清四郎と榊原真矢と兄 榊原笙もお呼びしましたので、今宵は楽しく打ち上げ致しましょう!」と謂うとスタッフは喜び歓声を上げた 総ての工程を終えて撤収したスタッフは一旦ホテルへと戻った 本国に送る機材は回収に来た者に渡して、風呂に入り着替える ©Rウズッスタン社の制服 トンプソンのスーツに全員が着替えて身支度を整える ©Rウズッスタン社の社員たる者 英国紳士である事を忘れてはいけない! との社訓通り、皆 ©Rウズッスタン社の制服であるスーツに着替える すると上質なスーツに身を包み、英国紳士の出来上がりだ 皆は着替えると迎えに来たバスに乗りパセラへと向かう パセラの一番大きな部屋へ行くと、真矢と清四郎、そして笙がいた 熱き想いを見て以来ファンだと謂う社員には、聞いていたからサイン色紙と写真を贈った ファンだと言ってた社員は感激して泣いていた 他の社員は食べて飲んで騒いで、楽しい時間を過ごした その中に鳳城以外の女性社員が数名いる事に、康太と榊原はやっと気付いた 「あの中に女性社員がいたのかよ?」と疑問を口にする 「…………僕に聞かれても解りません……」 女性社員は制服でもあるトンプソンのドレスを着て、美しく笑って真矢達と飲んでいた 康太は「あの中に女性社員いたのかよ?」と問い掛けた 宗右衛門は「作業服じゃと解らぬのは無理はないが、いたのじゃよ まぁ葵同様、美しくても男前故に気づかなかったのじゃろう!」とサラッと言った 康太は「お前の周りにも男前しかいねぇのかよ……」とボヤく 烈は「男前しかいにゃいのよ!」とジュースをグビッと飲み干した 榊原は「カクテルじゃないですよね?」と問い掛けると烈は「失礼にゃー!」と怒った 榊原は笑って「君は貫禄があり過ぎなんですよ!」と笑って謂う 康太も竜馬もうんうん!と頷いていた お子様は9時に家に帰り、他の社員は日付が変わるまで楽しく飲んでいた 翌日帰国するのに、二日酔いは確定だった そうしてトナミ海運のセキュリティ工事は終わった トナミの工事が終わる前日、約束通り飛鳥井に壊された機械の変わりに電源を着けるとジャミングが作動する機械を入れて貰った 前回はクリストファー・オブライエンからの支援だったが、今回はちゃんとローンを組んで壊した二人に3年ローンを組ませて支払う算段を着けたのだった あの壊した社員は3年は拘束され、逃げる事さえ許されずに支払うだけの日々を送る事になるのだ 勿論 辞めるのならば、残金を現金で耳を揃えて支払えば辞める事も可能だった 今はそこまでブラック企業ばりの事は出来はしないが、壊した以上は弁償するのは世の中の常識なのだ! 弁護士を着けて裁判所で闘ったとしても、負ける事はないだろう まぁ職業の選択の自由はあるから、それは守られねべならぬが…… それを言うならば壊したら弁償するのは義務なのだ 踏み倒そうなんて社会人として、してはいけない事だと言う事は理解出来るであろう! そんなこんなで、飛鳥井に弁償されるべきジャミングを入れ、©Rウズッスタン社の社員は帰国して行ったのだった 週明け、トナミ海運の社員達は、社内に入る前に駐車場に集められた 烈と竜馬は【R&R】の制服に身を包み、社員達を待ち構えていた トナミ海運の大きな駐車場にもセキュリティゲートは設けられ、一般の車と来客用の駐車場とに分かれて作られていた 宗右衛門は社員達に「おはよう!今日は説明がある故、集まって貰ったのじゃ!」と言った 竜馬は「皆さんにはセキュリティIDを配ります!それを忘れたら会社には入れないので注意して下さい! そしてそのIDは持ち帰り各自で保管して貰いますが、細工を加えようモノならば、即座に解るシステムを構築してあるので注意して下さい! そしてIDに手を加えようとする不埒な社員は即座に解雇ですのでお気を付け下さい! それと、もしIDを忘れたとして、ゴリ押ししたら入れるなんて想わない方が良い! 即座に警備会社に連絡が入り警察に連絡が行くシステムなので気を付けて下さい! 我等©Rウズッスタンの警備システムと【R&R】が誇る警備会社がセキュリティの警備に当たります! 他社の警備会社の社員とは違い、セキュリティに特化した我等【R&R】の関連企業が警備に当たりますので、そこの所、間違いない様にお願いします! ではIDパスを戸浪社長、田代、頼みます!」 竜馬が言うと戸浪と田代は一人一人名前を呼びIDパスを取りに越させた そして全員にIDパスを渡すと、そこに待たせ今度は駐車場を利用する社員に車に付けるIDパスがいる事を伝えた そして「此処のセキュリティゲートは1000万円しますので、もし破壊したら請求額は1000万円となるので、皆さん気を付けて下さい! このゲートを囲み四方八方にセキュリティカメラも装備されましたから、犯行はソレはバッチリ撮れる事でしょうから、お気を付けて下さい! では戸浪社長、田代、IDパスをお願いします そしてそれを何処へ着けるか、説明お願いします!」と言った 戸浪は車のIDパスは前のバンパー近くに装着して下さい!と説明した そしてそれを着けねば、この駐車場には車は入れない事 即座に警報システムが作動して警備員が警察官と共に来る事を伝えた そして名前を呼び取りに来た者にIDパスを渡して、車に直ぐに着ける様に言った そして烈と竜馬はトナミ海運本ビルの正面玄関へと移動した 社員が正面玄関へ集まると、セキュリティの説明をした IDパスを正面玄関の横に設置してある機械へ通してから中へ入る様に説明した そしてもしセキュリティを通さずに、人に紛れて入ったら、その者は一発で割り出され警備員に捕まると説明した この日の為に警備員の教育も同時進行でしたのだ セキュリティシステムを倭の国に売り出す事を視野に入れた烈と竜馬は、システムだけでなく、それを取り締まる警備会社も作った 警備会社の名前は【R&R】警備システム社と名付けて作った ©Rウズッスタンにしようか?と考えたが、それだと長いから【R&R】を使った 代表取締役には暦也も名を連ねさせ、暦也の人材のコネを使い警備システムに相応しい人間を代表に据えた 元刑事だった白石と謂う男は警察のエリートか現場を知らなさ過ぎる現状に嫌気が差して辞めたのだった そして同じ様に警察の官僚主義に嫌気が差した奴等を集め希望者を集い社員教育して育て上げ、やっと働かせる時が来たと謂う訳だった 暦也が警備システムの方も目を光らせると約束して、連携して仕事をする事となった 会社も宗右衛門が引き受けた事業のビルの中へ移動させ、広々としたオフィスに鞍替えして一新となり再スタートを切った 【R&R】企業向け調査事務所も人員を増やし、調査員の教育にも力を入れ、暦也は己の持てる限りの力で教育し、己の持てるコネを全力で投入して、そこへ骨を埋める覚悟で日々働いていた かなり給料もあがり、麻莉亜は暦也だけの給料で生活が出来るようになり喜んでいた そして生まれた子は翁の次代を継ぐべき存在として教育を受け始めた 器が違うのだ 栗栖にはなかった器を持つ弟の存在に、栗栖は心底柵から離された想いでいた 麻莉亜はまた妊娠していた その子で麻莉亜の妊娠は最後になると康太は言った だから我が子を大切に育てろ、勿論栗栖も大切に育てろ!と謂う 暦也は「当然だ!俺の大切な子供だからな!」と昔では考えられない言葉を口にして伝えていた そんな裏事情を熟して苦労して立ち上げた警備システム社だった 竜馬は説明を終えると、社員は続々とIDを翳して中へと入る だが何処の会社でも愚かな輩がいるのが現状で、他の社員に紛れ込み中へと入った社員が数名いた 沢山で通れば誤魔化せるとでと思ったのか? IDを通さずとも、通った人間は記録されるのだ そしてその人間がIDを通してない事も解るから、即座に警備員に指示が行き、社員を拘束した 宗右衛門と竜馬は冷酷な表情を浮かべ 竜馬が「本日は初日なので多目に見てあげます!」と謂う 宗右衛門が「じゃが次やれば確実に主はクビとなる!クビになりたければ、次もやるのだな! そしたら即座に主等は無職に成り果てる事となる! 次はないぞ!多目に見るのは今回限り! 今やってない者でも、次やれば即刻解雇じゃ! 覚えておくがよい!」と言い捨てた 物凄い威厳のある声に怒気が含まれると身が縮む想いをする 社員達は気を引き締めた

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