27 / 100

第27話 君と過ごそう〜そして未来を見詰めて〜❶

榊原と康太は会社を後にして、飛鳥井の家に還り旅行の準備をした 瑛太に手渡して貰った飛行機のチケットの中に、宿泊予約の紙も同封されていた かなりグレードの高いホテルの名前を目にして、烈の貯金全部吹っ飛んだんだろうな……と想った それでも送り出してくれた烈の想いに報いる為に、存分に楽しもうと想った 1週間の着替えをスーツケースに詰めて、康太と榊原はスーツケースをゴロゴロ引きながら交通機関を使い空港を目指した こんな風にスーツケースをゴロゴロ引きながら、榊原と二人きりで旅に出られるなんて、康太は信じられない想いだった 榊原も康太と二人だけの初めて旅に心躍らせていた その夜、飛鳥井の家では瑛太が、家族に康太と榊原が旅行に出掛けた事を、応接間に家族や一生達を集めて話をした 「今夜から1週間、康太と伊織は烈が旅行をプレゼントしたので、沖縄1週間の旅に出ました!」と報告した 玲香と清隆はニコニコと嬉しそうに頷いていた 話は事前に聞かされているのだと、それだけで解る 「康太と伊織の新婚旅行には家族が着いて行ってしまいましたからね、実質二人きりの旅行を烈が貯めていたお年玉をはたいてプレゼントしたのです! 康太と伊織は沖縄に1週間行きます で、その後に私と京香と家族が北海道へ1週間の旅に出ます!」 と瑛太が報告すると家族や一生、慎一、隼人、聡一郎達からは、良かったですね!楽しんで来て下さい!と言葉が掛けられた  だが瑛太の壮大な話はまだ終わらない 「そして話はまだ続きます 私達が帰って来たら烈は兄達と旅行に出ます! 付き添いは榊原夫妻と一生と竜馬が行きます! 慎一にはバスの運転で参加して貰う事となります」 瑛太が言うと一生は「え?俺?俺も慎一も牧場があるし………」と謂うと 慎一が「大丈夫だ!篠崎さんがその期間は来てくれて、烈が描いた訓練メニュー通りに行ってくれるそうだ!」と言った 一生は「ならば付き添いの旅に出ても問題はねぇし行かせて貰うよ!」と言った 瑛太は「烈達兄弟が帰って来たら次は慎一達、日頃サポートをしてくれてる者が旅に出る予定です 慎一、隼人、聡一郎、栗栖、神威、翼、力哉そして一生が行く予定です この一ヶ月は怒涛の日々となります! 入れ代わり立ち代わり旅行に出る者がいますから でも我等は力を合わせて乗り越えて行きましょう」と謂うと家族や一生達は頷いた 瑛太が話し終えると次は清隆が話し始めた 「我等家族の旅行が終わると社員旅行を、敢行する予定です! 社員から毎月積立を行っているので、それをベースに、年末の罰則金を投入して足らない分は我等役員の役員報酬を注ぎ込み、社員旅行を敢行するのです 無論 国内旅行になりますが、それはこれから社員達にアンケートして【国内限定】として行きたい場所を書かせ、一番行きたいと謂う場所に旅行する予定です! 無論 飛鳥井建設と共に施工会社の方も社員旅行を敢行します 施工の方はYouTubeの利益が、入っているのでそれで社員旅行を敢行するそうです! ですが、烈は飛行機酔いが酷いので私か瑛太が変わりに行く事になると想います 烈は無理も出来ません 今だってあまり長時間は宗右衛門は出ませんしね………」 と説明した 隼人が「怒涛の旅行ラッシュなのだ!」と言う 清隆は笑って続けた 「なので康太と伊織が留守の間は皆で会社を守り通しますよ! そしてその次は瑛太夫妻、そして翔達、慎一達、毎週入れ替わりで旅行に行く事になるこの一ヶ月を皆で乗り切りましょう!」と言った 康太と榊原が1週間 瑛太夫妻と家族が1週間 翔達兄弟の旅が1週間 慎一達サポートの旅が1週間 入れ代わり立ち代わり旅行に行く事になる一ヶ月を乗り越え様と謂うのだ 結構大変だと想いつつ、それでも頑張ろうと想うのだ 瑛太は「一生は翔達兄弟のサポートをする為に行く旅行と、慎一達サポートの旅行と掛け持ちですので!」と言った 一生は「俺2週間も牧場の方空けちゃって大丈夫か?」と言う 慎一は「俺等の旅行の時は篠崎さんと北斗もいるし大丈夫だろ?」と簡単に言った 話を終えると瑛太は「烈が打ち出した壮大な旅行計画は以上で終わります! 皆さん旅行の準備をしてその日を迎えて下さいね!烈、これで良いですか?」と問い掛けた 烈は「ありがとう、えーちゃん」と礼を言った そして応接間を出る時 「一ヶ月後………総てが決まりゅのよ!」と意味深な言葉を残して応接間を出て行った 康太と榊原は二人きりの旅行に出掛ける為に飛行機に乗っていた 康太は息子に贈って貰った旅行を嬉しそうにワクワクしていた 「烈、貯めてた来たお年玉総てはたいて旅行をプレゼントしてくれたんだ! めちゃくそ嬉しいな、伊織!」 「ええ、本当に嬉しいです 僕達の旅行の後は瑛兄さん達家族が旅行に出るのですよね?」 「だな、北海道って言ってたな で、その後は翔達兄弟で旅行へ行くって言ってたな」 「その後は慎一達が旅行に行くのでしたね? 慎一たちの旅行に神威誘ったのは驚きでした 何か意味が有るのですかね?」 「この旅行を敢行するに当たって烈が打ち出したのが、絆の再確認なんだよ」 「絆の再確認……そうですか あの船旅以降、榊原の家族も飛鳥井の家族も絆が強まりましたね それを言えばこの旅行の意味が理解出来ます!」 「俺等の目をそこから離してケリを着けるか……」 「康太?何の事を言ってるんです?」 「ったく……やはり食えねぇ伯父貴の魂をバンバン受け継ぎやがって!」 「烈ですか?この旅には何か意味があるのですか?」 「オレとお前の旅は新婚旅行に家族引き連れて行ったからな、アルバムを見ていた烈が二人きりの思い出の旅をプレゼントしてくれたんだよ」 「ならば瑛兄夫妻の旅も純粋な想いですか?」 「だな、仕事ばかりの瑛兄と京香と子供達と絆深める旅なんだよ、あの旅は!」 「ならば翔達の旅は………何の意味を含むのですか?」 「…………兄弟の間に多少の不協和音があるんだよ 烈はそれを考えて………踏み切ったんだろ? 何せ絆を再確認する旅になるからな!」 「ならば慎一達のサポートの皆の旅は?」 「あれはな神威を入れた時点で二日酔いの旅だろ?可哀想に翼はかなり揉まれてウンザリするだろうよ! まぁ神威を舐めたら痛い目に遭う……そして底なしは嬉しくて飲みまくり食べまくりだろうな」 と康太は笑った 榊原は「社員旅行、沖縄じゃなきゃ良いんですが?」と此れから沖縄に行くのに、また社員旅行で沖縄なんて嫌だから……… 康太は「アンケートしてだから行先は解らねぇよ 施工の方は台湾らしいからな、烈は行かねぇらしいから親父か瑛兄が行くんだよ」と説明した 榊原は「何故台湾なんですか?」と不思議そうに問い掛けた 「あの国は建築方法が特殊なんだよ 木造家屋が滅多とねぇんだよ、あの国は! 住宅地に厳密な基準がねぇから同じ建物の中に住宅、会社、店舗が入ってるのが一般的って謂うからな、内装や施工方法も勉強になるからって決めたんだとか!」 「詳しいですね?」 「この前、凛太郎に逢ったんだよ その時に台湾の旅行のパンフレット持ってたから聞いたんだよ!」 「だから烈は行かないんですか?」 「飛鳥井建設の社員旅行にも烈は行かねぇぞ 酒を飲む場に子供は邪魔だから、下手に気を使わせるのは嫌だと言ってたからな!」 「だから兄弟の旅なのですか?」 「だな、この機会に兄弟の絆が深まればって思っているんだろ? オレもな微妙な空気感に口を挟めなくて困っていたんだよ!」 「それって流生が一生を助けてって烈に頼んだ事に関係してます?」 「それも一つの要因だが……もっと根深いんだよ」 「子供達も個性が出て来ましたからね…… 考えも違うし、個々の性格も違う 何時までも仲良し小好しなんてのは、無理が来るお年頃ですかね?」 「オレは何があっても仲良くして貰いてぇと想っているよ でねぇと本当にこの先些細な事で亀裂が走るからな……その前の布石なんだろうよ」 榊原は康太と沖縄に着くまで他愛もない話をした 話しは家族の事………そして気掛かりを口にする 「烈は………金龍をどうするつもりなんですか?」と心に引っ掛かっていた事を問い掛ける 「それな、オレもな解らねぇんだよ オレが予測を着けるだろ? するとな次の瞬間微妙にズレが生じてるんだよ 烈の退院が良い例だろ? あの退院、お前予測が付いたか?」 「あれは急だったので……焦りました そして迎えに行ったらいなくて、もっと焦りました!」 「あの退院は本当にオレの裏を掻きやがったんだよ!本当に腹立つ! 何をやっているなんて、オレに聞くなよ! 烈を視て予測を着けても次の瞬間変えてくるヤツなんだからよぉ!」 と康太は拗ねた様に謂う 「烈はお尻ペンペンも華麗に旅行の話ですっ飛ばしてくれましたもんね!」 「おー!それな!二人きりの旅行と聞けばお尻ペンペン忘れると踏んでいたんだよ!」 「本当にズッこい子です」 「なぁ伊織、おめぇはオレを亡くして生きられるか?」 突然問いかけられて榊原は驚愕の瞳を康太に向けた 「生きられる筈などありません! 君を亡くして………僕が生きられると思っていますか?」 「思ってねぇよ! それと同じでな、金龍は銀龍を失って……生きて行けると想うのか?」 「…………っ!!生きられる訳ないでしょうね」 「オレはお前がもし我が子を殺めたとしたら……… 幾らお前を愛していたとしても……許せねぇと想う 況してやお腹を痛めた我が子を亡くしたら? 銀龍は金龍を愛して生きていけたと想うか?」 「…………それは無理でしょうね 僕だって我が子を親父殿に殺され掛けたのですからね、許せない想いが強くて顔も見たくありませんでしたから……………」 「龍族の長の子殺しなれば、龍族は取り潰しにされやも知れぬ……現実は銀龍を失うだけに留まらねぇんだよ! 烈は……オレが描く魔界の果てが狂うのを阻止してくれたんだよ! そして我が子の目の前で金龍を殺さずにいてくれたんだよ! お前等龍族は二重三重にも烈に礼を言わねぇとならねぇんだよ!」 「烈が金龍に手を掛ける? それは無理でしょ? あんなにちっこいんですから……」 「前に言わなかったか? 烈ならば呪文を唱えだけで瞬殺も可能だと…… まぁ烈は諍いが嫌いだからやらねぇけど、不可能じゃねぇんだよ」 「烈だから、そんな力与えられたとしても使いませんよ! そんな力使わなくても「じぃしゃん!」と泣き付けばあの方は飛んで来るじゃないですか!」 榊原の言い草に康太は笑い「だな、孫の為ならば素早いだろうな!」と笑った 康太は榊原の手を強く握った 「金龍の事はオレ等の旅行が終わって怒涛の旅行ラッシュが終われば、何とかするだろ?」 「まぁ成るようにしか成りませんからね!」  昔の青龍なれば絶対に言わない台詞だった 夜に飛行機に乗り沖縄へ到着する   到着した空は東京で見た夜空と同じだった 流石国内旅行 2時間もすれば沖縄だった だがまだまだ暑くて………これはアロハを買わねば!と想う程だった 康太は「夏なんて過ぎてねぇのな此れは!」はと汗を拭く 榊原も「飛鳥井の家では今年こそ幻のキノコを!とか言ってたのに……此処はハワイ並みの暑さですね」とボヤいた 取り敢えずタクシーに乗りホテルまで向かう スーツを着た二人だから出張かと思われタクシーの運転手は楽しげに美味しい店を教えてくれホテルに到着した ホテルでチェックインして手続きしてカードキーを渡して貰う ホテルのスタッフに案内され別館離れへと通された 和室の部屋は露天風呂まで着いていて、完全プライベート空間となるとスタッフが説明してくれた 「今宵は食事の時間が過ぎておりますので、明日の朝からのお食事の御用意となります お昼は各自で取らる事となり夜は御用意しておきます! このホテルには多数の料理店も入っておりますので、夕飯がまだならば食べに出られても宜しいかと!」 と一通り説明して続ける 「この庭には完全個室の露天風呂が御座います そして露天風呂の脇を通って舗装された道に出ます、その道なりに下りて逝けば、プライベートビーチに抜けております! そんなに沢山の人は行きませんので、お楽しみ下さい!」 スタッフはお茶の用意して 「ごゆっくりお過ごし下さい!」と言い室内から出て行った 榊原は「露天風呂まであるとは想いませんでした 入りますか?露天風呂」と問い掛けた 「だな、明日はプライベートビーチで泳ごうぜ!」 とウキウキ康太が言う そして何も食べてなかった事に気づき 「何か食べに出ようぜ! 何が食べに出て露天風呂に入って寝るか?」と言った テーブルの上にあるホテルのパンフレットを開いて和食の店を見付けると、まだ時間は大丈夫だと確認すると食べに聞き、お腹一杯にして部屋に戻った そして下駄を履いて外に出ると立派な露天風呂があった 外からは見えない様に仕切ってある露天風呂は完全個室になっていた 温泉を引いてあって湧き出る温泉は常に波々に浴槽を満たしていた ゆったりとお風呂に入り、その夜は抱き合い眠りに着いた 榊原も愛する妻を抱き締めて、こんな日も良いと想った 10代のギラギラした欲望が今は少しだけ収まり、ゆったりと愛を育む時間も大切に二人の愛を育てていた 二人は互いのぬくもりだけ感じて、静かに夜は更けて行った 翌朝は朝食を食べた午前中はレンタカーを借りて観光し、午後からはプライベートビーチ出泳ぎまくり写真撮りまくりの楽しい時間を過ごした 康太と二人だけの時間は満ち足りて楽しかった だが時折「烈達を今度は一緒に連れて来ましょう!」と謂うのだった 康太はそんな父親であろうとしてくれる榊原が誇らしかった そんな頃、飛鳥井建設は副社長不在など感じさせぬ勢いで、副社長代理が仕事をしていた 宗右衛門の部屋には入りきれなくて、会議室へ移り翼や城田達や各部署の統括本部長も駆り出され、視察に行く予定を立てた 皆で抜き打ちで視察に出て現場チェックをする そのチェックシートは烈が作り、翔達も大人のサポートを着けて貰い行く事が決定していた 烈は精力的に視察を打ち出し兄達5人に連日抜き打ちで視察に行かせていた 無論 烈も視察に行っていた 兄弟達のサポートには城田、栗田、力哉、翼、そして陣内の5人が着いて行った 烈は飛鳥井英太郎、遼太郎の二人を付けて視察に行っていた 視察に行く時、まずは事務所の周りを見て、建築現場を見る、その度にチェックシートをよく見てチェックを入れて行く チェック項目20中、半分行ってない現場は総入れ替えも視野に入れ動画を撮る それが証拠となり後日話し合いをする それを翔、流生、音弥、太陽、大空が行うのだった そして翔は栗田、流生は力哉、音弥は翼、太陽は陣内、大空は城田を着ける事にした 太陽は人の痛い所を突くから腕っぷしのある陣内を着け 心優しい大空には強気な城田を着けた 後は特に問題がないから順当に割り振ったのだが、音弥も時折……強気で毒づくので師範代に腕っぷしを認められた翼を着けたのだった 無論、烈は怪我したくないから師範代を張れる男 英太郎と遼太郎を連れて行くのだった 宗太郎が何故連れて行って貰えないかと謂うと、師範代に十段赤帯を掛けて挑戦して腕を折ったからだった 負傷してたから戦力にならないと外したのだった 準備万端で全ての現場に、学校から帰ったら私服に着替えて向かう 下手に警戒されない為に私服で向かうのだった 兄弟はチェックシートを携帯に入れて、即座に送信出来る様に、開いて周りを見回る そして動画の撮影の為向かいのビルが有れば上がって撮影をする それを1週間、見張って何か有れば連絡すると約束し頑張ってその任を完遂しようと頑張っていた 康太と榊原は午前中観光へ行くリストを作り効率的に沖縄を楽しんでいた そして午後からはプライベートビーチで海にも入り泳ぎまくった 日に焼けた康太の体が美味しそうで、押し倒したい気分に駆り立てられる だが幾らプライベートビーチだと言っても、他の宿泊客も使えるプライベートビーチなのだ だがこんな高いホテルでの宿泊者は減っているのか? それとも夏も終わろうとしている季節だから人がいないのか? 解らないがほぼ貸し切りで楽しんでいた 夜は美味しい食事を取り、露天風呂で寛ぐ 浴衣の康太は色っぽくて、浴衣を着崩して胡座をかいてる康太に誘われて近付く 美味しそうな乳首をペロンっと舐めたくなる そう想い康太の乳首を摘んだ するの真っ赤な顔をして「どうしたんだよ?伊織!」と問い掛けた 「色っぽい君がいけないんですよ」 「え?オレ色っぽい?」 一生が聞いたならば『目医者に行きなはれ!」と謂われる事間違いなし!だった 「色っぽくて……」 榊原は康太の手を掴むと自分の股間を触らせた そこにはもう硬くなりドクドク脈打つ……榊原の男性器が聳え勃っていた そんな熱い榊原の肉棒に触れると、康太のお尻の穴が疼く様に熱を持ち、腸壁が扇動を始めた 「伊織………硬い………」 「旅行に来て君にキスマークを着けたら泳げなくなるとセーブしてました だけど今夜はセーブは出来ないかも知れません…… 君が欲しくて……君の中へ入らなければ死にそうです…………」 「伊織、セーブなんてしなくて良い! 全部オレの中へ注いでくれ……」 榊原は立ち上がると浴衣を脱ぎ捨てた 下には下着は付けてなかったのか? 全裸の榊原の股間に目が釘付けになった 聳え勃つ赤黒い肉棒は血管が浮き出て………鈴口からはカウパーを流していた 康太はお口を開けると、引き寄せられる様に榊原の性器に口付けた ペロペロと先っぽを舐め始めると、榊原は大判のバスタオルを敷いてその上に康太を寝そべらせた 肉棒は康太のお口に突き付け、69のカタチになり、榊原は康太の足を開き赤く熟れた襞に目を向けた 榊原は自分の指を舐めまずは一本、穴に指を挿れクネクネと動かし腸壁をなぞる 欲張りな菊門が足らないと締め付けて催促すると、3本挿れて康太の良い所を引っ掻いた すると康太はイキそうになり、榊原は康太の性器を強く握り締めた 「あっ………あぁっ……挿れてぇっ伊織………」 「もう大丈夫ですか?」 「ローション使えよ!持って来てるんだろ?」 色気のない会話だった 榊原はローシを取ると掌に垂らして、それを自分の性器と康太の菊門に塗り付けた 榊原は康太の体を自分の体を跨がらせる様に抱き締めると、息もつかない執拗な接吻を贈った 一息で康太の中へと押し入ると、康太は息を詰めその衝撃に備えていた だが榊原の甘い接吻に蕩けさせられ、力を抜くと馴染むまでは動かずにいた 康太の腸壁が扇動して榊原の肉棒に絡み付くと、抽送を始めた 後は二人で会館を分かち合い、求め合い夢中になって行った 榊原は何度康太の中で射精しても、止まる事なく腰を動かし続けた 康太雅季節しても何度でも…何度でも………勃起し康太の中を味わった 康太と榊原が濃い時間を送っている間 兄弟達はヘトヘトになり、ご飯中に眠っちゃいそうになり、何度も起こされてやっと食事する そんな日々を送っていた 瑛太は飛鳥井建設の宗右衛門の部屋を訪ねて、最近の兄弟達の憔悴ぶりに「少し厳しくありませんか?」と苦言を呈した 烈は「遅い位にゃのよ?母しゃんは、にーに達の年にはもう役務やっていたにょよ? 通るべき道にゃのよ、えーちゃんにはキツくてもね、見守っててほしーにょよ!」と言った 瑛太は言葉もなく押し黙ると「解りました、出しゃばった真似をいたしました!」と謝罪した 烈は「えーちゃん、にーに達にゃらきっと大丈夫よ!」と言った 「はい!私もそう思っています それより少し根を詰め過ぎだ、烈 病み上がりなんだから無理だけはしない様にして下さいね!」と言った 叔父としての言葉だった 「母しゃん帰って来たら見て欲しいきゃらね にーに達には頑張ってもらわにゃいと!」 「ですね!」と言い瑛太は社長室に戻って行った 烈は遠い目をして………にゃんか……面倒ぉーにゃのよね…………とボヤいた 言い出しっぺだが忙し過ぎてほとほと嫌気が差してくるのだ 烈は毎日 初等科に通い、半日で早退をすると会社へ向かい仕事をしていた で仕事を終えると、菩提寺へ向かってを繰り返していた あれから黒龍が大歳神に連れられ、烈を訪ねてやって来た 黒龍は烈の顔を見るなり 「親父殿を知らねぇか?」と尋ねた 「にゃんで?」 「親父が消える前に逢っていたのがお前だと聞いたから………」も黒龍は苦悩に満ちた顔で問い掛けた 「さーね、知らにゃいのよ!」と烈はにべもなく答えた そして宗右衛門の声で「黒龍よ、金龍が何処へ行こうとも、儂に聞きに来るのはお門違いであろうが!」と一蹴した 後は何も話す気はないのか? 黒龍の事を視界にすら入れなかった あの日 閻魔が呼びに来た日 跡形もなく金龍は消えた 消えて驚いている反面………暴君と化した金龍の姿を見なくても良い事に銀龍も黒龍も天龍も安堵していた そして自己嫌悪に陥るのだ 黒龍は下を向いて………呆然と立ち尽くした 烈は黒龍の手を握るとニコッと笑った だがその口で辛辣な事を言うのだった 「金龍を何故探す?黒龍 主も銀龍も天龍も暴君と化した父に恐怖を抱いていたのではないのか? その心の闇は大きく血溜まりのように広がり、主の心を闇に染めるぞ? 自覚はあるのか?」と問い掛けた 黒龍はポツリポツリと話し出した 「親父殿は怖かったさ、昔からこうだと決めたら梃子でも動かない………俺等も殴られて訓練されたからな……親父殿の恐怖政治の後遺症ならば今も出てしまっている……… 止めようとする想いと、どうせ聞かないから!と謂う想いが責ぎあい………俺は何かを謂う言葉をなくすんだよ…… 前に烈は言ったよな、何も言わないって事は見殺しにしようとしたのも同然だと…… 責められても仕方がない事をした お前は関係ないのに巻き込んで悪かった あんな親父だが俺にとっては親だ 銀龍にとっては夫だ!行方が気になるのは当たり前じゃねぇかよ!」 宗右衛門は「儂の所へ来る前に主等は家族で今一度話し合うべきじゃった! ホロスコープを見たならば知ったのじゃろ? 主は銀龍にもし天龍が殺されても夫を変わりなく愛せるか?と聞くべきじゃった 何の為にホロスコープを持って行ったのじゃ? 儂が生きているから、喉元過ぎれば有耶無耶にする気であったか?」と痛い所を突き刺してグリグリと押し込めているかのような痛みを覚えた 「そんなんじゃない……烈……… 俺はお袋に………問う事が出来なかったんだよ」 「ならば明日の夜……神威に連れられ神威のマンションへ行くが良い! 儂が銀龍に問うとしよう! 天龍や他の兄弟も連れて来るが良い! 主等の家族に問わねばならぬのじゃ! そうしなければ、主等は一歩も踏み出す事は出来ぬであろうて!」と断言した 「…………それは避けられない事なのか?」 「嫌なれば無視をすれば良い じゃが遅かれ早かれ通る道じゃぞ? 今は避けられても、通らねばならぬ道じゃ! そしてそれを選ぶのは主等龍族で、儂ではない 本当なら儂は今は忙しいからな、そんな事に時間を割くのも嫌なのじゃよ 無視するならば、儂はその分飛鳥井の明日の為に動く事が出来ると謂うモノだらからな!」 決めるのは金龍の家族で、自分ではない! も謂われたも同然だった 黒龍は「考えさせてくれ……」と言った 「ならば儂はもう主には逢わぬよ! 遅らせれば遅らせる程に主等の果てはどんどん遠ざかって行くからな まぁ龍族が終わるのも覚悟の上なれば、儂の言葉に耳など貸さぬとも良い!」 そう言い捨てて仕事を始めた もう聞く耳は持っては貰えなかった チャンスだったと謂うのだ………… 黒龍は翌日の夜、銀龍、地龍を引き連れて神威を尋ねた 黒龍は「烈に逢えないかな?」と問い掛けた 神威は「飛鳥井に行けよ!まぁ此処も飛鳥井ではあるけどな、烈は別の場で生活しておる!」とやはり食えない神威は謂うのだった が、黒龍ももう引き返す道などないのだ 「なら烈が来てくれるまで此処でお世話になる!」と居座る気満々で謂う 仕方なく神威は烈に電話を掛けた 電話に出た烈に「倅よ!金運上がるご家庭の家族が逢いにお見えだ! お前が来ぬならば還らないとまで仰られてる! 何としてでも来いよ!烈! でなきゃお前の狭い部屋に押し込めに行くからな!」と半ば脅しに言った 『とうしゃん……今から行くにょよ……』と謂うと 神威はニコッと笑って「直ぐに来るそうだ!」と答えた 黒龍は流石素戔嗚尊の息子だな………怖えな…と思った 暫くして烈はSPのケントを引き連れて神威の事務所の上の部屋までやって来た ドアをノックする音に神威はドアを開けて、烈とケントを部屋に招き入れた 烈は既にパジャマに着替えてて、面倒だからそのままで来たのだった 「来れるにゃら、何で即座に返答出来にゃいかな?」と烈はボヤいた 黒龍は深々と頭を下げた 烈はソファーに座ると宗右衛門の声で「では話するとするか、で、黒龍 銀龍には話したのかぇ?」と問い掛けた 「はい、母を人の世に連れて来るに当たり天龍と地龍には全て話しました」 黒龍が謂うと天龍は「やはりあの日………僕は父に殺される星の下にいたのですね………」と呟いた 自覚はあったようだ 宗右衛門は何も謂わず天龍を視ていた その眼に天龍は身震いをして、真摯に見つめ返した 「不平不満を母には言えなんだか?」 宗右衛門が問うと天龍は頷いた 龍族の長 金龍はきっと絶大な存在であり その反面 恐怖政治の犠牲者を作って来てしまったと謂う訳だった 宗右衛門は銀龍に「主は夫に何も言わなんだのか?」と問い掛けた 「はい、此処最近の夫は………何かを言う隙さえ与えませんでした」 「もう愛してはおらぬのか?」 そう問い掛けると銀龍はボロボロ泣いた 「愛しております……ですが我が子が殺されていたかも知れぬと聞くと………それだけではいられませんでした…… あの人が烈に重症を負わせたと聞いた時……何時かやるとは想っていました ですが、その相手は倅であって貴方ではなかった 貴方が殺されかけたと言うのに私は………倅が殺されなくて良かったと安堵しました 貴方に死ぬ想いをさせたというのに………私はそんな自分がほとほと嫌になりました………」 と泣き崩れた 「おなごと謂う存在は我が子の為ならば、鬼にでも菩薩にでもなれる生き物じゃからな 天龍を失えば、主はもう夫は愛しはしないだろう 次元が違うのじゃよ、母の愛と夫婦の愛は…… じゃが金龍はそれよりもダメージを食らう事となる、あやつは愛する妻命じゃからな 妻が離れる日なんて永遠にないと想っておる じゃが、そんな日は己の行いであっという間に迎えられしまうのだと気付いておらなんだ それは誰の言葉にも耳を傾けなんだ金龍の日頃の行いの所為じゃ! じゃが、それだけ増長させた主等の所為でもある事を忘れるでない!」 黒龍は改めて聞かされる言葉に、己の行動を悔いていた 地龍も常に無関心でいた自分が情けなかった 妻を持ち、独立したと言え親だったのに……… 何故こんなに無関係で居続けようと想っていたのか……情けなかった 宗右衛門は「黒龍、次代を担う存在は必要かも知れぬが、それだけで安泰だと思っておるのか?」と問い掛けた 「え?それはどんな意味に御座いますか?」 「例えるならば悪魔が襲来して来た時、炎帝や素戔嗚尊、建御雷神、転輪聖王などいたから、あそこまでの攻防戦が出来たが、いなかったとしたら?龍族が龍族たる所以を何処で発揮するのじゃ?そしてそれは本当に虹龍や四龍だけで賄えると思っておるのか?と聞いておる!」 黒龍は常日頃から閻魔と話している話題がこんな所で出されるとは想ってもいなかった 黒龍は「今いる英雄を欠いて闘えるとは想わない 力不足と力量不足と実践不足は否めない だから我が父金龍が次代を躍起に育てていたってのもある!」と素直な言葉で返した 「金龍が躍起に奮闘していても、足らぬのじゃよ 龍族は龍族を上げて団結し次代を育てるのじゃよ 神族は神族が団結し次代を育てて行く そして何も持たぬ者達も日々鍛錬させて逃げる場を設けて行かねば根絶やしされれば被害は大きくなる!我等が相手しているモノはそんな何が起こるか解らぬチョッカイを掛けて来るヤツなのではないか?」 黒龍はハッとなり顔を引き締めた 「我等は………金龍に背負わせ過ぎておりました」 「じゃな、今一度龍族を正して逝かねばならぬ問題となる! だから炎帝はそこまで口を挟まなかった 根底は龍族の問題となるからな、神族が口を挟めばそれは諍いに火を焼べる様なモノとなる なぁ黒龍、族長の制度は必要となるが総てが族長に権限をもたせるは、それはそれで怖い事だと誰も異議を唱えなかったのか?」 「雅龍や赤龍は常日頃から金龍だけしか見えない龍族の在り方には疑問を呈していた だが………そんな簡単な話ではないからな…何も出来なかった」 「黒龍、青龍が帰還したならば、龍族の長は四龍が成るのじゃ! 青龍は四神にも連ねておるが、龍族の荷物も持たせて進んで行く、そして金龍は指導者にして相談役として遺して働かせるのじゃ! そして龍族皆で難局を乗り切れる様に力を合わせる!合わせる気がないのは追放じゃな! で、それまでの間、今これからの話をしようとするか!」 黒龍は敷かれていくレールを脳裏に描き、深々と頭を下げた 「黒龍、武道場を建てるのじゃ! 閻魔には既に言ってある  龍族 神族 何処にも属さぬ者全てに武道を習わせ闘えるレベルまで上げねばならぬ! じゃからな遊んでる暇などない! 後、銀龍、意固地な夫は蹴り上げて黙らせる! 夫の手綱は妻が持たずしてどうする? 主はまだ夫を愛しておるのじゃろ!」 「はい!はい……はい愛しおります!」 「ならば夫の手綱は持たねばならぬ! 夫が謂う事を聞かぬ時は家出じゃ!」 宗右衛門の言葉に銀龍は「え?家出?家出とは?」と問い掛けた 「なぁに家を出て還らぬ意思表示をするのじゃよ 愛が深ければ深いだけダメージは絶大じゃな! 因みに康太が「家出してやる!」と謂うだけで伊織はダメージを喰らい「ごめんね、許して奥さん!」と謝罪する これは結構ダメージを食らわせられると儂は踏んでおるが…………何せ儂は誰とも番っておらぬ故 真意を問うでないぞ!」と笑った 銀龍は家出してやる!そんな台詞は言った事はない 夫と夫婦になって以来旅にも二人で出た事はない 「夫婦再確認の旅にでも出たらどうじゃ? まぁ金龍の居場所が解かれば、の話しではあるがな!」とガハハハハハッと笑い飛ばした 黒龍は「やはり宗右衛門殿はご存知なのではないか!」とボヤいた だが「そんなに簡単には還さぬ!何だって儂の命を下手したら奪ったかも知れぬ者を簡単に渡す筈などなかろうて! まぁ黒龍がちゃんと儂の言った事を奮起して始めレールに乗せたならば考えぬでもないが……… そうでなくば教えはせぬよ! 黒龍、儂の命はそんなに安くはないぞ!」 と言い捨てて帰って行ってしまった 黒龍は神威を見た…………が、何時来たのか? 素戔嗚尊と建御雷神と転輪聖王とで飲み始めていた この酔っ払いに話しても無駄だな と黒龍は諦めの境地だった 素戔嗚尊は「何と話す前に諦めておるではないか!」とボヤくと建御雷神も 「押しても駄目なら引いてみれば良いモノを……」 のため息をつく 転輪聖王は「黒龍は昔から人当たりは良いが押しは弱い!それを知っている者は押せば何とかなると黒龍には強気で行くをやっておるわ!」と笑い飛ばした ボロクソに言われて黒龍は「俺は今後は押しても動かない!」と宣言した 変わらねば全て終わるならば、変わるしかない 今まで目を瞑って来てしまった盛大なツケが取り立てに来ているのだ 踏ん張り、歯を食い縛り、血反吐吐いたとしても明日へ行くと決めたのだ 黒龍は「龍族は皆で変えると決めた!神族は貴方達が変えて下さいね! スタートラインは同じでなくば、闘う時にムラが出ますから!」と言い捨てて、黒龍は母と弟を連れて還って行った 素戔嗚尊は「良い面構えになったではないか!」とコップを掲げ飲み干した 建御雷神も「ならば我等もスタートラインに立たねばなるまいて!」とカチンっと乾杯して酒を飲み干す 転輪聖王は「俺は手伝いには行くがまだ人の世故に頼むな二人共!」とチビチビ酒を飲んでいた 神威は「何であぁも倅は素直じゃねぇのかな?」と子育ての辛さを口にする 素戔嗚尊は苦笑して「主も人の話を聞かぬ子だったからじゃろ!」とボヤいた 「えー!親父殿、儂は宇迦之御魂神よりも素直なええ子じゃった!あやつは裏で高笑いするズッこい子じゃった筈じゃ!」と訴える 素戔嗚尊「どっちもどっちじゃろ?」と面倒になり、飲みまくっていた 神威は口を尖らせ「本当に倅は…」と親の苦労子知らずだとボヤいた そう謂うお前だって儂の心、子知らずじゃろ?と素戔嗚尊は想った 思い通りに行かないのは我が子の成長 本当にな! と神威の愚痴が夜更けに虚しく響いた 皆が同じ方向を向いて、同じスタートラインに並び、歩み始めようとしていた時 康太と榊原の濃いラブラブな1週間が終わりを告げた 楽しくて楽しくて、毎日観光して夜は露天風呂で癒やされ、プライベートビーチで泳ぎまくって 榊原に愛されまくって終わりを告げた 二人は帰宅の途につくまでに沢山のお土産を買って、沢山の写真を撮ってお土産話を持って還って来た 家族達は真っ黒にな健康的に陽焼けして還って来た二人の姿に安堵して【お帰りなさい!】と迎え入れた その夜は康太と榊原の沖縄土産で応接間で宴会に突入して夜更けまで楽しげな笑い声が響いていた 康太達が飛鳥井の家に還って来たの翌日 入れ替わりで瑛太夫妻が子供達と北海道へ向けて旅に出た 午前中少しだけ仕事を片付けて昼には空港へ行き飛行機に乗る 向こうに着くのは夕刻で夕飯はホテルで取るつもりだった 瑛太が妻と子供達と旅に出るのは初めての事だった 夫婦二人で旅に出るたのは新婚旅行の時以来だった 瑛智は始めて家族だけで旅に出るから緊張していた 柚は何処へ行くのか不安だった 瑛太も何処かぎこち無く、京香は家族だけの旅行だから嬉しくて笑っていた 飛行機に乗り北海道ヘ向かう 瑛太は「向こうの気温調べてそれに合った服装を荷作しましたか?」と問い掛けた 京香は「慎一に聞いて荷作したから大丈夫じゃよ!」と嬉しそうに言った 京香は柚に「どきょこ いきゅ?」と聞かれて「北海道よ、何度も言ったでしょ?」と言った だが柚には北海道が何処なのか?理解出来なくて京香に何度も聞いていた 瑛智は妹に「ご飯が美味しいんだよ」と謂うと、柚は「にゃら れちゅよろきょぶね!」と烈を想い口にする 京香は困った顔をして「烈はお留守よ、来ないのよ!」と言った 「にゃんれ?」 と目に涙を浮かべて「れちゅ れいたんにとられりゅ!」とライバルに取られると泣いた 瑛太は「柚は烈が大好きなんですね」と問い掛けた 「今はレイと烈の取り合いしておるからな」とクスッと笑って謂う 「烈は今最高に忙しいでしょ? 遊ぶ時間なんてないに等しい……」 「それでも柚の面倒を見てくれる時は傍にいてくれるのじゃよ! まぁその時はレイと柚とで取り合いじゃけどな!」 「マメな男ですね、烈は……」 「ですね………」 最近はこんな他愛もない話さえしてなかった気がする 会長が不在だったし、副社長の不在をカバーしたり、会社中心の生活で我が子を見てなかったと痛烈に瑛太は思い知った 烈は今回の旅を【絆の再確認の旅】と銘打ち、各々の旅行の計画を立てた 何故今?と、考えていた 烈、今回の旅が私に何を齎すのか? 答えを探す旅にします 北海道の千歳空港に到着すると、結構寒くて京香は子供達にカーディガンを着せていた それを着せ終わるのを待って、タクシーを停めてホテルへと向かう チェックインして部屋へと案内される 案内された部屋は応接間とダブルベッドのある部屋と和室の部屋が付いた部屋だった ファミリータイプの部屋を烈は秘書に注文を出して借りていてくれたのだった 今回の旅行の費用は総て宗右衛門の事業の収益金を還元すると言い出してくれたのだ 両親の旅行は烈のお年玉をはたいて送り出した賜物だった その夜、家族で食卓を囲み、家族だけで食事をする その夜の夕飯は新鮮な海鮮と鍋だった 美味しそうな匂いに空腹だったのを知る 京香は柚にご飯を食べさせているから、熱々の鍋も冷めてしまっていた   瑛太は変わってやり柚にご飯を食べさせた だが柚は直ぐに母親の傍に行き、京香は大変で 瑛太は「柚、烈が好きならば母さんに楽をさせてやりなさい! 烈はそうして父や母を労っているのを傍にいたなら見てるのでしょ?」と言い柚を膝の上に乗せた 柚は頷いて母さんを楽にさせてやろうと頑張っていた 「絆の再確認か……本当に烈は良く見てますよ」 と瑛太は言葉にした 瑛太は我が子の事を何も知らなかった それで家族の絆もクソない きっと烈はそんな瑛智や柚が不憫だったのだろう その夜、和室にお布団を敷いて皆で寝た 仲良く家族の温もりを確かめる様に寝た 次の日は朝食を食べ終わると観光に出掛けた 牧場へ出向きポニーに乗ったり、ウサギや動物と触れ合い美味しい食べ物をお昼に食べた その頃になると瑛智も親といるのが当たり前になり、緊張はしなくなった 瑛太は京香に「最終日、朝日を見ましょうか?」と提案した 康太達が仲間と区切りの時に見る【始まりの朝日】を見ようと謂うと、京香は涙ぐんで 「我も見たい……家族で初めて見る始まりの朝日を見たい!」と言った その夜は子供達ははしゃいで疲れて寝てしまったから、和室に布団を敷いて寝かせた 瑛太と京香は久しぶりに愛し合い……疲れて抱き合い眠りに落ちた 朝 シャワーを浴びて朝食を食べて出掛ける その頃には何処にでもいる仲良しな家族になっていた 烈、君が私達に投げ掛けた旅の本当の理由が解った気がしたよ 私は私の家族を大切にせねばならなかったのだね 飛鳥井にいる子供達も大切だが、我が子に目を向ける時間は掛け替えのない存在なのだと教えてくれたのだね 瑛太家族の旅は子供達に、父としての存在感と絆を確かなモノにした ぎこち無い家族が笑顔で掛け替えのない時間を分かち合い過ごせれた 1週間、瑛太と京香は子供の為に時間を過ごした 子供が望む場所へ行き、一緒に笑って一緒に過ごした  そして北海道最終日、瑛太と京香は瑛智は と柚を連れて朝日を見に来ていた ホテルは早朝にチェックアウトしてレンタカーを走らせ宗谷岬まで出向いた 暗い中を走り到着する頃には、空は白白と明けて来ていた 瑛太は柚を抱き上げ、瑛智に話し掛ける 「私達家族で初めて見る始まりの朝です! この日の朝日を私は忘れません! 君達も………忘れず心に刻み付けて帰りましょう」 瑛智は「はい!父さん!」と返事をした 今までじゃ信じられない位に父を身近に感じられた 父と他愛もない話をして笑い合う 始めての時間だった とても幸せな時間だった 水平線から魂の赤を蒔き散らし、少しずつ少しずつ登ってくる朝日を家族で見た   言葉もなく家族で同じ朝日を見て………泣いていた 心に刻む朝、家族の絆を強く結び付け絆の再確認をした 本当に楽しい時間は過ぎるのが早くて、あっという間の1週間だった 北海道から飛行機に乗って還って来て、その後は交通機関を使って還って来た 楽しかったけど疲れた顔で還って来た瑛太家族を、飛鳥井の家族や康太の仲間は【お帰り!】と迎えたのだった 次は烈達、子供の旅行だった その為に榊原の家から真矢と清四郎が既に来て、いたのだった 旅行に行くのは、翔、流生、音弥、太陽、大空、烈、北斗、和希、和真、永遠、真矢と清四郎と一生と竜馬だった! 行先は箱根だった 箱根小桶園ユネッサンで遊び倒す計画だった 露天風呂や貸し切り風呂も併設されていて、ウォータースライダーや色んな遊具で遊んだ後は温泉も楽しめる 真矢や清四郎、大人の付き添いにはワイン風呂、本格コーヒー風呂も楽しめるのだ 朝から晩までいても楽しめる場所へまずは行き フォレストアドベンチャー・箱根でも1日体力勝負な遊びを計画した 箱根水族館や、海賊船、箱根ロープウェイに乗ったり、それを1週間掛けて楽しむ予定だった 芦ノ湖にも足を伸ばして遊び、そして最終日は早朝に出て大観山の展望台へ向かい朝日を見る予定だった 今回は慎一が小型バスをチャーターして運転して行ってくれる事になった 最初はバスをチャーターして行くつもりだったが、牧場の方も篠崎が来てくれる事になり、2週間位ならば開けても大丈夫だと謂われたからだ 北斗と和希と和真と永遠はまさか子供達の旅行に着いて行けるなんて想ってもいなかった だが行けるとなると嬉しい 皆でバスに乗りいざ箱根へ! 烈はバスに乗るなり寝て過ごす事にした

ともだちにシェアしよう!