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橘×雪哉 6

橘がズボンとボクサーパンツを下ろしていくのをじっと見つめていると、不意にその手の動きが止まった。 不思議に思って目を瞬かせると、橘が苦笑しながら口を開く。 「やっぱ、結構恥ずいなこれ」 「……だから言ったのに」 「雪哉がやらしー目でガン見するからだ」 「なっ!? そんな目で見てませんってば! それに、好きで見たわけじゃないですからっ!!」 思わず反論すれば、橘はニヤリと意地悪く笑う。 「ふぅん? じゃあ、これ何だ?」 「えっ……」 橘の指差した先を見て、雪哉は言葉を詰まらせた。そこには、緩く勃ち上がり始めている自身があって、あまりの光景にカッと顔が熱くなり慌てて手で股間を覆い隠した。 「俺の裸見て何興奮してんだよ。……やらしい奴」 「ッ……」 耳元で低く囁かれ、全身がゾクっと粟立つ。唇が今にも耳に触れてしまいそうな距離で、橘がクスリと笑みを零す。 「まぁ、お前がエロいって事は俺が一番良く知ってんだけどな」 「っ……千澄さん……耳元で喋るのは反則……」 「わざとやってんの。一日目は体に触れちゃ駄目なんだと。俺も、お前のそのエロい身体に触るの我慢してるんだからな?」 そう言いつつ、橘の手がゆっくりと胸元に伸びてくる。その動きにドキドキと心臓が高鳴って、身体が無意識に強張る。 触れるか触れられないかの距離で止まった手と、舐めるような視線にもどかしさを覚えて身体が小さく身じろいだ――。 「ほんっと、こうやって見るとエロい身体してるよな、掴み心地のいい腰のラインとか項とか……今すぐにでも喰っちまいてぇ」 橘の熱い吐息が首筋に掛かり、舐めるような声と視線に、羞恥心が煽られる。 「……あ、あんまりじろじろ見ないで下さいよ……」 「なんで? 綺麗だぜ? 俺のもんだって思うと余計にな」 「っ……」 橘の言葉に、顔がかぁーっと熱くなっていくのを感じる。 どうしよう、見られてるだけなのにドキドキして変な気分になってきてしまった。

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