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橘×雪哉 第2夜

静かな室内に、チュッ、チュッと言う軽いリップ音が響き渡る。 二日目はキス解禁とあって、二人はソファに座りながら触れ合うだけのキスを何度も繰り返していた。 橘の膝の上に向かい合って座っているせいで、互いに張り詰めたものが擦れるのがわかってしまう。 「キスだけで勃つとか高校生かよ」 「っ、そ、そっちこそもうギンギンじゃないですかっ」 「そりゃそうだろ。目の前に好きな奴が居るんだぞ。こうならない方がおかしい」 「っ……ぼ、僕だって……」 「ん……っ」 橘の首に手を回し、恥ずかしさを誤魔化すように雪哉は自分から橘の薄い唇に吸い付いた。何度も角度を変えて、深く口付けたかったけどそれは駄目だと咎められたので、触れるだけのもどかしいキスを繰り返す。 「んっ……ん……」 (もっと……) 物足りなさを感じて無意識のうちに舌を差し出せば、それに気づいた橘がフッと口角を上げた。 「ばーか。それは駄目だつったろ?」 くす、と笑いながら耳を撫でられ、耳の縁に唇を這わされる。ぞくっと甘い痺れが走り、雪哉は小さく喘ぎながら橘の身体にしがみついた。 「っ……ん……んぅ……」 「雪哉……」 耳元で名前を呼ばれると、それだけで身体の奥がジンと熱くなる。 「み、耳元でしゃべらないでってば」 「ほんっと感じやすいよな……お前。やべぇよ……」 「そ、それは……貴方が仕込んだから……ッ」 「そうだっけ? お前、最初っから感じやすかった気もするけどなぁ」 なんて囁きながら、耳の後ろや項に触れるだけのキスが落ち、時折舌先で舐め上げられる。たったそれだけの刺激にすら、ゾクゾクとした快感が全身を走り抜ける。 だけど、肝心な部分には触れてもらえず、物足りなさに雪哉は小さく身を捩らせた。 もっとちゃんと触って欲しい。いつもみたいに、滅茶苦茶にして欲しい。 橘は雪哉のそんな湧き上がって来る思いを見透かすように、ニヤリと意地の悪い笑みを浮かべると、首筋に顔を埋めて強く吸い付いた。

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