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橘×雪哉 5日目 夜
「っ、あ……っ」
玄関に入るなり、靴を脱ぐのももどかしいと言わんばかりに性急な動きで、橘が雪哉のジャケットを脱がせ始めた。
互いの身体を弄り、貪るように激しく口付けを交わしながら、二人揃ってベッドに倒れ込む。そして、どちらからともなくベルトに手をかけ、下着ごとズボンを引き下ろして下半身を露わにした。
「ハハッすげぇな。もうガチガチじゃねぇか」
「千澄さんこそ、人の事言えないですよ」
会社を出てから此処まで、互いに何も話さず、ただひたすらに求め合っていた。だから、既に痛いくらいに張り詰めている。橘は雪哉のモノを握り込んでゆっくりと上下に扱きながら、腰を持ち上げ唾液をたっぷりと含ませた指先を雪哉の秘部に押し当てた。
たったそれだけの事なのに、疼いて仕方がない身体は簡単に反応を示してしまう。
そんな浅ましい自分の姿に羞恥を感じながらも、雪哉は期待に満ちた目で橘を見つめた。
「そんな目で見るな。俺だって余裕ねぇんだ」
「だって、……早く欲しいんです」
「ああ、分かってる。すぐに挿れてやるよ」
そう言うと、橘は二本の指を雪哉の蕾に挿入し、ぐるりと掻き回すようにして動かした。
「あっ、んっ……」
「相変わらず柔らかいな。これならローションも要らないか」
「う、ぁ……っ」
ナカを解しながら橘はもう一方の手で雪哉の陰茎を扱いてくる。前と後ろを同時に刺激されて頭が真っ白になった。
「っ、だめ、そんなにしたら……っ」
「一回出しとけ。辛いのはお前の方なんだから」
「あ、あぁ……っ」
先端をグリっと親指で押され、呆気なく達してしまった。身体をびくつかせながら荒い呼吸を繰り返しているうちにいつの間にか三本に増えていた指を抜かれる。
「っ、……ぁ」
「力抜いておけよ」
橘は自分のスラックスの前を寛げると、猛った雄を取り出して後孔にあてがいゆっくりと挿入し始めた。
「んっ、んん……っ」
「く……っ」
この瞬間ばかりは何度身体を重ねても慣れない。
痛みは無いものの圧迫感は凄まじく、息が詰まりそうになる。
だが、それも最初だけだ。やがて全て収まる頃には、雪哉の身体はすっかり蕩けて橘を受け入れていた。
「やべ、久々すぎて速攻でイきそ……」
はぁ、と熱い息を吐きながら体内に全て埋め込まれ、体内を擦られる感覚に背筋が震える。
でも、挿入したっきり橘が動く気配が無くて、もどかしくて堪らない。
「っ、動いてくださいよ……」
「まだ駄目だ。馴染むまではこのまま、な?」
「っ、……いじわる」
「ハハッ、何とでも言え」
そう言いながら、橘は雪哉の耳を舐めながら首筋に吸い付いてきた。
そんな些細な事にも感じてしまい、無意識のうちに中を締め付けて、どうしようもなく腰が揺れてしまう。
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