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アキラ×拓海 1-5
「や……っば、ばか……なにして……」
「いやぁ、目の前に可愛い乳首があったからつい、触りたくなったんだ。ハルの乳首は小ぶりで可愛いな」
「……っへ、変態かよっ」
恥ずかしくなって拓海は腕で顔を隠しながら抗議する。その様子をニヤニヤと眺めジッと顔を覗きこまれると何とも言えない恥ずかしさが込み上げてくる。
「あんま見みるなって……」
恥かしさに耐え切れず、アキラの肩に顔を埋めて隠れる。そんな拓海を抱きしめて頬を寄せると、その柔らかな髪を弄びながら口を開いた。
「ははっ、ホントにハルは可愛いな。見られてるだけで感じるとか」
「か、感じてなんかないっ! 何言ってんだっ!」
バッと顔を上げて抗議すれば、したり顔で唇を寄せて来る。咄嗟の事で避けきれないと判断した拓海は、堪らずぎゅっと目を瞑った。
「プ、あははっ」
「!? な……っ」
しかしアキラからの接触はなく、恐る恐る目を開けると堪え切れないと言った様子で腹を抱えて笑い転げる姿に絶句した。
「ばっか、ばーかっ!! このエロ親父!!」
「いやぁ、だってハルがさぁ~、期待しちゃっててすっげぇ可愛い」
クックックと含み笑いを漏らすアキラに、拓海は怒りがこみ上げて来てバシバシと叩いた。だがそれでも、ケラケラと笑うものだから益々イラついてくる。
確かにキスされるかもしれないと思ってと目を閉じたけれど、別に期待していたわけではない。
「も、もう! しらねっ!」
居た堪れなくて、アキラの上から飛び降りようとしたけれど、それは腕を強く引かれて抱き留められたことによってあっけなく失敗に終わった。
「は、離せよ……オレはもう寝るんだから!」
「いやだ」
「は、はぁ!? 嫌だってなんだよっ」
拓海が暴れても、アキラの力が強くて振り解く事が出来ない。それどころか一層強い力で引き寄せられて互いの肌が密着する。
「ごめんな。どんなお前でも、ハルが一番可愛くて愛しいんだ」
「~~~~ッばか」
至近距離で見つめられ、甘く囁かれてしまえば拓海が逆らう術はない。
アキラは本当に狡い。拓海を簡単に丸め込んでしまう。拓海がアキラに敵わない事を分かっていながらワザとしているのだから質が悪い。
だけどそれを承知で惚れてしまっている自分も大概なのだと拓海は諦めたように息を吐き、躊躇いがちにアキラの背に腕を回した。
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