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アキラ×拓海 4-5

「――残念。時間切れ……かな」 アキラは名残惜しそうに拓海の太腿に唇を落とすと、付け根にきつく痕を残してから、ベッドから出て立ち上がった。 「……っ、は……んっ」 中途半端に放り出された拓海は、恨めし気にアキラを見つめたが、困ったように笑われて、何も言えなくなってしまう。 「ごめん、今日は朝から講義があるんだった。本当はもう少し一緒に居たいんだけど……」 「……」 「ハル?」 黙ってしまった拓海にアキラが首を傾げると、「何でもない……」と呟いた後、くるりと背を向けて布団の中に潜り込んだ。 朝は時間も限られているし、余裕だってないのに自分から物欲し気に誘うなんてどうかしている。 もしアラームが鳴らなければ自分はきっと……。 その先の展開が容易に想像出来て、恥ずかしすぎて顔から火が出そうだ。 「そんなに拗ねるなって。続きはまた今夜、しような」 「……ッ」 布団越しに頭を撫でられて、低いセクシーな声で囁かれ、鼓動が一際大きく跳ねた。 「べ、別に……俺がヤりたいわけじゃないから!」 「朝っぱらから人のチンコいやらしく触ってたくせに?」 「ッ、あれは……」 揶揄するように言われて、顔から火が出そうなくらいに熱くなる。枕に顔を押し付けて隠したって無駄だってわかってるけど、そうせずにはいられなかった。 「じゃあ、俺はシャワー浴びてから行くから。ハルは落ち着くまでそこに居ろよ。あぁ、でも、一人でするのは禁止だからな。俺が戻ってくるまで大人しくしてろよ?」 「す、するかよバカッ!!」 図星を突かれ、さらにしっかりと釘まで刺されて、拓海は顔を真っ赤にして怒鳴ったが、そんな反応はお見通しだったのか、アキラはククッと喉を鳴らすと拓海の頭をひと撫でしてから部屋を出て行ってしまう。 「~~ッアキラの馬鹿! アホッ‼ 別に……そんなんじゃ……っ」 揶揄うような彼のしたり顔を思い出し、火照った顔を枕に埋める。 しかし一度燻り始めた身体の芯の疼きはすぐには治まらず、拓海は悶々としながら暫くの間、布団から出ることが出来なかった。

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