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アキラ×拓海 4日目夜 5

「……昼間、一人でいる時間が長くってさ……俺も何かしたいなぁって。和樹も、雪哉も……みんな頑張って働いてんのに俺だけ社会から取り残されてる気がして嫌なんだよ」 勿論、ぜいたくな悩みだという事は理解している。アキラに求婚された時、三食昼寝付きで働かないで済むなんてラッキーと思ったのも事実だ。 だけど、毎日家に居るとどうしても退屈だし、どうしても不安にもなる。 アキラはこんな自分を毎日好きだと言ってくれているが、年齢を重ねた時にも同じことを言い続けてくれるという確証は何処にもない。それに、今この現状はただのヒモ男じゃないか。 言い方は悪いが、もしもの時の為に社会との繋がりを持っていたいし、自分にも何かが出来るという自信と誇りが欲しい。 勿論、仕事と家事の両立が自分に出来るかどうかなんて自信はないけれど。 それでも、何もしないでじっとしているだけというのは性分ではないのだ。 しかし―― 拓海の話を聞いたアキラは難しい顔をすると腕を組んで黙り込んでしまった。 「ハルは可愛いから、知らん男に攫われないか心配だ……」 「いやいや、んなわけ無いだろ! ばっかじゃねぇの!? 教師のクセにノーミソ沸いてんのか!?」 一体全体何を考えているのかと思いきや、突然意味不明な事を言い出したアキラに拓海は思わず声を荒げた。 アキラは苦笑いを浮かべると、ポリポリと頭を掻いて溜息を吐く。 「うーん、学校近くのコンビニとかは? そしたら俺が迎えに行ってやれるし! 昼休みに買いにも行ける」 「やだよそんなの。恥ずかしいじゃん」 「そうか? うーん……」 どんだけ過保護なんだよとツッコミを入れてやりたかったが、本人は至って大真面目なようで、眉間にシワを寄せて本気で考え込んでいるようだった。

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