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アキラ×拓海 4日目 夜 6

「職種を選ばないって言うなら……俺の知り合いがやってる介護施設があるんだ。最近始めたばかりでスタッフも少ないから、ハルさえ嫌じゃなかったら。話を聞きに行ってみるか?」 暫く思案した後、アキラは徐に口を開くと拓海にそう提案した。 本当は自分で一から探してみようと思っていたが、どうしても拓海を自分の目の届くところに置いておきたいというアキラの意図が透けて見えて、拓海は思わず吹き出してしまった。 全く、この男は何処まで過保護なんだ。 違う角度から見てみればアキラのやっている事はモラハラに近いものがあるように思う。 だが、アキラは拓海をからかう事はしても見下したり命令したり数るような事は絶対にしないし、こうやって最大限の譲歩をしてくれる。 拓海はアキラのそういうところを、尊敬しているしやっぱり、大好きだと思う。 「介護施設かぁ……。全然考えた事無かった……。でも、アキラがそれで安心するんならやってみようかな」 就職した先がブラック企業で身体を壊したという人だって大勢いると聞く。それを考えれば、多少なりとも目が届くところで仕事をした方が良いのかもしれない。 それに、アキラの知人というのならば変な人間ではないだろう。 きっと。……多分。 「じゃぁ、早速連絡を取っておくよ。……で? 他に悩みは?」 「え? いや……ない……けど」 「そうか。良かった」 拓海の返事を聞いて、ふっと安心したように魅力的な笑みで拓海の心を奪ってからアキラの手がそっと手に重なった。 そのままソファーの上に押し倒されて、至近距離で視線が交わり、ドキリと鼓動が跳ね上がる。 ああ、もう。なんでこんなに格好良いんだよ! 反則だろ! ドキドキと高鳴る胸の音が聞こえてしまいそうな距離に少し緊張しながら、拓海はそっと全身の力を抜いて、アキラの背中にそっと腕を回した。

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