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瀬名×理人 1-10
「あれ、理人さんどこに?」
「風呂に行って来るだけだ」
火照った身体を鎮めたくて冷水でも浴びようかと立ち上がると、瀬名何かを察したようににやりと笑う。
「あぁ、なるほど。じゃぁ僕も一緒に……」
「一人で入りたいんだ。着いてくんな」
食い気味に答えれば、瀬名はわかりやすく不満そうな顔をして口を尖らせた。
「いいじゃないですか。一緒に入るくらい……。それとも、一緒に入れない理由でもあるんですか?」
「大ありだ。馬鹿! だいたい、テメェと入ったら落ち着くもんも落ち着かねぇ」
ただでさえ可笑しなプレイに付き合わされそうになっていると言うのに、一緒に風呂に入ったりしたら、大変な目に遭うのは目に見えている。
「大丈夫ですよ。手は出しませんって」
「お前の手は出さないと言う言葉が一番信用ならんからな。いくつ前科を持ってると思ってるんだ」
「んー……6回くらいかな?」
「ゆうに10回は超えてる」
「……そうでしたっけ?」
自覚が無い分、本当にタチが悪い。
ギロリと鋭い眼差しを向ければ、瀬名は苦笑いを漏らし頭を掻いた。
「とにかく。今夜からポリネなんとかってのをするんだろうが。……俺は行ってくるからな! お前は先に寝てろ。いいな!」
絶対に入って来るなよ。と念を押して、理人は逃げるようにして浴室へと向かった。
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