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瀬名×理人 3日目 夜 2

「おい、ナオミ。何か違うのくれ」 「はいはい。も~、本当に素直じゃないんだから」 そう言いながらも、ナオミは何処か嬉しそうだ。空になった理人のグラスを手に取り、新しい酒を作り始める。 その様子を眺めつつ、理人は隣に座る瀬名の肩に寄り掛かり、トンと頭を預けた。 ふと視線を上げれば瀬名の形がいい唇に目が行って思わずごくりと喉がなる。 ――キスしたい。唐突にそう思った。何も考えられなくなるような濃厚なキスをして瀬名と繋がりたい……。 あの唇が自分の身体を這い回り、甘く愛撫していく事を思い出すと無意識に下半身に熱が集まってしまう。 「……ッ、理人さん? どうかしたんです?」 そっと手を伸ばし瀬名の頬を撫で、見つめていると不思議そうに首を傾げられた。 「いや……なんでも、ない」 ハッとして慌てて手を引っ込め、ふいっと視線を逸らす。自分は何を考えているんだ。いくら欲求不満だからって人前でキスなんて……! 理人はブンブンと首を振り、邪念を払う。 「あらあら、理人、何やってんの? もしかして……」 「うるせぇな! 俺は別に、そんな事思ってなんか無いからな!!」 「ふはっ、まだ何も言ってないわよ」 思わず吹き出しながら、ナオミがグラスを差し出して来る。 「……くッ……」 「で? 何を妄想してたの?」 ニヤニヤと笑うナオミと瀬名の視線が居た堪れなくて、理人は顔を背けると乱暴にグラスを受け取り一気に飲み干した。

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