あれから嬉しいことにエリオは週に一度、遊びに来ている 泊まるのはあの日が最初で最後だったようで日が暮れる頃には帰ってしまうが、エリオと会える日が増えてとても嬉しい エリオとの食事は楽しく、食べる量も戻ってきた気がする 腹の子もすくすく成長して今月には産まれるだろう そんな頃、エリオを連れてまた陛下が屋敷を訪れた 「座っていろ」 音沙汰もなく現れた二人に驚き立ち上がろうとするとそれを止められた エリオはニコニコで僕の隣に、陛下は向かいのソファに座った 座りながらも礼をしようとすると目線で制され渋々座り直す 「どうしたのです、お二人で」 「お泊まりに来ました！」 「泊まり、」 「父上が一緒なら良いって！」 驚いて陛下を見ると陛下は驚く僕の顔を見て少しばかり口角を上げ笑っていた 陛下の初めて見せた笑顔により一層驚いたが、嬉しくなって僕も微笑むと陛下が目を見開いて動きを止めた 不思議に思ったがエリオに声を掛けられ、エリオと話をしているうちに陛下は普段の様子に戻っていた