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第18話
「母上ー!」
いつかの様にエリオが馬車を降りて駆けてくる
同じように両手を広げて待ってやると、また僕の前でぴたりと止まった
「ふふ、今日のおやつは何ですか?」
自分の意思で止まったエリオはまだ膨らみのない腹を気遣って優しく抱きついてきた
「今日はね、プリンを作ったんだ」
「わあ!母上のプリン初めてですね!」
エリオと手を繋ぎ屋敷に入る
一緒にプリンを食べて、遊んで
エリオが帰る時間に昼寝から目を覚ましたテオが兄と遊びたかったと大泣きして
ギルバートの提案でテオは今日、後宮に泊まることとなった
初めて母と離れるというのに、テオは兄しか見ていなくて
ニコニコで手を振ってエリオと共に離れていくテオの姿に寂しくなった
一人寂しく食事を済ませ、静かな部屋で編み物をする
あたりはもう真っ暗で、そろそろ眠りにつかないとと思ったところで戸口が開く音がした
まさかテオが、と慌てて玄関に向かうとそこには陛下が立っていた
「…へ、いか」
「何だ、子ども達でなくて残念だったか」
「い、いえ。陛下がいらっしゃると思わず。申し訳ございません」
「よい」
頭を下げるといつの間にか近づいてきた陛下にエスコートされたのは寝室
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