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第33話
それからは皇太后と皇后から踊り子と皇子を守りながら公務を進め、時折踊り子との逢瀬を重ねる日々が続いた
嬉しいことに踊り子は皇子のことを愛しく思っている様子だった
踊り子を繋ぎ止める、という目的が達成され有頂天になった皇帝は踊り子に再び実を仕込んだ
踊り子は簡単に孕み、まだ産まれぬ第二子にも愛情を注いでいる
第二皇子が産まれた頃には皇太后はあと三人の皇子をと口にするようになった
皇后はまたしても怒り狂い、落ち着かせるためにその頃から皇后との伽を再開することになったが皇后との間に実が弾けることはなかった
皇帝はそんな日々に疲弊していた
だから、皇太后の言葉に耳を傾けてしまったのだ
踊り子が五人の皇子 を産めば皇后との離縁を認めてやってもいいと
皇后の様子からまた踊り子との子を成せば、行動に移すのは分かっていた
踊り子は二人の皇子に愛情を注いでいる
逃げ出すことはもうない
それでも、皇帝は三度目の実を踊り子に仕込み孕ませた
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