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第10話 波乱の選手決め

「それでは、体育祭の選手決めをします。競技は全て黒板に書いてあります。競技名を読み上げるので、希望の競技に挙手してください」  尿道に入った異物に慣れてきた。あまり大きな動きをしなければ、何も問題はない。自分の順応性の高さにはやはりあっぱれとしか言いようがないが、これはこれで少し物足りない。  毎年競技決めは時間がかかる。挙手をして欲しいと言っても、何の競技にも手を挙げない人が数人いる。その生徒たちの出場競技を無理矢理にでも決めてから、残った競技に出場する人を再度決めて行く。そのため運動が得意な人は、2~3回は出場することになる。その交渉もなかなか大変なのだ。  着々とクラスメイトの出場競技が振り分けられて行く中、急に屹立が震え出した。 「はっあぁっ!うっ……」  前の刺激の強さに立って居られなくなり、膝から崩れ落ちてしまった。 「え!委員長、どうしたの?!」  な、何が起こっているんだ。尿道バイブが急に振動し始めたぞ。微かな振動だが、気持ち良い…。  だが、感じている場合ではない。クラスメイトが俺を心配している。 「だ、大丈夫だ。問題ない」  立ち上がりながら佐野の方を見ると、満面の笑みで左手に何かを持って掲げている。  ん…?あれは、何かのリモコンか?まさか、俺の中に入っているバイブのリモコンか…?遠隔操作可能なバイブだったのか。あいつ……ふざけてる、最悪だ。  振動は止まらず、強くなっているような気がする。ヌルヌルとした液体が屹立の先端から溢れ出し、パンツを濡らす。睾丸にもじんわりと振動が伝わり、精巣に欲望が蓄積されていくようだ。  声が出ないように腹に力を入れ、波のように押し寄せる気持ち良さをどうにかやり過ごす。 「…はぁ…はぁ…まだ手を挙げていない人はいますかっ…?」  自然と息が上がってしまう。皆にバレる前に尿道バイブを取り出さないと…。 「はいっ!」  佐野が元気いっぱいに左手を挙げている。あいつ…学級会を長引かせるつもりか…? 「名津は足速いんだから、クラス対抗リレーで決まりだろ?」  佐野の周りの陽キャよ、ありがとう。苦手意識を持っていたが、良いところもあるのかもしれない。これで学級会が早く終わりそうだ。 「勝手に決めんなよ。俺、委員長と二人三脚に出たい!」  佐野の発言とともに、振動が強くなった。自分でも分かるほど、屹立が左右に揺れている。 (あっ、あぁ…も、もぅ…耐えられない…) 「確かに、二人三脚の選手はまだあと1組決まってないな」 「じゃあ、決まり!」  いやちょっと待て、陽キャたちは勝手に話を進めるな。先ほどの発言は撤回させてもらう、陽キャはやはり困った連中だ。  下の方の主導権も握られて、さらに学級会の主導権も握られている。もう下は諦めた。だが、学級会は諦めないぞ。 「分かりました…はぁ…はぁ…二人三脚は僕と佐野くんで決まりでいいです。その代わり……っはぁ、佐野くん。クラス対抗リレーに出てくれませんか?」  相手の要求を受け入れつつ、選手決めが難航する競技の出場を提案する。この方法なら、佐野も断りにくいだろう。なかなか希望者が現れない競技を佐野に押し付けて、とにかく早く学級会を終わらせよう。この暴れ棒を早めに取り除かなければならない。もう限界だ。 「うーん、分かった」  佐野は口を尖らせながら、了承してくれた。少し不満のようだが、決まればこちらのものだ。これで早く学級会を終わらせられそうだ。  佐野が参加する競技が決まると、何故か他の競技の選手決めもスムーズに進んだ。特に女子の動きがスムーズだ。女子が佐野の動きを見定めていたのだろうか。 「っん!…ではっ、全ての競技の出場選手が決まったので…はぁ、はぁ…これで学級会を終わりにします」 「委員長、大丈夫?なんか顔赤いし、体調悪そう。早めに帰った方が良いよ」  もはやクラスメイト全員が俺を不審な目で見ているが、もうそんなことは関係ない。とにかく俺は無事にこの学級会を乗り切った。 「も、問題ない…」  いや、問題大有りだ。屹立はもう限界で、ダラダラと何か分からない汁が出続けている。スラックスに染みができていないか心配だが、確認する余裕もない。 「俺が保健室連れて行くから、大丈夫だよ」  佐野の破顔が悪魔の微笑みのように見える。佐野のせいで俺はこんな状態になっているというのに、佐野は妙に楽しそうだ。 「よく頑張ったね。あとでご褒美あげるね」  佐野に耳元で囁かれた瞬間、目の前がチカチカして、後ろの窄まりから愛液がドロっと出てきてしまった。佐野を身体が求めている。  佐野に身を任せ、連れられるままに歩いていった。

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