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第31話 新製品発表会
「なんで春久と一緒に帰ることになったの?」
挙げた両手首をネクタイで縛られた状態で、佐野の左手がゆっくりとワイシャツを剥いでいく。
「い、井沢が、校門で俺のことを待ってて……」
「それで?」
「…今日は家まで送るって言われて…」
「で、一緒に帰ってきたんだ」
「んっ…あぁ…」
露わになった上半身に、佐野は上から順々に何度も口付けをする。言葉と行動が相反しているが、それが佐野の剥き出しの想いなのだと全身で感じる。
「ひゃっ!」
熟れたつぼみに歯を立てられ、快感が一気に全身を流れていく。
「そういうときは、何て言うのか教えてあげるね」
前が盛り上がったスラックスを脱がされ、すでに濡れて背伸びをする屹立を露わにされた。
「あぁぁっ…やっ…!」
佐野の唾液を屹立の先端に垂らされ、小さな割れ目に塗り込むように、舌先がねじこまれていく。
「『俺は佐野と、一番敏感なところを舐め合う関係だから、一緒に帰れない』って言うんだよ?」
ジュルジュルと音を立てながら、佐野の口腔に出入りする屹立は、そこに心臓があるかのようにドクドクと血液を流している。
「あっあぁ!話しながら咥えるの、ダメっ……」
「今俺が言ったこと復唱して」
「そんなこと、言えるわけないっ……」
「言わなきゃダメだよ」
「『お、俺は……佐野と…』まっ、待ってぇ!もっ……出ちゃっぁ」
はち切れんばかりの屹立から、欲望が解放された。佐野が離した陰部は、ぐったりとして少し震えている。佐野の左手が拭う口元からは、俺の欲望と佐野の涎が混ざり合った液体が垂れた。
「りょう、イッてる場合じゃないよ。ちゃんと復唱して?」
「『俺は…佐野と…一番敏感なところを舐め合う関係だから、一緒に帰れない…』」
「よくできました。後ろに入れてあげるね」
「はっあぁっ…んっ…」
ずっとヒクついて待っていた後ろの窄まりに、佐野の左手指が潜り込む。佐野の指は長く骨張っていて、俺の快感のつぼを熟知している。
——ジュッ、ジュッ、ジュッ、ジュッ、ジュッ、ジュッ、ジュッ、ジュッ、ジュッ、ジュッ、ジュッ、ジュッ……
我慢汁が止まらない。すでに佐野の高まりを知ってる内壁は、早く迎え入れたくてヒダを広げる。
「っあんっ……佐野…もぅ、入れてっ…んっ…」
「ねえ、りょう。ここ、いつもより広がってる気がするんだけど」
「えっ……」
佐野は、窄まりに入った指を何度か出し入れしながら、何かを確認している。
「……あ、分かった」
両手を縛られて動けない俺を置いて、佐野は棚の方へ歩いて行く。
「佐野!棚の中はダメだと前から……」
佐野はニヤニヤしながら、棚の中から卑猥な玩具を取り出した。
「また増えてるね。これ、どうしたの?」
佐野の左手に握られているのは、学校へ持って行ったのとは異なる、新調したアナル用バイブだ。形状は長細く、上から下までイボが付いている。
「あの……テスト終わりにそこら辺を整理した」
「また増やす必要ある?俺が居るのに」
「……発情期後に毎回佐野に頼るのも、迷惑かと思って……」
「迷惑なわけないじゃん」
ベッドに戻ってきた佐野が、優しい口付けをする。
「頼ってよ、いつでも」
見上げる佐野の瞳に映る自分が、慕情あふれる腑抜けな表情をしていて驚く。
「でもさ、なんで後ろがこんなに広がってるの?あのバイブでこんなになる?」
「あっ…」
腰を持ち上げられ、佐野の何本かの指が後ろの窄まりを広げる。
「……まだあるでしょ?いやらしいおもちゃ」
佐野はなんでこんなに勘が良いんだ。部屋の入り口付近にある俺のスクールバッグに、目が行ってしまう。
「ああ、スクバに入ってるのね」
俺は馬鹿すぎる。なぜ玩具の在り方を見てしまうんだ。
「うわ、これすごい」
俺のバッグ内から新調したローターを見つけると、佐野は眉間に皺を寄せた。
「スクバに入ってたってことは、学校で後ろに入れてたの?」
ベッドに戻ってくるなり、佐野はそのローターを俺の窄まりに挿入した。
「ふぁっ…あぁぁぁっ…奥、入りすぎっ……」
やはりこのローターの圧迫感はすごい。下腹部に巌石が載せられたような、苦しさがある。
「すんなり入る。やっぱり入れてたんだ、こんな大きいの」
佐野の左手に、しっかりとリモコンが握られているのが目に入った。ローターは全く振動していないのに、全身が快哉を叫んでいる。
「はっあぁ…きもちっ…いい……」
「ねえ、りょう聞いてる?こんなの中に入れて学校行ってたら、フェロモンが出ちゃうからダメなんだよ?」
スイッチを押す音が耳に入ったかと思うと、突然の激しい雨のように、快感が一息に押し寄せた。
「やっあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!」
視界が霞むほどの強い刺激に、脳が追いつかない。何が起こったのか把握する前に、2度目の絶頂に達してしまった。
「あ、ごめん。一番強い振動だったみたい」
佐野は破顔しながら、ローターが入って開き切った窄まりに、アナル用バイブをねじ込んだ。
「ひゃっあぁぁぁあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛!な、なか…まだ、入ってっ…る、からっ」
窄まりの中で、震えるローターとアナル用バイブが何度も衝突し、グポッ、ゴポッとくぐもった音が体内から響き渡る。
中で何がどうなっているのか分からないほど、窄まりからは洪水のように愛液が溢れ出している。
「もしローターが誤作動起こして、こんなふうに振動が強くなっちゃったらどうするの?」
「あ゛っ、あ゛っあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
もう何も考えられない。開き切った口からは涎が垂れ、押し寄せる快感を貪るように辿ることしかできない。
「そうしたら、また周りの人を誘惑しちゃうでしょ?だから、ローターやバイブを入れて学校行っちゃダメだよ?」
佐野が何か話しているが、その声が脳に到達するのを快感が遮っている。
「もっぉ…ダッメッ…!抜いてっェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛ェ゛!」
震える喚声とともに、前の屹立から白妙の飛沫が飛び散った。
「りょう、人の話全然聞いてない。いつの間にか3回もイッてるし」
窄まりの奥に押し込められたローターを、佐野は一気に引き抜いた。
「ひゃっあっ!」
バケツをひっくり返したように、窄まりから愛液が溢れ出た。
その直後、休む間もなく佐野の高まりが内壁に侵入した。
「もっ…おかしくっな…るぅぅ」
「んっ…りょうの中、痙攣しながら絡みついてくるっ…気持ち良すぎっ…」
窄まりに、佐野の腰が激しく打ち付けられている。全身を揺すられる度に、気を失いそうになる。
昔、早朝の湖面で見た朝霧のように、風光明媚な景色を眺めているような感覚で、目の前の景色が霞んでいった。
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