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第18話

 ──妹尾さんでも爆笑するんだな……。   単なるコメントにすぎないものが、自分に都合がいいように頭の中で変換される。  ──妹尾さんでもマスをかくんだな……。   射精()せよ、と想像の中の紺野が焚きつけてきた。その直後、ストッパーが弾け飛んだ。  ソファを汚す、と咄嗟にスウェットシャツをかぶせた。しぶくはしから淫液がシャツにしみこんで、腹が生あたたかい。栗の花に似た匂いが立ちのぼり、眉根が寄る。 (つけ置き漂白しないとシミになるな……)    真っ先に洗濯物の心配をするとは、我ながら所帯じみている。くく、と嗤った。ぐったりと背もたれに寄りかかった拍子に、いまだに硬度を保つペニスが下腹(したはら)を叩いていった。  残滓が糸を引いて垂れて、和毛(にこげ)が束によじれる。ナメクジが這った痕を髣髴とさせる粘つきように、吐き気が強まった。風呂場に駆け込んで水を浴びた。  ひと筋の涙が、石鹸の泡とともに頬をつたい落ちた。

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