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第9話 閨事

 指で頬を撫でる。  淡い胸の蕾は念入りにかわいがった。  舐めて吸って、甘噛みした。 「ぅん……あ……ぐれい? あの、どこを……」 「わきの下。甘くていい香りがする」 「や、ん……くすぐったいです……あ、あ、ダメ……まって……」  脇に鼻を突っ込んで匂いをかぐ。  そのまま舌を伸ばして舐めた。  気がそがれているうちに下着もはいで生まれたままの姿にして、リコのを手にした。  かわいい。  稚い姿は本人から連想されるままだ。  ジワリとにじむぬめりを使って、全体をゆるゆるとかわいがる。 「あ、ああ、なに……? これなに……? まって、あン……や…グレイ、怖い…怖いです……」 「大丈夫、これは気持ちいい。ここから子種が出るんだけど、お前の場合はどうなのかな……」 「あああ、あ、グレイ……ぐれい……」 「お前かわいいな……ホントにかわいい。そのまま気持ちよくなっていろ……」  口も指も、全部使って全身余すところなくかわいがってやる。  俺の匂いで、他の獣人たちにも、俺に愛されていると知られるがいい。  リコの果てがあるのかどうか確かめてみたい気もしたけれど、俺の方に余裕がない。  やっと気が付いてやっと手に入れた番だ。  早くつながりたい。  中の中、一番奥まで、俺の匂いをつけてしまいたい。  かわいいかわいい繋がるところも、たくさん舐めて、あやして柔らかくする。  気が急いてどうしようもない。  でも、リコを傷つけたいわけじゃない。 「ああああああ、や、あ……あ、ぐれ、い……ああ、ン、助けて……ぐれい、も、……あ、あああ……」  ゼイゼイと荒い息をつきながらリコが喘ぐ。  嬌声と悲鳴の間の声。  ひくひくと俺を誘うところに、俺をあてがって、一気に入り込んだ。 「あああああっ……あ、あ……」 「りこ…リコ、愛してる……」  出したい。  匂いをつけたい。  でも、今は。 「しばらく、このままでいてもいいか?」 「はい……グレイ……」 「ん?」 「これでグレイは、わたしのです……」  ありとあらゆる体液で濡れた身体。  顔だってぐしゃぐしゃで、どうしようもないのに、かわいくて。  息も絶え絶えでそんなことを言って微笑まれたら、もう、ダメだろう。 「今のは、お前が悪い」 「……え? あああっ…あ、なに? あああっぐれい…グレイ…ああっ」  まだ夜は長い。  かわいいかわいい森の子は、俺の大事な番になった。  誰にもさらわれないように、念入りに印をつけておこう。  これは俺のだ。

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