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浴衣男子。①(晃×遥※)
・晃亮×遥
・夏祭り、浴衣ネタ
⚠️エロあり
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「あらあら~っ、男前チョー特盛じゃないの!」
室内にハスキーな声が、やけに甘ったるく響き渡る。
頬を朱に染め、いやんっ…などとシナを作る忍に対し。遥は顎髭を擦りながら、半ば呆れ気味に苦笑を漏らした。
それでも友人の気持ちが、解らないわけではなかったが…
「なんだか、すーすーする…」
元より、ズバ抜けた美貌を誇る目の前の彼…晃亮は。今しがた忍の手により、その美しさに更なる磨きをかけていた。
映える金髪は、以前の様に前髪を上げ後ろへと流し…。伸びた襟足は雅な紐で軽く結い、凡そ高校生とは思えぬ色気を醸し出す。
加えて日本人離れしたその身には、渋い縦縞の浴衣を纏っており。一見すると、異国の皇子にでも見えそうな顔立ちの晃亮ではあったが…
それでいて、全く違和感がないのだから不思議。
和服をここまで着こなしてしまうのは、もはや才能だろうなぁ、と。遥は内でこっそり感嘆していた。
「似合ってんじゃねーか。」
つい見惚れてたのを誤魔化すよう告げれば。
じっと晃亮に見つめられ、内心どきりとする遥。
「はるかの方が似合ってる。」
先に着替えを済ませていた遥も、長い黒髪を後ろで結っていて…。前髪は晃亮と同じよう上げたところを、ピンでお洒落に留めてあった。
一見したら、野性的な遥には不似合いそうな髪型だが…。何故か違和感ない辺り、彼の男前ぶりも相当なもの。
晃亮とは対照的な白地の浴衣も相成り、渋く大人の魅力を存分に放っていた。
それを晃亮は、可愛いなどと嘯 く。
「あらあら謙遜しちゃって~!晃亮君のが何百倍も素敵よ~!」
若くてピッチピチなんだから~と、忍はべちんっと晃亮の肩を叩く。
あれは地味に痛いだろうに…。
それでも晃亮は、表情を殆ど変えることはない。
「おら、そろそろ行かねぇと…花火の場所取り出来なくなるじゃねーか。」
「え~せっかく仕事抜けてまで、着付けに来て上げたのにっ!」
携帯でパシャパシャ写真を撮り始めた忍を窘めれば。唇を尖らせ文句をいいながらも、仕方ないわねと帰り支度を済ませる。
「最高に男前に仕上げたんだから、しっかり楽しんでらっしゃいよ~。」
くれぐれも変な人についてっちゃダメよ~なんて、母親染みた台詞を残し。忍は賑やかに帰って行った。
「んじゃ、行くか。」
振り返れば、こくんと頷く晃亮。
従順なその仕草は、ひどく子ども染みてるのに。
いつになく大人びた格好のせいか、妙に擽ったい気もしてくる。
こんな時は、ついつい彼の頭をガシガシしてやりたくなる遥だったが…。
忍がせっかく綺麗に整えた髪型を、崩すわけにもいかないので。つい出しかけた手を引っ込め、晃亮を外へと促した。
そんな遥を前に、晃亮はきょとんと首を傾げるも。
素直に従い、慣れない下駄を素足へと引っ掛ける。
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