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第11話

「詩雨動いて……ゆっくりでいいよ」  また羞恥を誘う言葉。  もう何も考えられないので、遥人の言うままに動く。ゆっくりと、何処かぎこちなく腰を動かす。  そんなぎこちなさも、遥人にはぐっときた。 「はあぁ……っん……ん……あぁ……」  喘ぎ声が止まらない。知らず自らいい位置へとぎゅうぎゅう押しつけた。  感じ過ぎて、身体は勝手に反り返り、頭を振り乱す。カラン……と、床にカチューシャが落ちた。  詩雨が倒れてしまわないように、遥人は その身体を抱き寄せる。そして、何もなくなった艶やかなライトブラウンの髪を愛おしげに撫でた。 「詩雨さん、色っぽすぎ」  白い肌を紅潮させ、汗を光らせながら乱れる肉体。それから、滑らかな胸を彩るふたつの蕾。 「ここ。まだ可愛がってあげてなかったですね」  そう言ったかと思うと、淡いピンクの頂を口に含みいきなりちゅうっときつく吸い上げた。 「あんっ」  突然の別方向からの刺激に、また甲高い声が上がる。  両手は詩雨の腰を支えていて、そこへの攻めは執拗に口でする。  乳輪ごと噛んで跡をつける。乳首を口内で舌を使い飴玉のようにころころと転がし、軽く噛んでぎゅうっと引っ張る。  胸への愛撫が始まると、詩雨の動きはだんだんと緩慢になり、やがて静止した。遥人の行為に集中しているようだ。  しかし、その内側では襞が蠢き、咥えこんでいるものをきゅうっと締めつけ、遥人を快感へと導く。  遥人は何度もイキそうになるのを堪えながら、右胸から左胸へと舌を這わせ、左の頂きも同じように可愛がった。 ★ ★ 「ん……ハルぅ……オレ、もう」  詩雨の屹立はこれ以上ないくらいに反り返り、とろとろと雫を零していた。それが遥人の腹も濡らして、限界を知らせる。  遥人にとっても、それは大歓迎だった。彼もまたぎりぎりのところで堪えていた。 「うん、いいよ。俺も、イキそう」  散々弄っていた胸から離れ、調度見開いていたブルーグレイの瞳を覗き込む。快感から潤んで煌めいていた。  遥人はその目許に口づけながら、今にも零れそうな雫を軽く吸いあげ、口許のほくろをぺろりと舐め、紅く濡れた唇を塞ぐ。  それが合図だったかのように、下からぐっと突き上げた。   今迄詩雨が動くのに任せてたのは、他の体位ではなかなか動かない詩雨が自ら動いて乱れていくことに、酷く興奮するからだ。  しかし、フィニッシュということになれば話は別だ。詩雨が動いてもなかなか届かない奥へと入り込みたい。  詩雨もそれを解っていて、もっともっと強く突いて貰いたくて、限界を伝えた。  詩雨の腰を持ち上げては落とし、何度も何度も強く突き上げる。その度に壁越しに前立腺が押し潰され、擦られ、全身をわななかせる。 「ん〜〜〜〜〜〜〜」  

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