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Inverse view 7

放埓の弛緩した状態にも関わらず、アルノルドの手は止まることなく、指を増やしては、前立腺を交互に刺激しては孔を広げていく。 コリコリと中を弄っていた指が一度、引き抜かれ、違う何かが、秘所から入っていく。 その何かが、シュッと、奥へと吸い込まれていった。 「……なっ……なに……?」 そのあとを追うように、また指が侵入する。前立腺を何か柔らかいものでプニプニと押された、と思った途端、その柔らかいものが弾けた。 さっき、喉で感じたのと同じ熱がその場所から広がっていく。 もっと深い場所からも熱が上がったことを考えると、アルノルドは腸からと、前立腺にもあの強烈な媚薬を入れたことになる。 飲んだだけでもとんでもないことになっているのに、なんて酷いことをするのだろう…… そんな弱い場所に……直接粘膜に吸収させたら、もう、理性を保つこと自体が厳しくなるだろう。それが狙いかもしれない。 その方が精神的には楽になるかもしれないが、そのまま女のように喘がされて、訳もわからないまま乱れて、行為に溺れてしまうのが怖かった。じわじわとその場所から指で押されてた以上の威力でそこを握られて刺激されてるような強烈な刺激でペニスが揺れる。……怖い…… 「……あっ……あっ……あっ……あぁ……」 もう、このまま戻ってこれないのではないか?という恐怖だ。 中を広げるように、複数の指が動かされて、嫌というほど弄られた場所を、強弱をつけながら、擦りあげられる。 アルノルドは、指を秘所へ挿入したまま、美味しそうにペニスや、クリスが躰に飛ばした精液を舐め回している。 薬に侵食され、理性はほぼ消え去った。本能のまま、与えられる愉悦に溺れきった。 理性など、欠片も残っていない。 「あぁっ!!…いぃ……ま…た…イ、クッ!!…あぁっ!!」 「……どこがいい?」 すべての抵抗を止めたクリスに、アルノルドは低く優しい声色で、その口唇で、首筋から耳へ愛撫を施しながら、その耳元で囁く。 「…はぁ……気持ち……良い……全部……良い……」 アルノルドの首に腕を回したのは無意識だった。 そして、舌を差し出したのも。 「……本当に、キミは……たまらないね……」 吸い込まれるように、舌を吸われ、絡め合う。 彼の舌から伝ってくる、青臭いような苦い味が、自分の吐き出したものの味だとは、この時のクリスは気付けない。もう、そんなことも気にはならない。 「……僕も、そろそろキミの中に挿入(はい)りたい」 アルノルドは指を引き抜き、アナル用ジェルでたっぷりと濡らした熱くて固い自分のモノを数回扱いて強度をさらに硬くして押し当てた。 浅いところを抜き差しする。 彼は宣言通り、時間をかけて、ゆっくりとクリスを愛撫しながら、その狭い肉筒へと、己を埋めていった。

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