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18 ※本番
陽生は創也の言う通りに、阿月の足を持って開かせたまま腰を動かし始める。
「やぁんん! ぁあん! ぅうん!」
陽生が腰を動かす度にリズム良く聞こえて来る阿月の声。
「ん……奥っ!」
阿月はそう甘い声を発しながら、阿月の方も淫らに腰を動かし始めるのだ。
当然周りのギャラリー達も、その阿月の姿に生唾を飲み自分のモノを完全に扱き始める。
そこは流石ビッチでこの業界で売っているっていうだけあるのかもしれない。
「あ、ぁあ! ぁあん! いやぁああん!」
だが陽生の方だって黙っていないのであろう。 ヘタレキャラで売っているのだけど、中身はタチなのだから自分の方も動き始める。
陽生の動きは縦に腰を動かす動きなら、阿月の方は前後にと腰を動かし始める。
この二人というのは、意外にも相性がいいのかもしれない。
「ぁあん! すごいっ! 陽生さぁあん! おくっ! 奥っ! すっごいいい! も、もう! イくっ!」
と言いかけた寸前だっただろうか、急に腰の動きを止めてしまう陽生。
「……え?」
その動きに素っ頓狂な声を上げたのは阿月だ。
だってそうだろう。 自分がこうイく寸前にイけないのは気持ち悪いもんなのだから。
「え? え? 何? よ、陽生さん……ど、どうしたんですか?」
そんな陽生に動揺し始める阿月。
「え? だって、僕の方はまだイけそうにもなかったのに、阿月さんの方がイこうとしてたからさ」
「……へ?」
その言葉に再び素っ頓狂な声を上げる阿月。
そして若干頭の中はパニック状態なのかもしれない。
「まだまだ、ですよ……阿月さん。 僕の方はまだまだイける状態ではないんでね。 しかし、阿月さん、いくらなんでもイくの早すぎませんか? 王様の事をもっと楽しませて上げないと! じゃないんですかね?」
そう言う陽生はこうなんかやましい事でも考えているのか、それとも何かこうスイッチみたいなのが入ってしまったのか、男らしい表情をしているようにも思える。 いや実際陽生は男なのだから、そうなのかもしれないのだが、それでもいつもとは違う表情をしているという事だ。
阿月は今まで陽生とは仕事がした事がない。 だからなのか、陽生がここまで男という表情を見た事がないのかもしれない。 そこにドキドキとしているのか、それともまさか陽生がそんな事を言うとは思ってなかったのか、今回の撮影に関しては阿月の方が調子狂ってしまいそうになっている。
でも物語というのか、そういった事というのはそんなもんだろう。
自分が思った通りの展開になってしまったのでは面白くなくなってしまうのは当然だ。 だが自分が思った通りじゃない方に進んでいけば逆に面白いもんなのだから。
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