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3章 2-2

 身体より若干大きめのティーシャツとスウェットを脱ぐ。抱き締めたら折れてしまいそうなほど細い少年の身体が晒された。そして下着も脱ぐと、半分勃起した陰茎が現れる。既に陰毛もほとんど生え揃っていた。  まじまじと彼の陰茎を見る白城。  「中坊にしちゃ、ちんこでかいな。もう俺と変わらないくらいある」  「……友達にもよく茶化されるんです」  小学校低学年の頃のような虐めはされなくなっていたが、周りより背が高く二次性徴も早めに訪れた正哉。整った容姿と大人しい性格も相まって、男子達からそれを弄られることがよくあった。  「まあ、そりゃガキだから仕方ねぇな」  そう言いながら白城はシャワールームに入った。  “ガキ”の身からすれば仕方ないで済む話でもないのだが、と思う正哉。白城に来いと言われ後に続いてシャワールームに入る。  シャワーを出し、水が温まるのを待ちつつ白城は再び正哉に後ろから抱きついた。2人の裸体が重なり、正哉の白い肌を白城の手が滑る。  「正哉、モテるだろ?」  「……よくわかりません。俺、恋愛とかまだ興味なくて」  「へぇ。でもエロいことには興味あるんだな」  正哉の太腿を撫でていた白城の手が、陰茎を掴んだ。軽く擦られるとそれは大きさを増す。  「あっ、それは……」  「それとも興味あるのは男だけか?」  それも正哉にはまだよくわからず、何も答えられなかった。性別は関係なく、誰かを好きになるということがわからない。ただ誰かに自分を必要としてほしい、価値があると示してほしい、それだけだった。  身体にシャワーのお湯をかけられる正哉。白城にボディーソープを付けた手で身体を撫でられた。  「ちゃんと綺麗にしてやらなきゃな」  そう言う白城の手に陰茎や陰嚢、更に臀部の割れ目まで洗われる。  「この中も洗うか」  肛門を指で軽く押されながらそう言われ、正哉は目を丸くした。  「中って……」  「男同士でヤる時は洗わなきゃならないんだよ」  白城は鏡の前に置いてあったシリンジを手に取り、その中にシャワーのお湯を入れた。  「壁に手当てて、こっちにケツ突き出して」  「え、本当にするんですか?」  「何言ってんの? 当たり前だろ」  そう言われて恐る恐るタイルの壁に手をつく正哉。他人に浣腸されるなんて流石に恥ずかしい。しかしここで拒否したら彼に嫌われるかも知れない。それが何より怖かった。  尻を白城の前に突き出す体勢になると、直ぐに彼が手にしていたシリンジが肛門に突き立てられた。  「全部水入るまで出ないように力入れとけ」  「は、はい」  肛門に力を入れると、正哉は水が中に入ってくるのを感じた。150ミリリットルのシリンジだったので案外直ぐに全て入り、シリンジの先端が抜かれた。  「いいよ。力抜いて」  「あ、うっ」  力を抜くと、肛門から空気が抜ける音と共に水が噴き出す。それを後ろから眺めている白城。  「ははっ、すげぇ音」  「やだ、こんなっ……」  正哉はあまりの恥ずかしさに顔を真っ赤にして涙を溢れさせた。それに少し驚いた白城が少年の頭を撫でた。  「すまん。泣かせるつもりはなかったんだ」  白城にそう言われて抱き締められた正哉。7歳の時、初めて彼に口の中に射精された時と同じだなと思った。あの時も正哉は泣いてしまい、白城に抱き締められて頭を撫でられた。それがあまりにも心地よかったのだ。  正哉が泣き止み、小さく「大丈夫です」と言うと白城は彼に軽くキスをした。  「可愛いよ、正哉。なあ、俺の身体も洗ってくれるか?」  「……はい、白城さん」  白城に手にボディーソープを付けてもらった正哉は、彼の身体に手を滑らせた。少し背伸びして自分より大きな身体を洗う正哉を彼は楽しげに眺める。  「ちんこも洗って」  「はい」  「お前が後でしゃぶるんだから、ちゃんと洗った方がいいぞ」  やはりそうなんだな、と正哉は思った。普通はフェラチオなんて嫌だとか、こんな男の言うことは聞けないと思うのか。早くこの陰茎を口に入れて射精させ、彼に褒められたいと思っている自分はおかしいのだろうか。  本当にしっかりと優しく白城の陰茎も陰嚢も洗うと、そこは完全に勃起した。それを見ながら正哉は背伸びして彼に抱きつき、耳元で言う。  「早く、しゃぶりたいです」  「……お前、ホントにエロくなったな」  じゃあ早く出るか、とシャワーを手に取り身体に付いたボディーソープを流す白城。脱衣所からバスタオルを取り、正哉に渡した。  2人で身体を拭くと、彼に手を引かれ正哉は裸のまま居間に連れて行かれた。そこもキッチンと同じく物が少ないが、部屋の隅に漫画雑誌が無造作に積み上げられていた。その隣にレンタルビデオ屋で借りて来たのだろうビデオテープも積まれている。  ベッドにバスタオルを敷いた白城は、そこに座って正哉に近くに寄るように言った。  「しゃぶり方、覚えてるか?」  「多分……大丈夫です」  そう言った正哉は白城の前に膝をついた。昔、歯を立てるなと言われたことはよく覚えている。最も、あの頃はまだ口が小さく、全部を咥えることはとてもできなくてほとんど舐めているだけだった。  既に勃起した白城の陰茎に舌を這わせる。根本から裏筋を舐め上げ、先端を軽く吸うと、白城が息を呑むのがわかった。様子を見ながら全体を舐めていると先端から尿道球腺液が溢れ、それを舌で舐め取った。  白城の手が正哉の肩に置かれる。  「そろそろ咥えて」  「はい」  上目遣いに白城を一瞥し、正哉は彼の陰茎を口に入れた。全部入れると先端が喉に当たって少し苦しい。歯を立てないようにそれを吸い、頭を上下させる。そうしながら彼の陰嚢を手で撫で、軽く揉んだ。  正哉の肩に置かれた白城の手に少し力が入った。感じているんだな、と思うと正哉は嬉しくなった。自分の陰茎にも更に血液が集まるのを感じる。  「……っ、正哉、お前凄いな……」  そう言われて正哉はフェラチオを続けながら白城の顔に目をやる。彼は頬を赤らめてこちらを見下ろしていた。彼のそんな余裕の無さそうな顔を見るのは初めてだった。  欲情に染まった男の目を向けられていることがこんなにも快感なのかと正哉は思った。もっとその目を見たい。気持ちの昂りと共に正哉のフェラチオは激しくなる。飲み込めなかった唾液が顎を伝い、ポタポタとバスタオルの上に落ちた。  「ん、正哉っ、正哉……、イクっ」  背中を丸め、呻く白城。正哉の口内で陰茎がビクビクと跳ねた。  精液の匂いが鼻腔を刺激し、正哉は彼の陰茎を吸って残液を搾りながらそれを口から出す。そして吸い取った精液を飲み込んだ。

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