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4章 6-2
彼に見下げられながら乱暴に前立腺を刺激されている。その指が2本から3本になった直後、眼前が一瞬白くなり、正哉は全身が痺れるような強い快感を感じた。
「ああっ!!」
正哉の全身が痙攣する。中の締め付け方が急に変わったので、リョウはそこを弄っていた手を止めた。
「マサさん、今メスイキした?」
「う、うん……」
頷く正哉の両目からは涙が溢れていていた。顔を真っ赤にして口の端からも唾液を垂らしている彼の姿に、唇の端を上げたリョウ。
「それじゃあ俺もそろそろ気持ち良くさせてもらおうかな」
そう言ってリョウはベッドサイドに用意していたコンドームを手に取り、袋を開けた。固く勃起した陰茎にそれを装着して、先端をまだ痙攣している正哉の開口部に押し当てる。
正哉は驚いて小さく首を横に振った。
「ま、待って、今そんなことされたらっ」
「今日寝込み襲われたお返し」
「うあっ……」
リョウの陰茎は容赦なく開口部を押し広げ、先端がその中に入った。正哉の中は待っていたかのようにそれに吸い付き、奥へと誘い込もうとする。
「メスイキしたばっかりのマサさんの中すげぇな。奥に引っ張られてるみてぇ」
リョウはまだ全部は正哉の中に挿れずに亀頭冠で入口付近を擦る。そうしながら彼の乳首を摘んで刺激すると、彼は尚更身体を痙攣させる。
「んあぁあ……きもちぃ……」
「奥も欲しいか?」
「……っあ、欲しいっ……リョウ君の全部欲しいっ……!」
「ああ」
「ひ、ぐ、ああんっ!」
先端だけ挿れられていた陰茎を一気に全部挿れられ、奥を突き上げられた正哉。電撃が全身を走るような快感に襲われ、遅れて再びドライオーガズムに達したのだと理解した。
中が痙攣し、強く締めつけられるのを感じたリョウは、射精しそうになるのを堪えた。
「うわ、またメスイキしたのか」
リョウの言葉に、正哉の口からは小さな喘ぎ声しか返って来なかった。返事をする余裕も無いらしい。彼の顎を飲み込めなかった唾液が伝い、バスタオルに落ちる。
彼の身体はいつも敏感で素直だが、ここまで乱れた姿を見るのは初めてだ。更に快感を与えたら彼がどうなってしまうのかリョウは見たくて堪らなくなる。
「動くよ」
「ぐぁ、あっ、リョウく……ひああっ!」
腰を動かし始めたリョウの陰茎に、容赦なく前立腺を突き上げられる正哉。強過ぎる快感の連続に目の前がチカチカとする。中は勝手にリョウの陰茎に吸い付き、その形を否が応でも感じてしまう。
腰が逃げそうになり、リョウに臀部を掴まれた。強く奥を突き上げられると、口からはもう嬌声しか出てこない。更に陰茎まで掴まれ、緩く扱かれた。
「やっ、んあ、イクぅっ……!」
「俺も出すよ、マサさん」
正哉の耳元でリョウが囁くようにそう言うと、2人はほとんど同時に射精した。勢い良く飛び出た正哉の精液が2人の腹に飛び散る。リョウの陰茎は正哉の中で射精の快感にビクビクと震えた。
強烈なオーガズムの余韻。2人は肩で息をして暫し繋がったまま動けずにいた。正哉の中は幾度も絶頂に達したせいかまだ痙攣している。
手で正哉の顎を掴むリョウ。彼は相変わらずだらしなく唾液を垂らし、琥珀色の瞳は潤み、恍惚とした表情をしていた。
彼の唇に深く口付け、口内に舌を滑り込ませる。彼の中は下の方と同じように熱く、無意識なのか舌を絡み付かせてくる。
唇を離すと量の多い唾液が銀色の糸を引いた。正哉の形の良い唇が濡れて光っている。
「何か、勃起おさまらねぇ」
「ん……?」
リョウが正哉の後孔から陰茎を引き抜くと、同時にコンドームが外れた。つい先程射精したはずのそれは既に再び固くなってきている。
外れたコンドームをゴミ箱に捨てたリョウ。ベッドサイドから新しいコンドームを手に取り、袋を破いた。
呆けた顔をしていた正哉は彼が新しいコンドームを装着するのを見て目を丸くした。
「ちょっとリョウ君? 何考えてるの?」
「ごめん、もう1回」
「や、無理、無理だよそんな」
「ごめん。我慢できない」
正哉は脚を閉じようとしたが、リョウに太腿を掴まれて左右に開かされた。
「っあ、だめ……」
敏感になり過ぎた身体は触られるだけで快感を得てしまい、上手く力が入らない。抵抗できないまま脚を押さえつけられ、リョウに向けられた後孔は誘うように口を開いていてしまっている。
そこにリョウがローションを垂らし、コンドームを着けた陰茎を押し当ててきた。体重をかけられ、先端が中に入ってくると正哉の中は悦んでそれに吸い付ついた。
「ひぅ、あああっ!」
一気に根元まで入ったリョウの陰茎は正哉の前立腺を強く突き上げる。あまりの強い快感に逃げようとする正哉の腰をリョウの両手ががっちりと掴む。
少し乱暴なくらい激しく奥を突かれ、正哉の身体は痙攣しっぱなしになっている。陰茎もビクビクと震え、中はリョウの陰茎に絡みつく。
「んああっ、やめ、おかしくなるよぉっ! 出ちゃう! ぅあ、だめぇっ!!」
正哉が一際大きく叫んだ瞬間、彼の陰茎から透明な液体が吹き出した。驚いて腰の動きを止めるリョウ。
「え、何これ……潮吹き? 初めてみた」
「……っう、も、むり……」
潮吹きの快感で正哉は頭がクラクラするような感じがした。もし更にまたオーガズムに達してしまったら意識が飛んでしまいそうだ。
肩で息をしている正哉の中からガチガチに勃起したままの自分の陰茎を出したリョウ。もう終わりにしてくれるのかと正哉が安心しようとした瞬間、彼の肩と腰を掴んで身体を反転させた。
「何、リョウ君?」
「あとちょっとだから」
そう言ってリョウはうつ伏せになった正哉の腰を掴んで自分の方へ引き寄せる。彼の後孔は先程と同じで口を開けていて、ヒクヒクと蠢く中が見えてしまう。そこに再び陰茎を押し付けた。
「ひぅっ! ああんっ……」
「……っ。マサさんの中、マジで気持ちいい」
耳元でリョウにそう囁かれ、尚のこと彼を締め付ける正哉。背後から挿れられると、彼の陰茎の反り具合のせいで先端が腸壁を擦るのをより強く感じる。
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