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中学編~第二話

「俺こういうトコ初めてだから、優しくしてもらえると嬉しいんだけど」 雅やんの店を出て、適当なホテルに入る。いくらか会話をしてそのままベッドへ引き倒された。 「……っん……、君ほんとに初めて?」 巽のものを言われたとおりに舐めあげていると、上擦った声音でそう聞かれる。 「そうだよ。女の子とはシたことないし、男の人も巽さんが初めて。俺そんなに上手い?」 軽い調子で答えるとあっさり頷かれてしまう。葵の答えを聞いた巽は、呆れとも苦笑とも区別のつかぬ、なんともいえない表情をしていた。 そのあとは身体中を丁寧に触れられて、愛撫され、初めてだというのに痛みなんか感じる間もなくて、気づいた時には巽の腕の中にいた。巽を起こさぬように腕の中から抜けて、シャワーを浴びる。 巽は自分のことを『上手い』と褒めたけれど、巽の腕も相当のものだと思う。初めてだから優しくとは言ったけれど、本当に痛みも感じず気付いたら腕の中にいるとは思いもしなかった。 男同士の場合、本来の用途とは比べものにならない質量のものを挿れるわけで、葵自身調べた情報にだってどれも『痛みを覚悟しておいた方がいい』みたいなことが書いてあったのだ。 「巽さん…相当やり手だよな……」 シャワーから上がって、髪を乾かしながらつぶやく。でもそのおかげで、嫌なトラウマとかそういうのは植え付けられないで済んだのだから、巽には感謝しなくては。髪を乾かし終わって再びベッドに潜り込む。今日も学校があるけれど、起きるには少し早い。今、巽に起きられてしまうのはさすがにどんな顔をしていいか分からなかった。

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