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中学編~第九話
「あおいー、今の彼女とはあとどんだけだっけ?」
「12月いっぱいまでかなー」
「あともうちょっとだな。なあ、葵って付き合った子とヤってんの?」
「…へ!?」
唐突な質問に変な声が出る。そういえば、夜の行為だけで事足りていたから考えたこともなかった。
「あー…そっか。ヤろうと思えばヤれるんだよね……。でも俺、女抱けるのかな……女相手に勃つのか…俺?」
「……あ、あおい?それどういう意味……」
「そもそも俺、今までネコしかやったことないのに……」
「あおいさん…?」
◆◇◆
次の日は一日スキー学習だったが、理由をつけて参加せずにすんだ。その代わり雪景色の写真を撮りまくる。教師達に散々言われたが、ここにはスキーをしに来たわけではないのだ。その日の終わりにまた彼の部屋へ招かれたので、行ったら色々言われたが『腰が痛かっただけだ』とごまかす。
そして迎えた最終日。
仕方なく午前中のスキーに出て、午後は寄木細工の体験だった。周りの子達は小箱やコースター。それにペン立てのようなものを作っていた。そんなもの持って帰っても9割方使わないだろうと思ってしまう。どうせ作るなら使えるものがいい。
パーツを組み合わせてヤスリをかける。出来上がったのはいくつかのアクセサリー。こういう時手先が器用で良かったと思うのだ。
「藤堂……おまえ、これどうやって作ったんだよ?俺にも教えてくれよー」
「どうやってって言われても……感性で作ったから、教えるもなにも…」
「……お前ってほんと器用だよなー……オレにも分けてくれよー、その器用さ」
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